でらうみゃ～でかなわんわ（82）

■ 名四国道トラッカー御用達「日光橋食堂」

名古屋めしもあるでよ

名四国道バイパスという大きな幹線道路がある。国道23号線の一部で名古屋と四日市を結ぶ大動脈だ。大型トラックやダンプが途切れることなく通行し、当然ドライバーの空腹を満たす食事処もその道沿いにたくさんあるけれど、その中でひときわ名高い食堂があると聞いたのよ。

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その名も「日光橋食堂」、名四国道と高速名二環（Ｒ302）がクロスし日光川が伊勢湾に注ぎ込む場所に日光大橋があるのだけれど、その袂に位置するドライブインのような食堂だ。お店の壁にはデカデカと「めし」と書かれ、遠くからその存在を否が応でもメにするわけなのね。
今どきの小ギレイなレストランではなく、昭和の時代から多くのトラック＆ダンプのドライバーさんたちに愛されてきたお店なので、とにかくガガッとハラいっぱい、しかもクイックに喰っては再びドライバーとしてのシゴトに戻る必要があるので、気兼ねのないフンイキがそこに出来上がっているのだな。

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ボクが注文したのは『スタミナ定食』（￥800）です。こちらのお店では人気第二位ではあるけれど、とにかくココに来たらコレを喰え！って感じの名物メニューらしいのね。
チンチン鉄板にたっぷりヤキニクとヤサイそして温泉玉子、キムチ、冷奴、丼めし、味噌汁もデカ丼にたっぷり…って定食がこのお値段でいただけるわけよ、そりゃ人気も出るってもんでしょ。ゴハンの量も支払いを気にすることなく大中小を指定できます…ってより、おねーさんが訊いてくれますからジブンの胃袋に合わせてお願いすればいいのです。あ～ボクは中にしましたけどね。
いやいや、めっちゃ美味いです。スタミナつきますよね～こーゆー食事は。先日「喫茶まん」さんでいただいた『焼肉定食』とはまた違った味付けでして、スタミナと謳っているだけにニンニクや唐辛子の利いたパンチのある味噌風味、でらうみゃ～でかなわんわ。こりゃビールの肴にもオッケーって感じですよ。

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こうした定食スタイルはもちろんですが、昔ながらの形式…笑っちゃいけません、懐かしのショウケースに並んだオカズをチョイスしてゴハン＆味噌汁を持ってきてもらう…もまだまだ現役で生きています。この日はマグロの刺身セットが目玉になってましてね、それもかな～りグラグラくる魅力がありました。

店主殿とそのご家族で運営し、愛情いっぱいなお店なのでマスコミの取材も多いようです。
東海ウォーカーというローカル情報誌の特集に組み込まれていたり、やはりナゴヤの民放ローカル人気番組に「ぐっさん家」というものがありまして、あの山口智充氏がナゴヤとその周辺をJeepに乗って散策し喰い回るって長寿番組なんですけど、これが取材に来るってのがけっこーお店のステータスみたいでしてね（ボクもナゴヤの他のお店で何度かメにしてます）こちらのお店にも記念の額がサイン色紙と共に飾られておりました。

店内の一角で鍋が火にかけられておりまして、名古屋めしの名物『どて（或いは「どて焼」）』と『おでん』がいい香りを放っているのであります。冬の寒い日なんぞにこいつで燗酒を一杯飲ったらサイコーでしょうな。そして『スタミナ定食』でハラいっぱいのボクはお持ち帰りにしてそれらをいただくことを思いついてしまうのであります。うひひ、ん～じゃあ『手羽先』も頼んじゃおうか…と本当に喰い意地のはったエロおやぢだと思いますが、もうこれはそーゆー性分なので諦めておりますです、はい。

そしてこうしたフンイキのお店なので、大型カーゴトラックやダンプで乗り付けた厳ついオトコたちが鼻息も荒くわしわしメシを喰っている様子が充満しているかのようなイメージがありましたけれど、実際お店に行ってみると家族連れだったり老婦人のグループが食事をしていたりと、まあ意外に家庭テキとでもいいますか、ソフトな食堂なのでありました。
それは家族経営しているからなのかな、とっても親切で気が利きますし、その温かみのあるフンイキが誰でもウェルカムなんでしょうな。そういえばここ数年若いギャルにこのテのお店が人気上昇中らしくて「おやぢめし」みたいなものを喰ってお店のヒトと記念写真撮ったり、またそのフォトを例のＳＮＳにアップしたりするのが流行ってるみたいですねえ。まあ悪いことではないとは思いますけれど、ただの興味本位でおじさんたちの聖域を荒らさないで欲しいなあと思います。一所懸命作ったお料理をキチンと楽しんで、その本質と美味しさの感覚を身につけていただきたいと思います。

殆どの定食類が￥800というリーズナブルな設定になっていてアレもコレも食べてみたくなる感じですが、残念なことはちょっと遠い上に日曜日が定休なのですよ。惜しい、ジツに惜しいではありませんか。
ただ朝は6：30の営業開始で、ワンコインでいただける朝定食も何種類かあるようなので、そのうちにチャンスが訪れるかもね。その朝めしもどっか～んなスタイルらしいですから、ナゴヤ生活をしているうちになんとかもう一度…って思ってます。

この日の晩酌の肴はテイクアウトした名古屋めし『どて煮』と『手羽先』に『牛串』を加えたもの。冷たいビールでぐい～んとイケました、いや～サイコーでしたよ、お値段も安かったし。