蔵造りのカフェギャラリー

パイロジャイラのJAZZが流れる 「 Cafe ギャラリー 茶蔵( sa ku ra )」

川魚料理の魚信さんで美味しい『うな重』を食したあと、あてもなく海津町をクルマを流すエロおやぢです。
いやいやあてがないってのはウソでして、なかなかにフンイキのよい喫茶店があると聞いていたのでソレ目当てに出発するわけですね、やっぱり美食のあとには甘味ですよ。

ギャラリーカフェ茶蔵のエントランス_190929 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

10分もかからずに到着したその喫茶店はハッとして息を呑むエントランスなのでありました。暖簾のかけられた中門をくぐった先には左手に蔵、正面から右手にかけて店舗本体と美しい姿で迎えてくれるわけです。
今は夏から秋にかけての中途ハンパな季節ですけれども、四季折々にその樹木や植え込みの美しさで来訪者の目を楽しませてくれるに違いありません。期待にムネが高鳴ります、いったいどんなお店なのでしょう。

ギャラリーカフェ茶蔵の店内_190929 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

またもやボクがトップバッターだったみたいです、誰もいない店内のスキな席を選べるのはとっても嬉しいことです。そんなことよりこの店内のインテリア、様々なクラフトや書画そしてサワフタギなどのドライフラワーが配置され、得も言われぬ独特な世界観が繰り広げられているではありませんか。
オーナー殿の趣味…と言っては安易でしょうね、人生といいますかアートな生き様がそのまま写し出されているような感覚がヒシと迫ってきます。そしてBGMは何とスパイロジャイラ!もう何年も聴いてなかったので懐かしいってのもあるけれど、やっぱり良質な音楽は不滅の心地よさがありますね。オーナー殿のセンスなのでしょうか、なんだかイッキに親近感が湧いてきます。
このお店、いい!好きだ!素晴らしい!何故もっと早く知ることが出来なかったのか。

Cafe ギャラリー「茶蔵」の団子   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

ホットコーヒーを…と言いかけるとオーナーらしき女性は「今ならモーニングサービスもできますけど」と仰ってくださいました。いやいや、今しがた食事をしてきたばかりなので何か甘いものでもと思いまして…と伝えますと「ウチはお団子くらいしか…」と申されるではありませんか。上等ですよ、そのお団子をいただきましょう。

ほどなくして運ばれてきたのは甘醤油味の焼団子・金胡麻団子・小倉あん団子の三種盛り合わせなのでありました。柔らかく芳ばしく、そしてナチュラルな甘み…素朴ではありますがとっても美味しい串団子です。緑茶やお抹茶が王道ですがコーヒーもなかなかオツなもんです、なんだかとっても得したキブンになります。

食し終えてホッとしていると先ほどのオーナー女性が「蔵の二階が客席とギャラリーになっていますので、ぜひご覧になっていって下さい」と伝えに来て下さいました。その女性はかなりの美人さんなのでありまして、エロおやぢは不意を衝かれてドキドキしてしまうのですよ。なんとか接点を見つけてコンタクトを取れるチャンスを窺うのでありますが、そこはな~んにもないのでありまして、極めて無念を感じつつも平静を装って店内から蔵への通路の引き戸を開けるわけです。

ギャラリーカフェ茶蔵の蔵2Fへの階段

おぉ~っ!蔵に入る前からこの風情ですよ、いい感じですねえ。本日の駄文日記のタイトルは「蔵造りのカフェギャラリー」となっておりますが、それは多分インチキでして、昔からある蔵と母屋をリノベーションしてカフェギャラリーにしました…というのが正確なところなのではないか、と思うわけです。

ギャラリーカフェ茶蔵の蔵2F客席_190929 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

蔵の二階の板壁には桜の絵が描かれておりまして、先ずはその辺りに心奪われるのでありますが、ジックリと見回りますと様々な作家さんの美術作品やクラフトが楚々と並び飾られています。
あぁいいですねえ、素晴らしい空間です。こんな環境ならば音楽のライブなんぞも出来そうです、出来ればアコースティックな楽器を使用した音楽が似合うかな…なんて思いを馳せてみたり、ガサツな日常を過ごしているエロおやぢもここでは神妙なキモチになって帰るわけです。


