でらうみゃ~でかなわんわ(10)

噂のにゃごやモーニング その5 喫茶「ヴァリエーション」

支持される手作り感

正直に申し上げますと、本当は別のお店に行こうと思っていたのね。それは便利な世の中になったものでカーナビゲーションに案内地をインプットしておけば「2km先〇〇交差点信号を右折です」とか「この先300mで左斜め方向です」やら「真ん中のレーンを走行してください」などと案内してくれるものだから、あまりヨケーなことに神経を払わなくても目的が達成されるようになった。昔は必死に経路をアタマに記憶させておくか、ヒザの上や助手席に地図を広げては信号待ちなどで確認しつつドキドキなドライブをしたものだけどね。脳ミソ何にも使わなくたって到着しちゃうんだから、まあバカまっしぐらとも言えなくもなくて若干の抵抗感もある。
確かに便利だけれどいいことばかりでもない。特に交差点付近では右左折のレーン開始を過ぎてから「この信号を右です」とか通知してくるものだから慌ててシグナル&車線変更をしなければならないこともある。う~む、道理で最近は危険なレーン変更をするドライバーが増えたのはこいつが一因なんじゃないか…とも思えてならない。
まあ今回のお店発見はそんなカーナビゲーションの欠点ではなく、その長所のオカゲで転がり込んできた福って側面もあるかな。数キロ先までは直進という案内だったのね、少しだけ周囲を観察するヨユーってものがあったから。
瞬間視界から過ぎ去っていったそのお店は、なんだか旧い蔵造り、しかも喫茶店のようだったからね、ナビゲーションの案内を無視して引き返したのだ。おぉおぉ、やっぱり喫茶店じゃないか!その名も「ヴァリエーション」、お店のロゴからして昭和だよなあ…ってことで急遽ヨテーを変更してこちらのお店に飛び込んでみることにしたのだ。

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店内はやはり昭和クラシックなインテリア、もう昔っからコレでやってます~みたいな安堵感もある。そして”にゃごやモーニング”を既に何度も経験しているのでけっこー混んでいることに驚かなくなっていたし、席に着きテーブル上にタバコの灰皿とメニューが置いてあることを確認した。それにしてもボールペン手書き原稿をコピーしてクリアケースに入れてあるメニューって恐ろしいくらいの手作り感ですな。
うわ~モーニングセットは一番安いやつでドリンク価格+¥150かい…と、どれにするか迷っていたら、お店のおねー様が来てくれて壁に貼ってある案内を指さして「モーニングはこれもあるよ」と教えてくれたのだ。おぉ、ドリンク代金のみのベーシックタイプもあるじゃん。そしてナゼか瞬間的に「サンドイッチで」と答えてしまった。(案内POPの貼ってある壁際には別のお客さんが座っていたのでフォト撮影できませんでした)

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Canon Camera  SERENAR 3.5/50(L39)  @ SONY α7

サンドイッチはハムやレタスを薄く仕上げたタマゴ焼と共に挟んであるものでとっても美味しい。具がまだ温かいのでオーダー毎に作っているものということが容易に判る。あぁやっぱり手作りしたものはいいなあ、ココロの温もりまで伝わってくるようですよ。
そしてトレーに乗せられたそのサンドイッチと共に供されたのはお決まりの茹でタマゴそしてハーフみかんにプラスして、なんと「みそおでん」だったのですな。ひとくちサイズではあるけれど、チクワとコンニャクにかけられた八丁味噌の田楽みそがたまらなくナゴヤっぽいではありませんか。これがまたいい感じに美味いのよ、なんだかじんわりほっこりきましたねえ。こんなところも地元の方々に支持される理由なのかな。
そしてついつい蔵造りというその特異な外観に目を奪われがちだけど、コーヒーは自家焙煎のお店らしいので本当はモーニングサービスの利用だけじゃなくて、ちゃんとそのお味を確かめなくっちゃいけないんでしょうな。

喫茶 ヴァリエーション
愛知県津島市南本町4丁目11
TEL=0567-24-1731




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津島神社

愛知県の西部にある津島市はほぼ三重県との県境に位置する人口六万人ほどの市である。その名の由来は全国天王信仰の中心・津島神社にあり、鎌倉時代から戦国時代に織田氏が統治するころまでにその経済的基盤が確立されたとされている。

