でらうみゃ~でかなわんわ(40)

噂のにゃごやモーニング その22 「カフェ サルーテ

キブンはフランス-イタリア国境

名古屋空襲などの戦災を免れて江戸時代からの建物が現在に残る寺院が愛知県稲沢市にあると聞いた。ちょっと見に行ってみたいじゃないのよ、それならついでにモーニング、例によって例の如くな行動…世間一般で言うワンパターンってやつですね。因みにワンパターンは和製英語で海外では通じませんのでお気をつけくださいませ。

ネット上に溢れる賛辞は落ち着いているとか大人のカフェ、或いはペンションに招かれたような…など何れも現代風のきゃぴきゃぴしたものでないことは確かなようだった。お~っし、行ってみようぜ!とわくわくしながらココロに決めた前夜だったのだけれど、朝起きてみれば(と言っても午前3時くらいだったかな)雨音はショパンの調べ…う~ん、懐かしい小林麻美さんのヒット曲ですね…え?カンケーない?ですよね~、シツレーしました。
でもホントに雨音が聞こえたときはガッカリしたものです。だってさ、このところ休日の度に雨なんだもん。それでもジッとガマンの子であった、三分待つのだぞ、大五郎…う~ん、懐かしいボンカレーの初代CMですね…え?これもカンケーない?で、ですよね~、またまたシツレーしました。
天気予報はハレだったので6時くらいまで様子をみていると、なんとか雨はあがり好転する気配が見えてきた。よしよし、これでいいのだ、いざ出発ぢゃ~。
ロクに考えることもせずカーナビ頼みで到着したその喫茶店はイナカのショッピングモールの近く、清々広々とした敷地に立っていた。なかなかステキな外観じゃありませんか、まるで中央ヨーロッパ、フランスとイタリアの国境にあるオーベルジュのようでもある。

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扉を開け中に進めばもっとコーフンする空間が待っていた。うっわ~、ステキ!スゴい!まさか!うっそ~!みたいな感情がゴッタ煮状態でドスンとハラのド真ん中で突き上げるような感覚だ。へえ~、なんかビックリですよね。でもなんでこんな場所にこんなお店が?ってギモンも同意に湧き上がるのだけれど、それより朝3時から起きてるんだからさボクはとってもハラが減ってるのよね。

少しだけお堅い感じの若い女性店員さんは好きな席の選択を許してくれて、ぼくはもちろん喫煙可の窓際ってベストポジションの奪取に成功した。お冷やとオシボリを目の前にして店内をグルリと見渡せば、マスターらしき人物がコーヒーを丁寧にドリップしている様子がうかがえた。
そうか、そうだよな…このテのお店でマシン抽出ってのは有り得ないし、サイフォンもいまいち似合わない…やっぱり細口のヤカンをゆっくりと回しながら湯気と香りがふわりと漂ってくるドリッピングがふさわしい気がする。ボクが注文しようとしてるコーヒーもそうやって淹れてくれるのかなあ。
モーニングサービスは数種類あったけれど、基本テキにドリンク料金のみ。ただサラダだけはプラス¥50ということになっていた。魅力的なものばかりだったけれど、ここはシンプルに『カンパーニュのトースト』のモーニングサービスにサラダをセットにしてもらうことにしよう。喫茶モーニングでカンパーニュって超スゴいじゃありませんか、もうコダワリまくってますね、しかも銘柄指定(多治見の「兎風亭」さんと明確に表示してある)ですよ、期待しないほうがおかしいですね。
待つ間にやはり店内外が気になってもっとキョロキョロするのです。ヘンな風貌のおやぢがカメラをテにして落ち着かない素振りをしていればアヤシく思われそうなんですけどね、もう最近は開き直ってましてね、なにか訊かれれば「ええ、カメラがシュミだもんで…」とテレ笑い風の受け答えでやり過ごすことにしています。それにしても調度品をはじめシックでステキなお店です。
注文したモーニングセットが運ばれてきました。さっきのクールなおねーさんではなく、若いニイちゃんでガッカリしましたけれど、マジメそうな青年で印象は悪くありません。