Cafe ギャラリー 茶蔵( sa ku ra )
岐阜県海津市海津町沼新田 573-1
TEL=0584-54-7570
ACT=8:00-16:30 水・木曜定休
店内禁煙(テラス席にて喫煙可)


 

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Spyro Gyra


パイロジャイラの代表曲です
きっと聞いたことのある方も多いのでは…と思います
リビアンなサウンドのFUSIONですよね
とにかく心地よい


Spyro Gyra - Morning Dance

 
 
 
 

木曽三川の「うなぎ」を喰ふ

川魚料理 魚信(うおのぶ)

木曽三川とは

木曽川長良川揖斐川は一般的には木曽三川と呼ばれてはいますけれど、国土交通省中部地方整備局木曽川下流河川事務所によりますと(う~ん、如何にもお役所テキな長いナマエ)流域は長野・岐阜・愛知・三重・滋賀の五県にまたがる「木曽川水系」が正式名称であって、海抜ゼロメートルの濃尾平野下流域となっているらしいですね。
源流域の自然環境についてはここでは省略させていただきますが、下流から河口までの自然もまた豊かなものなのです。

木曽三川合流部の衛星写真  Powerd by Google Map

衛星写真からもご理解いただけるとは思いますけれど、この三つの川が合流する地点は巨大な中洲状態になっているのでありまして、行政区としては岐阜県海津郡海津町です。江戸時代よりの治水の歴史は深く、また流域の住民はその自然の恵みも生活の糧として享受してきたのですな、野鳥・淡水魚・貝などの水生生物…こうしたものたちがこの地域の食文化に大きな影響を与えてきたわけですし、また現在もそうした伝統が私たちの食生活を潤してくれているのでもあります…って、なんだか某国営放送の自然紀行番組のナレーションみたいな駄文日記になってますけれど、平素はいーかげんなエロおやぢもたまにはこうした考察だってするのであります。

生簀には 鰻だけではなく鯉や鯰も

そんな岐阜県海津町にとても美味しい川魚料理がいただけるお店があると知り、早速行ってみたエロおやぢであります。津島市から愛西市を経由し木曽川長良川を渡る国道125号線・立田大橋を渡ると国営木曽三川公園に至ります。そこからほんの少しクルマを飛ばせばこの 川魚料理・魚信(うおのぶ)さんに到着するわけです。如何にも和食のお店というカンジではなく、通りからはフツーの民家のようにしか見えませんので看板などに注意深く運転する必要があります。
通り沿いの駐車場(お店の敷地ですが)にクルマを停め、お店の玄関方向に歩いてゆくと生簀がありました。おぉ~っ、川魚と言っても多種多様なのですが、こちらでは鰻の他に鯉や鯰そして鮒・諸子・川海老といったものまでがその生簀で出番を待っていたわけです。

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うっわ~、個人のお店でこれだけの生簀を保持しているなんて聞いたことありませんよ、これは期待できますね!てなところでして、ワクワクしながら暖簾をくぐりました。
トップバッター入店です。通されたお座敷には誰もおらず、清々と庭を眺めることのできる席を確保しました。卓に置いてあるメニューブックを見ると『鰻蒲焼』をはじめとした川魚料理のオンパレード…嬉しいじゃありませんか。

本当は『鯰の蒲焼』も食してみよう、という心づもりがあったのですが『うな重』と両方になると独りじゃキツいかな~ってことで断念。その代わりと言ってはナニですが『鯉の刺身』を注文してみました。
川魚のお刺身はたいてい酢味噌みたいなものでいただくケースが多いのですが、こちらでは八丁味噌のタレで食すようになっていました。これがまた美味いんです、コリコリとまではゆかないけれど適度な弾力を伴った身肉が淡い甘みと旨味で、静かな美味しさとでも言ったらいいのでしょうか、これが八丁味噌ダレの個性的な香りを纏ってじんわりとクチに拡がる美味しさが印象的です。しかも『鯉の刺身』は¥370と格安、有難いことですな。
土瓶で持ってきてくれる玄米茶が相棒ですが、出来れば日本酒あるいはビールのお供にしたいところです。年季の入った栓抜がみょ~にステキですよねえ、そしてちょっと虚しくもありますけれど。

