でらうみゃ~でかなわんわ(47)

噂のにゃごやモーニング その28 「 カフェ&ダイニング α-MILAN 」

スタイリッシュに選ぶお店

このお店の前はしょっちゅう通過していた。そしていつ見ても「オッサレ~」みたいなカンジで、いつかは必ず利用してみようと思っていたのね。
月曜日が定休日なので休日の利用も可能だったけど、なんだかちょっと巡り合わせが悪くてペンディングばかり。やっぱりイラッてなりますよねえ、なんとかなんないのかい…って。

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そして先日ようやくそのチャンスが生まれた。行こうと思った尾張四観音の一寺院へのルートに合致するのよ、うっわ~楽しみだなあ!とわくわくしながらキャプチャー君を走らせた。ただしちょっとだけ出遅れたのでヤバいなぁと思っていたら、案の定かな~りヤバかった。

駐車場はほぼ満杯、あと数台しか停められない状況だったし、店内はウェイティングまではいかないけれど複数がけのテーブルは全て埋まっていて、シングル向けの外向き窓際カウンター席だけが空いていた。えへ、ボクはソコでオッケーですから…しかも喫煙席って嬉しいじゃないのよ。
周囲を見渡すと来店客は100%シルバー世代だった。この点はナゴヤの一般的な喫茶店事情に符合するのであって、特にフシギなこととは思えなくなってしまったボクは、すっかりこの土地の気風に慣れたってことなのでしょうかね。

それにしてもオサレな店内である。天井も高いし照明やグリーンを上手く配置してあって窓の外の風景を見なければ半リアルなアーバンライフをバーチャル体験できるというものだ。本籍及び現住所が哀愁のイナカ町というエロおやぢにしてみれば、こーゆー休日の朝ってのは竜宮城にいる浦島太郎みたいなものです。

そういえば浦島太郎って悲惨な最期でしたよね、どうしてそんなヒドい目に遭わなければならなかったのでしょうか。動物愛護精神に溢れた彼は、イジメられているカメを助けたばかりに親の死に目にも会えず、戻った現世では結局テメーも孤独死…。よほど竜宮城でいい思いをしたんでしょう、きっと乙姫さまとはラブラブなんてもんじゃなくってもうヤリまくり究極の愛の日々だったんでしょうけどね、乙姫様の強い性欲に愛想が尽きたおもてなしも嬉しかったけれどやっぱりちょっと年老いた親も心配になってきたのか太郎が現世に帰ることを告げると、乙姫様は「シカタないわねぇ」と言って(ホントは若いオスとヤレないことが判って激怒別れを惜しみつつ太郎の優しさも理解して)残念がってはみたんだけど、そこはヲンナの強い本能でシカケをした箱を渡して復讐するのである…ってねえ、おいおいっ!妄想し過ぎの大脱線だよ!元へ戻しなさい。

MINOLTA  M-ROKKOR 2/40  @ SONY α7

ってことで、ドリンク代金プラス¥200の『ピザトーストのモーニングサービス』にしてみました。こちらのモーニングサービスは基本がドリンク代金でトースト&茹でタマゴ&ミニサラダ&カットフルーツが添付されるシステムで、週半ばではパンの種類を変えられるサービスも行っているようだ。
もちろんソレでも全く問題はないのだけれど、せっかくステキなお店でブレックファストできるんだからさ、ちょっといいやつが欲しいじゃん…みたいなところですね。
で、出来あがったようです…若いおねーちゃんが持ってきてくれました。案内とオーダー取りはソレナリなおねーさんだっただけに、あら~こんなおねーちゃんも店員でいたんだ~てなもんでして、みょ~に嬉しく思ったりもするエロおやぢであります。めっちゃ可愛いコだしナイスバデ…ってカンケーありませんね。
でも「タバスコをお持ちしましょうか?」と訊かれて「いや、今日はいいや」と断ってしまったことを深く後悔するのであって「おぉ~じゃあ持ってきてよ」とお願いすれば彼女にもう一度コンタクトできたのにさ…ってソレもカンケーありませんな。

フツーに美味しい『ピザトースト』でした、チーズの質もよく美味しくいただきましたよ。そして手作りっぽいポテトサラダがとてもいい感じでした。『ピザトースト』でなければこいつをバタートーストにオンして食せばかな~りイケた朝食パンになるでしょう。

カフェってからにはコーヒーが美味しくなければ話になりません。でもご心配なく、こちらのコーヒーはフツーに美味しいコーヒーです、食後のインプレッション・メモにその記述がないのはきっとダメな部分が無かったのと、特に述べることもないようなコーヒーだったからでしょうね。でもカップはやや大きめのものを採用してますので、お替わりをしたくなるようなシーンに突入することはまあ無いかな~ってところです。もちろん”長居組”にとってはお替わりの有り無しに関わらず嬉しい量であることに違いありません。

そしてカップにもソーサーにもお店のロゴタイプがしっかりプリントされておりまして、ブランド食器でなくともなんだかとても有難いキモチにさせてくれるものであります。
京都あたりの某有名コーヒーショップではお土産用にオリジナルブランドロゴ入りのグラスやカップ&ソーサーをスーベニコーナーで販売してたりするものですが、ナゴヤではあまりそういった習慣はないようです。きっと欲しいヒトもいると思うんですけど…。

このお店の前の道路は愛西市津島市方面から清須を経由してナゴヤ中心部に向かう道なのでけっこー交通量も多いのである。オサレなクルマに乗ったオサレな人々がお店に入ってゆくのを夕方などよく見かけるものだけど、朝はやっぱり軽トラや軽ワゴン、大衆コンパクトとかミドルセダンなどに乗ったシルバー世代が席捲するお店なのね。それぞれのお気に入りやご贔屓があるのであって、このお店も選択肢のひとつなのよ。

