日間賀島ぷらぷらゆとり旅(後編)

やっぱりタコだよ

いつもの朝食モーニングとはカッテが違うので何だか少しヘンな感じもするけれど、まあとりあへず空腹は抑制されました。でもねぇ島のバル、なかなかやるじゃないか…そしてやっぱりビールが飲りたかったよね。
そんなわけでボクの隣りの席で朝からビールを飲んでる野郎を睨みつけて…ってのはウソでして、羨望の眼差しと「いつの日かボクも」というキボーを抱いてお店をアトにするわけですな。

日間賀島の港はタコツボがいっぱい

正直に申し上げますと当初は徒歩で島歩きをする予定でした。ところが島とは言ってもけっこーモッコリしているのでありまして、海岸線だけを歩くならばそれでもオッケーなんですけどね、中央部に在るポイントに行こうとするとけっこーな登坂があってキツいことが判りました。ええ、ちょっとそちら方面に行きかけたんですけどね、こいつはダメだ…って。

そこで東港の目の前に在る土産物店が貸自転車をやっていることに気付きまして、一時間¥500でレンタサイクルするわけです。変速もナニもついていないママチャリみたいなやつですが、それでもあるとないでは大違い、ルンルンで潮風を切って快走するエロおやぢであります。

安楽寺さんは前編でレポートしたように「たこ阿弥陀如来」が祀られているお寺なのであります。正式な名称は永鋒山安楽寺、聖観世音菩薩がご本尊さまの曹洞宗寺院です。毎年お正月の3日にはタコ供養をするらしく、たくさんの参拝客で賑わうのだと聞きます。
失敗したのは御朱印帳を持参してゆかなかったこと。まさかねえ、日間賀島でお寺参りするとは思わなかったからね。だから大小にかかわらず旅をするときは必ずソレを身につけてゆかなくてはならないんじゃないか…ってハンセーですよ。反省するタコ…違う、反省するサル…それも違う、反省する中高年オトコ…そうです、それです。

島には港が三つ萬食いロード…おいおい、いったいどーゆーミスタイプなんだい、このエロおやぢめ!パソコンもそーとー飼いならされてソレナリな変換をを実行してしまう所が怖いじゃないか。あぁミッツマングローブって打とうと思ったんですけどね…ん~じゃなくって三つ港があるわけです。その一番大きな港は漁協の本部もある北港なのでありまして、港のあちこちにはタコツボがたくさん置いてあるのです…いや放置してあるわけではなくて、メンテナンスのために陸揚げしてあるわけです。こーゆー景色が「たことふぐの島」ってフンイキを盛り上げてくれますね。ですからなんだかんだ言ってもやっぱりタコだよね、ってのは間違いなさそうです。
いい風景だなあ…利益なき繁忙の日常を忘れ、ぷらぷらゆとりのある旅っていいもんですな。

日間賀島観光協会
https://www.himaka.net/



迷った挙句に

さあ、一番楽しみにしていた昼めしの時間です。ホテル・民宿・一般飲食店…いろいろあって迷うばかりでしたが、結局先ほどの東港の目の前に在る「海の食卓 Barca 」さんというお店で食事をすることにしました。
『たこめし』をメインにした定食があって、まあフツーと言いますか必然テキ流れとしてソレにするべきでしょう。しかしそこでメにしたのは静岡県でも名産の「しらす」ってやつですね、これは三河湾でも特産なのでありまして、駿河湾が不漁の時は静岡でも三河湾産が販売されるってくらい豊富な漁獲量を誇るわけです。そいつのドンブリが『生しらす丼』なるセットメニューになってるわけですよ、そりゃこちらのお店の母体は「しらす屋」さんということだし、そーとーな期待と言いますか、対抗意識ムキ出しで「うりゃ~、どないなもんか喰ったろやないかいっ!」といきなり関西系のコトバで注文してしまったエロおやぢなのであります。あ、これはボクのインナーランゲージでありまして、店員さんにはこんな言葉遣いはしておりませんです、はい。

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店内はバカ混みだったので清々ととしたテラス席にしました。ラッキーです、それにこんなにお天気も良くてスカッとした日ならテラス席のほうが圧倒テキに心地よいに決まってますもんね。
店主らしきおねーさんは最初にドレッシング+醤油+ラー油の三点セットをテーブルに置いてゆきました。ん?ラー油?…メがテンテンテンです。
そこで料理のトレイが運ばれてきた時に訊いてみました「ラー油っていったいナニに使うんですか?」と。彼女曰く「釜揚げシラスのほうにウチ手作りのラー油をかけて食べるとすごく美味しいんですよ」とゆーことです。うっそ~、釜揚げシラスにラー油?と思いましたけど、まあ本場のヒトがそー言ってるんだから間違いないでしょ。
ってことでボクもお試ししてみました。

日間賀島 海の食卓 Barca の『生しらす丼』

結論から申し上げますとダメでした。ダメもダメ、大ダメであります。何故にこーゆー食し方を勧めるのか理解出来ません。いやいや、決して不味いとかそーゆーレベルの話ではありません、美味しいんですよ、他では味わえない極上のお味です。ただせっかくのシラスの豊かな風味が殺されまくりなのが残念なのであります。釜揚げシラスそのものは水準のお味なのでありまして、ごくフツーに”ワサビ醤油”をかけていただくのが正解でしょう。

