■ 『ねぎおろしチキンかつ定食』@かつさと
行ってみたらお目当ての中華料理屋さんは休業日だった…迂闊だったぜ、いつもはちゃんとチェックしてから出かけるのに。ボーゼンと立ち尽くすエロおやぢの目に某チェーンとんかつ屋さんの看板が飛び込んできた。チェーン店か…ホントはそーゆーお店に食指は伸びないんだけどさ、ハラもへってるしさ、同じ敷地内でクルマだって移動しなくて済むしさ、イッっちゃいますか!てな感じで入ってみたのよ。
ウリは『かつ丼』みたいなんですけどね、少し前にいただいたイナカの食堂の『かつ丼』の衝撃が冷めやらない今、ソレを注文する気にはなれなかったのよ。で、ランチメニューから『ねぎおろしチキンカツ定食』を選んだわけだ、¥600ってお値段も注文のアト押しをしていたしね。
ほどなくして提供された定食をガツガツわしわし喰った。美味い。ぜ~んぜん期待していなかったんだけど、いい意味で見事に裏切られた。なんだよぉ、めっちゃ美味いじゃないか。皿一杯に厚く敷き詰められたキャベツ、大きなチキンカツはさっくり揚げられいい香りを発散している。そこにまた瑞々しい大根おろしと刻みネギだぜい。おろしカツにはポン酢醤油、キャベツ用にちゃんと別の醤油系ドレッシングまで添えられているところが気が利いてるねえ。
そしてネギネギって言うけれど、そりゃ種類も多岐に亘るのであって、このお料理に用いられているものは、ちょうど青葱と根深葱の中間くらいの分葱ってやつ。代表テキというか有名なものは京都の九条葱どすなぁあんさんようおぼえとき~。
そして思い出していただきたい、香り・食感・辛味・甘み・色彩…こんなに全てのバランスがとれた葱がホカにあるだろうか。いやいや、ボクは京都九条葱崇拝者ではありませんけどね、客観テキに評価するとそーゆーことになるわけです。
SIGMA A013 2.8/30 DN @ SONY NEX-7
ハッキリ言ってボクは白葱(根深葱)が一番好きです。でも全ての料理にこいつが合うとは限らないのでありまして、細くて繊細な青葱にしか出来ない表現もあれば、ジャッキジャキの根深でなければ美味いと思えない料理もあるのですよ。
そしてこの分葱が最も得意とする分野もあるのでしてね、その一つがコンサバティブな「中華そば」なのですな。もう少し突っ込んだ分析をすると、北海道のラーメンに細い青葱や分葱をトッピング…そりゃダメってもんです。ネギがスープに負けちゃいます。チカラ添えすら不可能ですね、根深のキリっとした辛味とかジャッキリした食感が北国の濃厚なラーメンによく合うってもんです。
ところが繊細で澄んだ醤油味スープのラーメンとなると、ナイーブな風味の分葱がとてもいい仕事をしてくれるものなのです。このポン酢醤油でいただく「おろしチキンカツ」もそうした分葱の長所が如実に表れているリレーションシップといってよいでしょう。いい昼めしを喰わせていただきました。
◆かつ丼のかつさと
http://www.katsusato.com/