魚信店内座敷_190929 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 

いよいよ念願の『うな重

さてこの日のメインである『うな重』が運ばれてきました。様々な川魚料理がフルセットで楽しめるコースもありましたけれど、それはまた別の機会があったらってことにしてこの¥1500の『うな重』をお願いしたのです。
今どき¥1500 !? ですよね!フツーの定食ドンブリものではこれが一番高価なセットでありまして『うな丼』ならもっとリーズナブルなお値段で楽しめるのです。いくら自家生簀を持ってるとは言え、これは良心的です。

魚信の『うな重』   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

静岡では関東風のふわっふわの鰻蒲焼を食べ慣れておりますけれど、はやり中京地区は関西の文化圏なので蒸さずに直焼しておられることから、もう少し焼き魚っぽい弾力を想定していました。
ところがこの蒲焼は炭火で焼きあげているせいか、外側がパリッパリに焼目がつけられておりますけれど、中は意外にふんわり柔らか!美味いです、美味いです。静岡の鰻蒲焼とはまた違った美味しさがありますね、いや~美味い。タレの塩梅も申し分ありません、スゴいお店に出逢ってしまったようです。

肝吸いとお漬物も添えられてきます。シツコいようですがこれで¥1500って信じられませんね。でも安いから食べに行くのではなくて、この鰻蒲焼が美味しいからそうするのです。
卓に山椒や七味唐辛子などの薬味は置いておらず、ちょっと残念な気もしましたけれど、それも含めてソレがこちらのお店「魚信」さんの流儀なのでしょうな、このスタイルで楽しむ『うな重』に不満なんぞ微塵もありません。
あぁ、これならがっつり二つ喰いたい…¥1500×2の¥3000は惜しくないぞ。


川魚料理 魚信(うおのぶ)
岐阜県海津郡海津町万寿新田7番地
TEL=0584-54-5225
ACT=11:00-18:30 木曜定休
 

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でらうみゃ~でかなわんわ(136)

噂のにゃごやモーニング その92 「 喫茶 コスモス 」

凛としたイニシエ系喫茶店

津島・あま市からナゴヤ市の中心部に向かう幹線道路沿いにこちらのお店があります。初めて見たときはシツレーな言い方ですが「なんてヤレちゃったお店なんでしょ」と思ったわけでありますが、それは店名や駐車場の案内看板、テナントビルの外装があまりにも色褪せたりサビているからなのでして、お店そのものはよくお手入れされていて、決してボロいだけのものではなかったのですね。

喫茶コスモス

店内も確かに旧い造りではありますが、ヨケーなものが排除され雑然とした印象はありません。各所清潔に保たれ、鉢植えの草花や花瓶に活けられた生花が明るい雰囲気をより軽やかなものにしています。
低めに設えてあるソファやテーブルが頭上の空間を広く感じさせ、ライトではありますが軽々しくもない店内として心地よさを演出していますね、あ~ムカシはよくあったよなあ、このテのインテリアの喫茶店

喫茶コスモス店内_190929 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

こちらも各テーブルにメニューブックが置いてあるわけではなく、壁に小さなメニューが貼ってあるだけでした。隣りのテーブルが面する壁だったのでメンドくさくて見にも行かず、とにかく「ホットコーヒーでお願いします」とだけ伝えました。遠目に視た感じではドリンクや軽食の類いが書かれているだけで、モーニングやランチといった特別なものは記載されていないようです(正確な情報ではありませんのでホントかどうかは保証いたしかねます)。