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それにしても、お店の奥にお座敷まである…ってのがビックリでした。またボクが行ったときにそれは予約になっていて、やはり幾人ものシルバーが集まりつつあった日曜の午前八時なのでありました。
モーニングサービスも水準以上のレベルですしランチの評判も上々、それならこんな風にゆとりのあるオサレなお店を選ぶ…というライフもあって然るべし。エロおやぢ的にはきれーで可愛くてナイスバデなおねーちゃん目当てに…てのもアリかと自己肯定してますです、はい。




cafe & dining α-MILAN(アルファ-ミラン
愛知県あま市花正長島14-1
TEL=052-443-8303
ACT=7:00-18:00 月曜定休


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荒子観音

円空仏のお寺

尾張四観音」というものがあることを知った。そしてボクが尾張の寺社巡りを始めるキッカケとなった甚目寺もそのひとつだったわけでありまして、コンプリートするためにはあと三つ回ればよい…なんてことも判ったわけです。

今回は「荒子の観音さん」(あらこかんのん)に行ってみました。天平元年(729年)に草創した天台宗の寺院で正式には浄海山圓龍院観音寺です。最初に迎えてくれるのはリッパな山門ですが、これは大正時代になってから完成されたものらしいです。

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その山門の両脇で守護する仁王像、これがいきなり円空の作品なわけですよ!まさかこの時点で円空仏に会えるとは思っていなかったので…というか、ずいぶん荒々しくプリミティブな仁王像だけど、味わい深いというか魂のようなものが感じられるよねぇ…とよく見れば円空作だったわけでして驚くボクなのです。

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以前は木の格子だけで囲われていたそうですが、ゴミなどをその中に捨てる不届き者が絶えないためマルチコーティング処理された高級ガラスでプロテクトするようになったそうです。火事にでもなったらタイヘンですものね、でもオカゲでフォト撮影もけっこータイヘンでございましたわよ。

その重厚な山門をくぐると境内が拡がっています。左手には名古屋市に現存する建築物としては最古の存在であって国の重要文化財でもある「多宝塔」が建っています。天文五年(1536年)に再建されたもので三間多宝塔・杮葺(こけらぶき、”こけら”という漢字は柿(かき)という文字に似てますがつくりの上部がが鍋蓋ではない、ただしPC文字上でフォントサイズが小さいと同一にしか見えない)が室町末期の特色です。

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正面の本堂は天正四年(1576年)に前田利家によって再建されたもの。前田利家ってあの加賀百万石藩主の?そうなんですよ、利家はこの荒子土豪の家に生まれ、北陸・加賀の國を所領として与えられるまではこの寺の近くに「荒子城」を構えていたとされてますね、知らなかったぜ。

延宝から貞享年間(1673-1688年)にかけて円空が何度かこの寺を訪れ、山門の仁王像をはじめ1200体を超える木彫仏像(円空仏)を残したらしい。全国で確認されている円空仏・5374体のうち1/4以上がこの荒子観音にある…ってスゴいですねえ。

一説によると円空は先ず檜の大木で仁王像を制作し、その残った材で諸像を彫ったとされています。そして寺の各所で使われた木材の端材までも用いて木端仏や千面菩薩を作ったって話ですよ、なんかもうとり憑かれたようにその作業に打ち込む姿が想像できますね。以前版画家の棟方志功さんが作品制作をする様子を捉えたフィルムを見たことがありましたけれど、感情やエネルギーの発露を一瞬でも逃さないように、インスピレーションの出力を最大限に集中し、狂ったように版木を彫る姿に感動した憶えがありますが、きっとソレに近いものが円空にも生じていたのではないかなぁなんて思ったりもします。

仁王像で気をよくしたボクは「さあこれで円空仏をたっぷりと堪能できるぞ~」と意気込んだわけですが、残念なことにそのように安易な予測は見事に打ち砕かれたわけです。なんとその拝観は毎月第二土曜日の午後1時から4時までに限定されていて、普段は客殿で大切に保管されているそうな。
公開日には境内で円空仏を彫る体験教室も開催されているというから、もういちど足を運んでもいいかな~って思います。ただしシゴトはサボんなくっちゃならないけどね。

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本堂には釈迦如来と大黒天の二体が鎮座されているけれど浄財(いわゆる賽銭箱)の脇には賓頭蘆(びんづる=釈尊の弟子で十六羅漢のひとり)の木像が置かれていた。撫で仏とも呼ばれていて、自分の患っているのと同じ木像の部位を撫で、その手で自分の患部をさすると病が治癒する…なんて民間信仰なんですけどね、ボクの場合は脳ミソ以外では目と足と腰かなあ、でも足と腰は触れない位置なのでムリでした。なのでとりあへず賓頭蘆さんのアタマを撫でてテメーのカラダにタッチしておきました。さて効果のほどは如何でしょうか…。

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奥にある本坊も少し拝見してきました。僧侶のプライベートな空間のようなのであまりウロつくわけにはゆきませんでしたが、こちらも古を感じさせるものがたくさんあってなかなかに鄙びた風情なのでありました。
サスガに前田利家菩提寺だけあって格式高い寺院であります。年末年始や縁日などでは大賑わいとなるようですが、やはりこうして人っ気の少ない日にゆっくり参拝するのがスキです。
で、円空仏の木彫体験教室ね、真剣に考えちゃおーかな~なんて。

Ernst Leitz  M-ROKKOR 4/90,  MINOLTA  M-ROKKOR 2/40, 2.8/28 @ SONY α7




浄海山 圓龍院 観音寺(荒子観音
愛知県名古屋市中川区荒子町字宮窓138
TEL=052-361-1778