再び『フォー』を食す

かなり美味しい+かなり残念

ハノイベトナムの首都ですね、千年を超える都であることも忘れちゃあいけません。ただフランスによる支配の後、旧大日本帝国の占領下となったり、米ソ代理戦争の戦場となったりと不幸な歴史を経る近代は紆余曲折があるけれど、1976年に南北統一されてからは政治や文化の中心として繁栄し、現在はその人口が800万人に迫っていると聞く。

ベトナムと云うと三角ワラ帽子の農村風景とかバイクがひしめく渋滞都市風景を思い浮かべてしまう。そのバイクはニッポン製の「ホンダ」が圧倒的に支持されていて、二輪車の一般代名詞として「ホンダ」で通用するらしい。
フィリッピンセブ島に行った時も醤油のことを「キッコマン」(キッコーマンではなくキッコマンね)と呼んでいたように、ニッポンの文化が東南アジア各地に浸透し定着しているエピソードとして非常に興味深いものですな。
そんなベトナム社会主義国なので長らく経済的に後れをとっていたけれど、けっこーマジメ&勤勉なのに安く使える労働力を狙って西側の企業投資が盛んになるころから大いに発展していることは既知の事実ですね。
そしてニッポンでもかの国の食文化がテレビ番組などで紹介されることが多くなり、今や『フォー』を知らないヒトはいないくらいかな~と思うのよ。

ボクもナゴヤ市内のベトナム料理店で先日『フォー』を食してきたのだけれど、コメが原料の平打ち麺はとてもやさしいお味でニッポン人の食生活にも馴染みやすい属性だと思うのね。
ところがその『フォー』は比較的近代の食べ物(20世紀初頭)で、ベトナム南部では「フーティウ」や「ブン」といったコメ原料だけど素麺に似たスタイルのものが好まれているらしいし、また歴史も長い。そうそう「ビーフン」と云えば解りやすいかな。
まあニッポンでも「そうめん」ばかりではなくフツーの「うどん」や「きしめん or ひもかわ」といった形状の違うスタイルの小麦粉麺があるように、ベトナムを中心とした東南アジアのエリアでも麺文化は多岐に亘っているのですな。
さてそんな歴史を纏った『フォー』を食べさせてくれるお店をナゴヤ市の北にある小牧市で見つけたのよ。店名は「フォーハノイ」、首都ハノイの正式名 Thanh pho Ha Noi と食べ物の pho(前者と後者では発音が違う)をかけた駄洒落みたいな店名です。

もちろん注文したのは『フォー』ですが、前回は鶏肉だったので今回は『牛肉のフォー』にしてみました。と言いますか、そうなってました…と事由は後述します。

f:id:artfoods:20190511184533j:plain
SIGMA A013 2.8/30 DN  SONY NEX-7

いや~美味いですねえ、もっとクドい味がするのかと思ったら、な~になにとってもさっぱりいただけます。きっとたっぷりトッピングされたネギやパクチーの効果なのでしょうか、スッと胃袋に収まる感じがいいですねえ。
つるつるとした舌触りも心地よいし、はんなりしたスープの風味もサイコーっ!と、この『フォー』に関してはかなり美味しくホメちぎってもいいかとは思いますけれど、かなり残念なこともあったので申し添えておきたいと思います。

先ずお店に入ったら若いニイちゃん(ベトナム人)が入口に最も近い席でスマホいじり&喫煙で「いらっしゃいませ」も言わなかったこと。最初は店員じゃないのかと思った。

氷の入っていないヌルい水、オシボリなし。メニューブックが席になく、自分でとなりの席のそれを探して開いた。
『フォー』(あるいは『フォー』を含むランチ)が食べたかったのだけれど、メニューブックが見づらくみつけられないのでニイちゃんを呼んで訊けば日本語が理解できないらしく要領を得ないのでスッタモンダしてたら、厨房からもう一人のベトナム人(このヒトが店長代理のよう)を呼んできてようやく注文完了。ただし鶏肉と牛肉の二種類の『フォー』があったのに訊きもせずに奥に引っ込んでしまった。まあこの際だからフォーならドッチでもいいや…と半分あきらめの夏。Darlin' can't to see? I'll try to make it shine だ。
『フォー』だけじゃちょっとねえ…と思ったので別メニューの追加注文をしようとしたが欠品なのだそう、ん~じゃあ要らないよと再びあきらめの夏…Darlin' can't to see? I'll try to make it shine だぜ。それに二人のベトナム人ニイちゃんはジーンズにラフなTシャツの軽装、もうちょっと”らしい”服装はないのかい。

後から入店してきたオッサンにもボクと似たような対応で見ちゃいられない状況だったので、ボクが説明してやった。オッサンはランチに期待して入店したらしいのだけれど「店長がベトナムに帰っちゃってるのでコレしかできない」とニイちゃんに言われて『鶏肉のフォー』を注文した。

そのオッサンと話をちょっとだけしたのだけれど、共通の思いは「フォーしか出来ないんだったら店を閉めとけよ」なのですな。ソトには「ランチやってます」みたいな幟旗も立ってるんだぜ、冗談もいい加減にしろい!ってんだ。
またはそれでも入口に「フォーしかできません」と張り紙しておけ…なんだけど「あいつらじゃ日本語文字が書けないだろなあ」だし幟旗の意味も解ってないんじゃないの?と笑い合った。ちょっと感覚の違う人々なのでしょうかねえ、ベトナム人全般がこうだとは思わないし(先日のベトナム料理店では全然違ってたから)これは経営者の怠慢ですな。
そんなアレコレを考えながら『フォー』を食しました。テーブルセットにあった調味料をドバっと入れて食したらめちゃ辛くてボク好みの味に激変したのはいいけれど、もーアセダラになってしまって困ったのね。こーゆー時にオシボリが欲しいんだよなあ。
それでも食し終えて食後のドリンクを…と思い「タピオカドリンク」を指さすと…出来ません。じゃあ「ベトナムコーヒー」は?…出来ません。うりゃ~、もういいよ、これでお終いにしますから。

トドメはお会計に。もしかして…とイヤな予感は当たった。
なんと釣銭がないのである。もう笑っちゃいますね。先客で来ていたベトナム人カップルはどうやら二人の店員のトモダチらしく(こいつらはいろんな料理を前にビールなんぞ飲んでいやがった)釣銭のカネを借りて事なきを得たようだけれど、そのトモダチがいなかったらどうしたんだろうねえ。
牛肉の『フォー』は確かに美味しかったけれど、なんだかこのお店はもう行く気がしないですな、別のお店でベトナム料理を楽しむことにします、はい。


ベトナム料理 フォーハノイ
愛知県小牧市中央6-313-1
電話番号や営業時間定休日は不明




クリック↓↓↓で応援をお願いします





Made in Japan


先日ぶっ壊れちゃったシゴト用腕時計の後ガマです
もうガチャガチャの使用環境なので安物でオッケーなのですが
いちおー Made in Japan です
なかなかいい感じで使ってます
ただ前のやつねぇ壊れてるのに捨てられなくてさ