喫茶コスモスのモーニングサービス   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

厚切り三角トースト、バナナ1/2、茹で玉子という基本路線のモーニングサービスです。お店のフンイキはライトですが、モーニングサービスも同様な感じでありまして、サラッと朝食を済ませ一日を快活にスタートさせたい時にはとっても良い選択かと思いますよ。BGMは軽やかなアメリカン・ポップス中心なのでありまして、どこまでも70年代のテイストが漂う喫茶店なのであります。

なんだか懐かしいなあ、大学生のころよく行った静岡市内の喫茶店もこんな感じだったから。ただイニシエ系とは言え、その流れの中に凛としたものがあるのは店主のおねーさんの性格が反映されているのでしょうね。
会計時に定休日のことを尋ねると「年寄りのヒマつぶしでやってるもんで、お休みは無しってことで」と笑顔で答えてくれたおねーさんです。コーヒーを飲み終えたあとに出していただいたサービスの『しそ昆布茶』もじんわり心にシミました、美味しかったです。


喫茶 コスモス
愛知県海部郡大治町大字西條須先 113-1
TEL=052-441-3356
ACT=6:30-17:00 無休


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でらうみゃ~でかなわんわ(135)

噂のにゃごやモーニング その91 「 炭焼珈琲 茶夢 」

毎朝5時に始まる憩いの喫茶店

昨年11月のナゴヤに来たばかりのころは冬の準備が始まる季節だった。早朝の五時と云えば未だ真っ暗で、街燈の少ないナゴヤ近郊の道路では営業しているお店の灯が強く印象に残るわけです。
所用でその前を通りかかる度に例の黄色パトライトがチカチカと注意を喚起していて、営業体制に入っていることを知らせてくれる喫茶店があったのね。暗い夜空にポッと浮かぶアンバー色の店内照明…いかにも暖かそうな雰囲気…それがこの「 炭焼珈琲 茶夢(さむ) 」さんなのです。かなり肌寒い時期なので「あぁ、ちょっと入って温かいコーヒーなんて飲みたいなあ」なんて何度も思ったものです。

炭焼珈琲「茶夢」

そうこうしているうちに一年が経ち、再びその季節がやってくるころになってようやく訪れる機会がやってきました。
ゴヤとその周辺の喫茶店はずいぶんいろいろなところに行きましたので滅多なことでは驚かなくなりましたし、その流儀や作法にもかなり慣れてきました。常連さんが主な来店客のお店ではメニューも置かずに運営されているところもジツはかなりあって、そーゆー時は慌てずに「ホットコーヒーでお願いします」と伝えればいいわけです。この「~で」ってところがミソでありまして、暗にモーニングサービス付を要求しているわけです。「~を」と言ってしまうとコーヒーだけみたいなカンジでありまして、お店の方から「モーニングを付けますか?」なんて聞き返されちゃったりもするのですね。

茶夢のモーニングサービス   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

こちらの「茶夢」さんは常連さん主体のお店にも拘わらず、ちゃんとモーニングサービスの専用POPが置いてありまして「朝から充実!当店の選べるモーニングサービスをお楽しみ下さい」なんてキャッチも入れられているのよね、一見さんにも親切な個人店なのであります。
Aモーニングは厚切りトーストorハムトーストorエッグトーストからのチョイスで、サラダ・乳製品・おつまみに加え茹で玉子か茶碗蒸しがセレクト出来るようになっていました。Bモーニングは「おかゆ」で漬物と卵料理にサラダと乳製品、Cモーニングはホットケーキがメインでサラダと乳製品に加え小倉あんと生クリームがフィクスになっているという充実ぶり、とてもお爺さんとお婆さんの二人で営業されている喫茶店とは思えないスペシャルさがあります。
ボクは『ハムトースト』と『茶碗蒸し』の組み合わせでお願いしたのですが、いや~参りましたねぇこのリッチ感! そして食しても本当に美味しいんです、なんだかたったの¥380でこんなに素晴らしい朝食をいただいちゃっていいのですか?って感じです。そしてショートパスタの入ったサラダ、具だくさんの茶碗蒸しの美味しさったらもう!なのでありまして、もっと早くこちらのお店に来ればよかった…と後悔することしきりなのであります。