そして肝心の”生しらす”です。ええ、これも並レベルで美味いです。太平洋側の産地及び水揚げ港エリアのヒト以外ならば☆三つは確実に獲得するでしょうが、残念なことに静岡の由比・田子の浦・用宗といったちょ~極上水揚げ港をバックボーンに持つエロおやぢには物足りないものなのであります。☆ひとつがやっとかな…って感じです。
暮々も誤解しないでいただきたいのは決してこの日間賀島生しらすがダメってことではありませんからね、フツーに美味しくいただける名産品かと思います。神奈川県の葉山や茅ヶ崎あたりのお店のように「おろし生姜で喰ってくれ」なんて、新鮮な「生しらす」を冒涜するような提供をしないだけマトモなのかとは思います。
静岡・由比漁港の知人から教わったハナシですが、やはり獲ったシラスの輸送方法・その保管方法、そして提供直前の処理方法…いろいろなノウハウがあるようでして、ボクも食す直前の処理方法を伝授されてから同じ「生しらす」が信じられないくらいグレードアップする経験をしております。
それでも滅多にいただくことが出来ない『生しらす丼』をこうしてお手軽に(決して安くはありませんが)休日のランチにいただける環境、ナゴヤって羨ましいな。生しらすを食べたことが無い方は、日間賀島に行ったらいただいてみるのもいいと思います。そしてその愉しみに気が付いたら静岡にも食べに来て下さい…そんな気持ちです。

名物『たこ串』

オプションで注文した『たこ串』です。こいつは美味い!
ぷりぷりと弾力のあるタコの足、豊かな旨味があとからあとからクチに拡がってきて、いつまでも喰い続けたい…そんなキモチになります。唐揚げも美味しいけれど、こういったシンプルな食べ方がサイコーです。

海の食卓 Barca
http://marukou-himaka.co.jp/barca_food/
愛知県知多郡南知多町大字日間賀島小戸地25
TEL=0569-68-2895
ACT=10:30-16:00 水曜定休


オナカもいっぱいになって身もココロも満足です。土産物をいくつか購入して帰り支度ですが、高速定期船の出航までにちょっと時間があったので眼前の東港をぷらぷらしてみました。
防波堤での海釣りをする方々がたくさんおられまして、幸福な休日模様であります。大きなヒラメを釣り上げコーフンする青年、子供に釣りの仕方を教える父親、釣りよりもファッション優先のねーちゃん、独学孤陋っぽい老人、最新タックルで攻める若者…いろいろな人生模様があります。
あぁいいなあ、心地よい気候でぷらぷらゆとり旅。

日間賀島東港防波堤_191020 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA



知多半島の先端・師崎

高速船はあっという間に母港の師崎に戻りました。出発時は港の駐車場が満車だったので、仕方なくちょっと離れた場所に在る一般駐車場にクルマを停めました。
この一般駐車場ってのが堀田栗蔵(ボッタクリのこと)でしてね、なんと¥1500ですよ。いくら観光地の駐車場ってことでも「そりゃないでしょ」ってカンジですな。ボクが入庫したときはスカスカでしたが、帰りには満車になってました。みなさん他にはないもんで泣く泣く駐車したんでしょうね。

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師崎の路地

港から駐車場まで歩いて10分くらいでしょうか、師崎の街を歩いてゆきます。如何にも昔ながらの漁師町という風情がいい感じです。
ふとメにしたのが「師崎特産 このわた」の看板です。『このわた』ってナマコの内臓で作るあの珍味ですよね、てっきり能登の名産かと思っておりましたが、江戸時代からこの三河湾でも作られていて有名なのだそうです。知らなかったなあ…買って帰ればよかった。

師崎 宗真寺山門

そしてその先にお寺もありました。西山浄土宗の寺院・宗真寺さんです。山門前に立つとなんだかヨサゲな感じがしてきてちょっとだけ参拝して帰ることにしました。
やはり御朱印帳を持ってこなかったことがとても悔やまれます。まあスタンプラリーじゃないんですからその収集がモクテキじゃありませんしね、チャンスがあったらぜひ次回…ってことで。

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宗真寺の千体地蔵尊

そんな宗真寺さんの境内に「千体地蔵尊」なるものがありました。高さ20cmほどでしょうか陶製のお地蔵様がズラッと並んでおりまして、なんだか珍しい光景です。
お寺は小高い丘の上にあるので師崎の港などを見おろす位置です。山門から出たところはなかなかの景色なのでありまして、フォトを押さえておけばよかったなあ…ってまたまた後悔です。

◆ 華誉山 宗真寺
http://www.minami-chita33.jp/jiin/mc34.html
愛知県知多郡南知多町師崎的場 38
TEL= 0569-63-0168


まあそれでも楽しい一日でありました。
日間賀島ぷらぷらゆとり旅、リラックスとリフレッシュ…たまにはこんな休日もいいよね。


MINOLTA M-ROKKOR 2.8/28, 2/40 SONY α7、 RICOH THETA SC

 
 

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