(12)清里の森で出会ったサワフタギ


 日曜日の混雑を避けるために早めに出発したオカゲで、途中での滞りもなく清里には二時間かからずに到着してしまった。R20の渋滞を避け中央高速道路を利用するメリットはたぶん燃料の節約にも貢献しているのではないだろうか…のETC割引なのね。
清里の気温は10℃、半袖でヘーキなボクをヒトはどう見るかは知らないが、とにかくカイテキこの上ない。
 突然訪問したボクを石原氏は薪ストーブの暖で迎えてくれた。
本来ならもう一人の友人がこの席にいるはずだったのだが、ボクが間もなく甲府南IC付近というあたりでケータイに連絡があり「不運な事故に巻き込まれて行けそうにもない」旨を伝えてきた。
ウ〜ム残念なのである…

 幸いご本人は大きなケガはなかったようなのでホッとしたが、来月末のFBM参加はビミョーというか限りなくアヤシいという話を聞くに及んではクルマばかりでなく、ちょっとコチラまでヘコみそーなフンイキになってしまった。
まぁ途中まできてしまっていたので今更引き返すのもナニかと、そのまま清里へゴーしてしまったのよ。
 メリーマックさんではいつものコーヒーに加えて“このトキを以てホカに何時食べるんだ”という「山ぶどう」を御馳走になった。
石原氏は「スッパイよ〜」とおっしゃったが、いやいや思いのほか甘みを感じるし、なによりフレッシュな香りがたまらなく美味しい。

 お伺いする度に替わっているディスプレイも楽しみの一つで、今回は石原夫人のグラスアートの新作が店内やゲストルームに何枚も飾られていた。
花をモチーフにした作品は女性らしい繊細なタッチに加えガラス絵の具のプリミティブなテクスチャーが重なり、独特の世界を生み出していて、ステンドグラスとはまた違う光の透過性が魅力テキなのである。
さりげなく置いてあるが和の磁器とのマッチングも面白く、季節の草木が一層の引き立て役になっていて思わず見入ってしまう世界なのだ。


 その石原夫人はボクが行くたびにいつもカバンのお手入れをして下さり、本当に頭の下がる思いなのである。丁寧にオイルを手で擦り込んではグローブ型のウールで磨きこみ、まるで作品を慈しむように仕上げて渡してくれる。
メリーマックさんのファンになったのは初めてお伺いしたトキにもこうしてカバンのお手入れをして下さり「ああ、ココなら長いおつきあいができるかも…」と思ったのがキッカケなのだ。
 このショルダーバッグも購入してから4年が経ち、革も馴染んでいい風合いになってきた。しかし休日なしの常用にしている上、ガサツな使い方をしているので傷みや雨ジミも激しく残ってしまうのだが、その都度メリーマックさんが補修やお手入れをしてくれるのでなんとか恥ずかしくない状態に保たれているのかも知れない。
 この日、森に自生する「サワフタギ」という青い実をつけた枝を夫妻に頂いたので、持ち帰って先ずは目で楽しんで…
そうだ、感謝のキモチもこめてこのカバンも一緒に撮影しておこう、と思ったワケなのである。


革工房 Merrimack(メリーマック)地図

http://www.eps4.comlink.ne.jp/~merimack/
〒407-0301
山梨県北杜市高根町清里3545-1
TEL : 0551-48-5455
定休日 : 毎週 火・水曜
E-mail : merimack@eps4.comlink.ne.jp

前回9/22の革工房メリーマックさんに関する日記
http://d.hatena.ne.jp/artfoods/20080922#1222039328