炭焼珈琲茶夢の店内_190929 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

やはり常連さんはご近所と思しきシルバー世代が中心のようでして、みなさんとっても静かにその憩いの空間を愉しまれているようなのでありました。同じナゴヤ近郊でもこうして街の中心部に近いエリアでは単独で来店される方が多く、また田園地帯ではご夫婦や友人を誘い合って…みたいな複数客が多いようであります。
エロおやぢは当然単独なので、あまり周囲が仲良くニギヤカだと孤独感が浮き彫りになってしまうようなこともあって、こうしたクールな空間が頗る心地よく感じるわけであります。
とてもいい喫茶店だと思います、シゴト現場が小牧・春日井方面でなければ間違いなく常連化するに違いないでしょう。


炭焼珈琲 茶夢(さむ)
愛知県津島市神守町下町6
TEL=0567-23-5156
ACT=5:00-16:30 水曜定休


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でらうみゃ~でかなわんわ(134)

いちどは喰いたい”名古屋めし”

其の拾参 ニッポンの底ヂカラを支えてきた庶民派食堂「鈴ヤ」

愛知県の津島市はナゴヤ市の西に位置し、古くから物流や宿場など交通の要所として栄えてきたと聞きます。もちろん津島神社と云う格式の高い寺社もあって様々な文化の発信地でもあったわけですが、明治以降は隣接する一宮市と同様に紡績業も盛んになり大きな企業の工場も存在していました。

「鈴ヤ」のサンプルショウケース

今でこそ国内ではそういった産業は衰退してしまいましたけれど、工場があれば鉄工所や機械メーカーなどの付帯産業も栄えるわけなのでありまして、この「鈴ヤ」さんの周辺には現在もそうした企業がたくさん残っているのです。
これはボクの推測に過ぎませんが、先の産業事業所を除いて田畑や住宅ばかりのエリアに「鈴ヤ」さんのような飲食店が在るのは、そうした産業に従事する人々の胃袋を満たす役割が要求されていたからなのでは…と思う次第なのです。
つまり高度経済成長期の屋台骨、ニッポンの底ヂカラを支えてきた庶民派食堂なんじゃないのか、とカッテに想像してしまうのですね。

鈴ヤの店内_190928 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

自宅兼店舗はかなり年季が入ったものでして某ローカルガイドさんは「ノスタなお店」と表現されておられます。ノスタねぇ…う~む、今どきの表現ですよね、エロおやぢはそういった短縮形はあまり使用しないので真っ当にノスタルジックとか古(イニシエ)系などと申し上げてきましたが、お店の入口わきにあるサンプルショウケースや店内の様子からは「ノスタなお店」というのが言い得て妙…と、若者の示す最適解に感心したりもするのであります。

事前情報では澄んだスープの和風ラーメンが美味く、またそこに添えられる自家製っぽいチャーシュウが泣かせてくれるらしい。あぁめっちゃいいねぇ、そんなラーメンも食べてみたい。
でも外の看板には『きしめん』『丼物』って謳ってあるじゃないか、ここは初見参のヨソモノとしては王道路線で攻めるのがやっぱり一番ふさわしい姿なんじゃないか、先ずはお店のベーシックから学ぶべきだ…とみょ~にマジメな取り組みをするキブンになるのです。

カウンターの仕切りに貼られたメニューには「丼物+きしめん」のセットがイチオシのようになっていて、やはりここはがっつり『かつ丼』をチョイスするのがオトコらしくていいんじゃないか、な~んて思うのですよね。

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「鈴ヤ」かつ丼+きしめんのセット   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

開店時刻の30分も前に到着してしまったボクを早めに店内に入れてくれたおねーさんは「きしめんを普通のうどんにもできますよ」と言って下さったけれど、やっぱりナゴヤに来たら『きしめん』でしょっ!なのでありまして、ノーマルなセットでお願いしました。

