日間賀島ぷらぷらゆとり旅(前編)

知多半島の先端でリフレッシュ

日間賀島…「ひまかじま」と読みます。
ゴヤと東海三県の方はよくご存じでしょうけれど、他のエリアでの知名度はイマイチなんじゃないかな。ボクはたまたま某国営放送の中部北陸ウィークリーみたいなレポートニュースで知っていたんですけどね。
いちど行ってみたいと思っていたんですよ、名産はタコとフグなんですけど、伊勢エビや鯛そしてアナゴ・ワタリガニなど、とにかく近海の海の幸満載!って感じの島だとイメージづけられていましたから。
高速道路を使っても宿舎から一時間ちょっと、しかもそこから船で渡らなければならないし、休日と好天が一致しなければ決行とはならないわけですが、台風も去った先日とうとうそのチャンスに恵まれました。お~っし!今日こそ積年の思いを叶える時が来た!てなもんです。

日間賀島 「たことふぐの島」ポスター

知多半島の南端にある師崎という港から高速定期船に乗って10分、あっという間に日間賀島の西港に到着します。早朝出撃だったのでいつもの喫茶店モーニングというルーティンは無視し、島に着けばなんかあるだろ~…という目論見。しかしそれは見事にハズレました。飲食店らしきものはたくさんありますが、とにかく時刻が早すぎてどこもクローズ。空きっ腹を抱えたエロおやぢは情けないものを感じつつも、歩いても島一周は一時間ほどという情報を信じ海岸沿いの路を意気揚々と歩いてゆくわけです。

あぁ、風がキモチいいい。

郷愁を感ずる潮風をまといながら穏やかな光景を愉しみます。護岸ロードには「たことふぐの島」なんて小学生が描いた絵のポスターも貼られていて旅情をかきたててくれるのですね。沖には築見島や篠島…漁船が波間にいくつも見えていて平和な風景に酔いしれるのです。それにしてもハラがへった。まあそのうちナニかあるでしょ…てなお気楽テキトー旅です。

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サスガに「たことふぐの島」と謳うだけあって、島のあちこちにそれらをモチーフにしたものがたくさんありました。真っ赤なタコのモニュメントは西と東の港にそれぞれ設置されていますし、駐在所もタコのフェイスだしマンホールの鉄蓋デザインもタコ、挙句の果てにお寺のご本尊さままでが「たこ阿弥陀如来」!とタコづくしの島なのです。面白いじゃん、こんな場所は初めてだぜ。

高速定期船に乗り込んだ人々はほぼ釣竿を持っていました。家族連れもカップルも、皆さん魚釣りが目的でこの島を訪れるようです。いいなあ、そーゆー休日の過ごし方ってのも楽しそうだよ。

日間賀島観光協会
https://www.himaka.net/


名産のタコと…

さて、久しぶりの好天、しかも日常から離れた島でぷらぷら気ままな時間を過ごすってサイコーですね、本当にリラックスできます。それでもフィジカルな問題は現実として覆いかぶさってくるわけでありまして、やっぱりハラが空いて仕方がないのであります。そりゃムリだわな、朝食ヌキで昼めしまで持たせようなんて。
島をグルッと回って到着した西港に戻ってくると一軒のバルが開店していました。おぉ~、これ幸いに入ってみることにします。

島バル daitome

既に何人もの先客が入っていてちょっと出遅れ感が悔しいものでしたが、幸いなことにテラス席が空いていてボクはそこに陣取ることにします。
いちおーバルなのでサンドイッチとかハンバーガーみたいなものはなくて、全て酒の肴テキなメニューばかりです。アヒージョやら刺身などググッと来るものだらけです。そして朝っぱらからビールなんぞを飲ってる野郎ヒトもいて、呑み助のテメーとしては死ぬほど羨ましいわけです。ちくしょ~っ!ボクだって飲みたいじゃないか。
それでも帰路のクルマ運転を考えるとそーいったリスクというよりはご法度は避けなければなりません。そこでコーヒーと共に『タコの唐揚』に加え本日の店長イチオシという『平貝(たいらがい)のフライ』をお願いするのです。

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タコの唐揚と平貝のフライ   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

『タコの唐揚』は串スタイルです。これは非常に旨い。空腹を満たそうとする焦燥感が噛むチカラをいつもより強くしている気がするけれど、そいつをハネ返すような弾力が憎らしい。けれどもそこを克服すると海の滋味がギュッと集約されたものが滲み出てくる。あぁ美味い、コーヒーなんかじゃなくってビールでクチをリセットして、再びその美味しさをゼロから味わいたい。
そして『平貝のフライ』ですね、こいつも串揚げスタイルです。これがまた美味いったらありゃしない、ドラフト1位指名じゃない選手なのにフタを開けたら結局は新人王獲っちゃってました~みたいな嬉しい誤算です。サクッと割れるように崩れてゆくその貝柱は濃密な旨味を放ち、ホタテ貝とはまた違う洗練された感覚で勝負を挑んでくるのですよ。滅多に食すことのないこの食材、もうちょっとジックリと味わうべきだったかもしれないけれど、朝めしヌキのエロおやぢは無我夢中で喰い終えてしまいました。失敗だったなあ、断面のフォトは押さえておくべきだったぜ。

日間賀島バルDAITOME_191020 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

シツコいようですが、やっぱりビールでしょ。平貝の風味を大切にしたかったのでフライには何もつけずに食したけれど、もう一本あったならば親切な店員さんが教えてくれたようにソースをかけていただいてもみたかったよね、そしてそこにはビールってやつさ。ビールがフライの旨味を加速させ、そしてそのフライがビールのキレを助長する…そんな小悪魔の方程式をジッコーしてみたかったってことです。

テラス席で次々に上陸してくる観光客たちを眺めながらシアワセな時を過ごします。さて、これからナニします?時間はたっぷりありますからね。


島バル daitome
愛知県知多郡南知多町大字日間賀島西浜 11
TEL=0569-68-3006
ACT=9:00-18:00 水曜定休




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あぁ キモチいい


島に上陸して最初に歩いた道
護岸堤と歩道が合体したもので 島の南側をプロテクトしている
早朝は曇天だったけど 次第に明るくなってゆく様が この日の幸運を予感させる

潮騒と海風の朝
あぁ キモチいい

セブ島のビーチでホテルの桟橋を歩いたことを思い出した


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日間賀島の護岸ロード   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7