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おっとっとぉ~、いやいや参りましたね。ズバリとカンパーニュのトーストですよ、しかもバターたっぷり!
カリっと…サクっと…ふわりと漂う香ばしさ…小麦の甘い香り、バターの優しい美味しさ…もうカンペキですね。こーゆー美味しいパンがあればもうワインコーヒーだけで充分なのですよ。
朝食としてのバランスのためにはもう少し違った栄養源も必要なのかな。でもそこにはグラノーラがトッピングされたヨーグルトがあるし、オプションの生野菜サラダもある…なんて説教臭いことなんかどーでもよくって、ホントにカンパーニュのトーストと丁寧ドリップのコーヒーがあればヒトは満足するってもんです。科学的に必要な栄養素ではなく、精神的な満足感が優先する朝食シーンなのである。

いい朝食でした。平素のシンプルモーニングとはちょっと違った感じがたまらなく休日の高揚感を盛り上げてくれます。コーヒーの豊かな味と香りがとっても印象テキなお店でした。
できれば「お替わりコーヒー」をお願いしてもうちょっとゆっくり、休日の甘みをじっくり吸収したかったのだけれど、ボクにはこの先のモクテキってものがあるのでしてね、申し訳ありませんが先を急がせていただきます、ごちそうさまでした。
お会計のオリジナルブレンド¥450+オプションサラダ¥50=¥500をお支払いしてエントランスに向かったのですが、入店したときはその先の事ばかり考えていてメにはいらなかったものがたくさん見えてきました。
どうやらこちらのお店はライブハウスってわけではないのでしょうけれど、ブルースやロックのライブがよく行われているようなのであります。しかも音楽ばかりでなく朗読や講演会など多彩な催しも随時行われているようなのだな。う~ん、聞き覚えのあるミュージシャンもいるし、実際参加したい!と思ってしまうエロおやぢなのよ。来月の予定をチェックチェックチェック…さて、どーする?



カフェ サルーテ
http://salute-esse.com/
愛知県稲沢市大塚北9丁目58ー1
TEL=0587-22-0300
ACT=7:00-18:00 無休




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大塚山 性海寺

空海によって創建されたのが平安時代弘仁年間(810-824年)という性海寺(しょうかいじ)だ。その後、鎌倉・室町・戦国・安土桃山・江戸と変遷してゆくニッポンの歴史の中で時の権力者たちから庇護を受けきた寺である。そして戦禍をかいくぐり遺った文化財が数多くある寺社でもある。

ようやく咲き始めた桜(訪問したのが三月の末日)と共に迎えてくれた山門は稲沢市の指定文化財であり江戸時代の建築物だ。

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門扉の金具は腐食し劣化が進行してはいるけれど、木材と共に古の歴史を今に伝える。

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山門をくぐると境内だけれども、拍子抜けするくらいコンパクト。左手から手水舎、鐘楼、拝殿とその後ろに多宝塔と三宮社が一直線上、そして右手奥に本殿、庫裡という配置になっている。

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耳の病の信仰がある愛染明王は多宝塔に鎮座していて、その拝殿には「底ヌケの柄杓」が奉納してある。底のない柄杓は全国各地にその習慣があるようだけれども、こちらの場合は耳のヌケがいいように…との願いからか。

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MINOLTA  M-ROKKOR 2/40  @ SONY α7


雨上がりの強風が吹き荒れてはいるものの、春の陽射しが境内に降り注ぐ。

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本堂は国の重要文化財。一重柿葺・入母屋造・唐破風向拝…江戸時代に再建されたものだが内部の壁や壇そして天井などに鎌倉時代のものが多数残されている。

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MINOLTA  M-ROKKOR 2/40  @ SONY α7


性海寺鎮守の八剣社・天王社・春日明神社は明治維新神仏分離によりその三社を併せて三宮社となる。江戸時代の元禄四年に建立されたこの社殿は稲沢市の指定文化財。三尺くらいある大草鞋が奉納されていた。

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MINOLTA  ROKKOR-TC 4/135  @ SONY α7


文化財は他にも内部の仏像や図など非常に多数あります。平素は公開していない様子ですが、何かの折には拝観することが出来るのでしょうか、チャンスがあればもういちど訪れてじっくり拝見したいものです。
一般的にはそうした歴史と文化財よりも「あじさい寺」として有名な性海寺です。お寺の西側に社領と大塚古墳を含む大塚性海寺歴史公園があり約90種1万株が植栽されているそうな。こちらもその季節にはぜひ行ってみたいポイントです。


大塚山 性海寺
愛知県稲沢市大塚南1丁目 33
TEL=0587-32-4714