いや~参りましたねえ、この『かつ丼』ちょ~美味いじゃありませんか。芳ばしくそしてソフトに揚げられたとんカツにタマネギとだし醤油とタマゴ…あぁもう一生こいつに喰いついていたい!てなカンジに攻め立てられまくりなドンブリなのです。
フォトでは後方に控えめな姿になっておりますが、お店の看板料理『きしめん』もジツにエクセレントです、本当にシアワセです。どちらのお料理もお味の塩梅が非常に素晴らしく、おねーさんの腕前は相当なものであると感じました。

こんなお店が近くに在ればねえ、シゴトを終えたご褒美にビールはもちろんですが「一級酒」(もう死語ですよね)を一杯飲って『味噌煮込み』でフィニッシュ…な~んて夢みたいなお愉しみを実現できるんだけどなあ。


鈴ヤ
愛知県津島市鹿伏兎町天王前213-6
TEL=0567-31-4191
ACT=11:30-14:00 / 17:00-19:00 日曜及び第2土曜定休
 
 
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でらうみゃ~でかなわんわ(133)

噂のにゃごやモーニング その90 「 喫茶 エポック 」

セルフで作って食すトーストサンド

愛西市は愛知県の最西部に位置する自治体ですが、このナマエってなんとかならなかったんでしょうかねぇ、あまりに安易に立案されたもののように感じます。このテのナマエは全国各地に多数存在するのでありまして、歴史も文化もヘッタクレもない低レベルさには呆れるばかりなのであります。

まあソレはさておき、この「喫茶 エポック」さんはそんな愛西市に在るお店なのですが、周囲は畑や田など田園風景が拡がるのどかな場所です。愛知県立佐織工業高校のグランドに隣接し、近くまで行けば「あ~あそこね!」って感じでスグに見つけられるところが街中の喫茶店とは違うところです。

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お店の敷地は細いタテ長の畑地をモロそのまま利用ってところでしょうか、駐車場も12台分がヨコ一列となる配置でありまして空きスペースを探すテマが省けます。自宅兼店舗の外装はなかなかにステキなものですし、Epockの文字が金属製の立体ロゴマークになっているのはヨーロッパでよく見られるアイアンサインボードのようで、これもいいセンスですよね。


喫茶エポック店内_190928 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

店内も敷地と同じようにタテ長の構造で、南東向きのウインドウから陽光がたっぷり取り込めるインテリアです。
そんなエポックさんのモーニングサービスは「セルフで作って食すトーストサンド」なのでありました。プレートには薄切りの山型食パンが二枚分4切れ、レタスとハムとタマゴフィーレが盛りつけられ運ばれてきました。

喫茶エポックのモーニングサービス   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

そのままいただいても宜しいのでしょうけれど、これはテメーで挟んで喰えってやつですな。しかしちょっと不安に思ったものですから周囲を見回しますと他のお客様方もそうしておられるようでして、自信を持ってセルフサンドにしていいようです。
旨いっ! なんとな~く休日の自宅での朝食を思い出させる作法です。コーヒーも美味しいし、明るくそして静かな店内で落ち着いて朝食をいただくことができるのであります。

そしてもうひとつ、サービスで「九州の黒棒」が添えられてきました。愛知県の喫茶文化としてコーヒーの合いの手に豆菓子(よくあるのは落花生にコロモをつけて揚げたもの)が添えられることが多いものですが、この菓子は初めてでした。
子供のころよく食した経験があり、なんだか懐かしい風味でとても美味しかったです。へえ~黒糖の個性的な甘みって意外にコーヒーによく合うものなんですね。


喫茶 エポック
愛知県愛西市渕高町東西野 2-1
TEL=0567-37-2730
ACT=7:00-17:00 水曜定休


 

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でらうみゃ~でかなわんわ(132)

噂のにゃごやモーニング その89 「 COFFEE お食事の店 眞茶華 」

まさかまさかの弱気注文

ネットの地図(具体的に云うとGoogleMapなのですが、最初っからそう書けばいいじゃん…って思いました)で愛知県津島市内で比較的早朝からやっている喫茶店をサーチしているときに見つけたのがこの「喫茶 眞茶華 」さんなのであります。