そんな津島神社に行ってみた。楼門は天正年間に豊臣秀吉が寄進した壮麗かつ重厚な建築構造物で、この神社の入り口に立つものを圧倒する。
境内に足を踏み入れると、早朝のしんとした静寂と玉砂利敷きがウカレたキブンを諫め、神聖な心持ちを維持するように語りかけてくるようだ。楼門から拝殿にかけての眺めはやはりそんじょソコラの神社とは別格な佇まいを呈していて素晴らしい。
明治時代に行われた神仏分離で社名から牛頭天王(厄除けの神様)は外されたけれども、神社の祭りは尾張津島天王祭として現代に天王の名は引き継がれている。しかしこうしたものスゴい神社や寺が名古屋とその周辺地域に数多く存在するとは知らなかったし、また尾張三河地方出身の武将が如何に権力と経済力を握っていたかという事実を目の当たりにするわけなのね。

本殿は慶長十年(1605年)に松平忠信の妻・政子により寄進されたもの、楼門は前述のとおり秀吉が1591年に寄進、太刀や剣など国指定の重要文化財を擁する。天王祭における車楽舟行事は国の重要無形民俗文化財だし、南門・拝殿・石造狛犬・鉄灯篭・津島神社文書は愛知県が指定する有形文化財となっていて、いーかげんかつズボラなエロおやぢが物見遊山に訪れる場所としては甚だ恐れ多い。
創建は欽明元年(540年)と云うから飛鳥時代に発布された改新の詔(大化の改新)よりも早いわけなのであって、凡そニッポンが律令国家制(現代の法治国家制)となる以前の文化事業なのだな、いや~参りました。
そして「津島」の由来は「建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)」がこの地に移り鎮まる前に「対馬」でその機の熟すのを待っていたと云う出自をメモリアルにしたから、という説が社伝として残されている。う~む、日本史のお勉強は大学受験でけっこーやってきたつもりだったけど、まだまだ知らないことはたくさんあるものですな。

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一般の参拝者は拝殿までで本殿を拝むことは出来ないが、拝殿の中央奥に朱塗りの祭文殿入り口を僅かに覗くくらいである(本殿はそのまた奥)。しかし拝殿でさえその格式高く気品ある造りを眼前にすればひとまず満ち足りた心境になるというものだ。

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Canon Camera  SERENAR 3.5/50(L39)  @ SONY α7

東海地方を中心に全国に約3千社もある津島神社・天王社の総本社と云う位置づけ、そしてその信仰を津島信仰と称することが定着しているのは、そのバックボーンに強大な政治権力の庇護があったからに違いない。

天王信仰(津島信仰)の中心ということで数々の種類の神社がここに集合している。境内を散策すると〇〇社と掲げられた小さな社がいくつもあって、いわば”神社のデパート”みたいなフシもある。いやいや、ちょっとそーゆー物言いはシツレー極まりないものでしょう、もっと崇高な信仰聖地であることに間違いありませんからもっとマジメな表現をしようではありませんか。
そんな社群が並ぶ境内はちょうど紅葉の真っ最中だった。ここ数年マトモに紅葉を楽しむことしていないボクとしては、こうした風景に強い感銘を覚えるものだ。しかし出張先の休日にこんなステキな場所があるとは夢にも思わなかったぜ。先日の甚目寺観音といい池鈴山蓮華寺も本当に心休まる場所であったし、近年パワースポットなんてコトバが流行しているようだけど、そんな軽薄なものではなくもっと歴史とか民俗文化の重みと面白さを再認識させてくれる遺産たちなのだな。そして調子に乗ってこうした寺社巡りを始めてしまうエロおやぢなのでもある。

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Canon Camera  SERENAR 3.5/50(L39)  @ SONY α7




津島神社
http://tsushimajinja.or.jp/
愛知県津島市神明町1



門前町の串団子

よくある「みたらし団子」ではありません
丁寧に手作りされた串団子を炭火で焼き
辛口のお醤油タレをつけて仕上げるシンプルなもの
とっても素朴で美味しいんです
お婆ちゃんが高齢のために近々に廃業するってウワサもなんだかあって
味わってみたい方はお早めに伺うのが宜しいようです

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Canon Camera  SERENAR 3.5/50(L39)  @ SONY α7

赤のれん
愛知県津島市馬場町10
TEL=0567-26-2767



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