眞茶華店内_190928 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

「眞茶華」ってなんて読む? 通常の記事ならいいのですけれど、やはり世の中には「読みにくい地名・人名・品名」というものがありまして、書籍ならば必ず”ルビ”ってものがふってあるのですね。よくお勉強をした人には不要なものかも知れませんが、市井の不届き者とかズボラこいて生きてきたエロおやぢのように無学無教養なヒトにとってはその”ルビ”ってもので大いに助かるわけです。たまたまですがボクが知っている「指宿」って地名ですね、これは当然「いぶすき」と読むわけですが、知らないと全く音を振ることができません。そんなときにこの”ルビ”が役立つわけですね。北海道もアイヌ語起源の難読地名が多くフツーのヒトは読めませんが、ルビさえ振ってあればなんとな~くその話題に参加できるフンイキになりますよね。
ボクがヤリ玉に挙げたいのはテレビとネットです。おいっ、ルビくらい振っておかんかいっ!オマエは解ってるからいいだろうけれど、そーゆーもんに馴染みのないヒトだっているんだし、不特定多数のヒトを視聴対象にするならそれくらい当然の心得かと思いますよ。

眞茶華のモーニングサービス案内   INFOBAR A03

朝からイキなり吠えて脱線しちゃいましたね、だってこの店名を何て読んだらいいのかわからないんだもん。まさか「マサカ」なんて店名じゃないでしょ…と思いつつ行ってみれば、そのまさかはホントに「まさか」なのでありまして、ちょっと慌てたエロおやぢなのであります。

津島市のほぼ中心部にあるのに駐車場も広々と確保されているせいか早朝からけっこーな数のお客さんがみえています。まあそうは言ってもやはりシルバー世代中心…じゃなくってオンリーと云っていいくらいのカンジです。
さてそんなヒトのことよりテメーのハラです。選べるモーニングサービスをどれにするかってことの方が重要なのでありまして、テーブルPOPにはコーヒーだけだと¥300、サービス付にすると¥380となる旨が告知されています。
確かにそーゆーやり方もあっていい話なのでありまして、ボクはこの件については特にコメントはないのであります。ところがそのサービスですね、トッピングが5種類あるトースト、菓子パン、サンドイッチ、カステラ…という四部門8種類ってねえ、なんだか異種格闘技戦みたいな様相を呈しているじゃありませんか、これは困った…。

眞茶華のモーニングサービスセット   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

いつものボクならどれを選んだと思いますか? まあ菓子パンはエントリー段階で落選ですが、他の喫茶店になかなかないピーナツトーストかピザトースト、王道のサンドイッチ、ヘンタイ系のカステラ…そんなところでしょうか。この駄文日記を今したためつつ冷静に考えますと、やっぱり「カステラ」だったかなあ…なんて思います。

ところがですねえ、何を血迷ったのか、はてまた混乱に陥っていたのか、その辺りはすっかり記憶から消去されているのですが、結局ごくフツーのバタートーストを注文してしまったエロおやぢなのですな。いつもはもっと強気に攻めた注文をするものですが、それを躊躇ったジブンが恨めしくも思えます、まさかまさかの弱気注文でした。
なんだかもったいないことをしたような気もしますが、いやいやプレーンなバタートーストだってとっても美味しかったんだから不満とか後悔なんて微塵もありません。それどころかコーヒーにトースト&茹で玉子という基本セットは乳酸菌飲料とバナナ1本、そしてジャムのパックに豆菓子小袋というサービスまでもが付加されていて、これは大いに満足すべき内容なのであります。

因みに店内BGMは昭和三十年代前半の歌謡曲が中心なのでありまして、物心がつき始めたボクの記憶の片隅にあるようなないような…というビミョ~なミュージックなのであります。ハッキリ申し上げますと面白くもなんともないハズなのですが、これがマジで聴くとけっこーマニアックでよかったりもして、なんだかキチョーな体験をさせていただいたようなのでありました。


喫茶 眞茶華(MASAKA)
愛知県津島市橘町6丁目 110
TEL=0567-25-6464
ACT=6:00-18:00 火曜定休




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