旬真っ只中! 『カキフライ』

洋食工房 「葉 JUE」でいただく旬の味

こんなシゴト(建設土木関係、しかもドカタ系…正確に言いますとちょっと違うんですけど、まあ概ねはそんなもんです)をしている関係上、テメーの身体にナマ傷の絶えることはないわけです。ここ数年、一カ月以上五体満足って期間はありませんでした。
昨日もハンマーで自分の左手薬指の先を強打してしまい、この駄文日記の記述のためにキーボードを打つその指先がちょとズキっとしている状態です。まあケガというのはほとんどがテメーの不注意によるものなのでありまして、気を付けなきゃいけないなあ…と思いつつ、つい気を抜いたとでも言いますか、注意力が散漫になったときにその厄難が必ず訪れるわけです。そんなことにならないよう、明日からまた集中してがんばります。

さてそんな日常を癒すために休日というものがあるわけですが、とりわけエロおやぢの場合は喰い物によってその解決を図る傾向が強いのでありまして、クソ暑い夏が去ってようやく過ごしやすい季節がやってくると、例の旬の食材が気にかかってシカタなくなるわけです。
そう、Rのつく月( Septemmber, October, November, December)が最も美味しいと言われるあの食材「牡蠣(かき)」の季節がとうに到来しているわけなのですね。

洋食工房 「葉 JUE」

生牡蠣をそのまま、或いは柑橘の果汁だけでジュルッとほおばる快感は何物にも代えがたい快感と美味さに満ち溢れているものですが、その他の調理方法…とりわけ『カキフライ』ってやつにボクは心底惚れているわけです。死ぬ直前に「生牡蠣とカキフライ、どちらかを食べていい」と言われたら、そりゃ「地獄に落とされてもいいから両方くれよ!」と泣き叫ぶと思います、それくらいドチラも甲乙つけがたい存在であります。
そんな『カキフライ』をランチで食してみようかと決心したのですが、ハンパなレストランでは後悔するリスクが大きいのでお値段などは無視し、ひたすらお店の評判だけでチョイスしてみたのがこちらの " 洋食工房 「葉 JUE」" さんです。

f:id:artfoods:20191115202632j:plain
「葉 JUE 」の窓辺   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

とにかく美味い『カキフライ』が喰いたくて11:30の開店を待ちきれずに到着してしまいました。おぉ~、評判通りいいカンジのお店ではありませんか。ウッドのフロア、落ち着いた照明、静かなBGM、ステキな窓辺… こーゆーお店は料理が出来上がるまでの時間もご馳走なんですよね。

メニューでは『カキフライ』は冬季より、となっていたので接客のおねーさまに訊けば " ピースサインでの応答 " … ちょっと笑えましたけど、こうしたフレンドリーさがこちらのお店はハイグレードなのにお高くとまっているわけでもなくフツーに敷居が低くて、誰でも気軽に利用できるお店の証しでしょう。

『カキフライ』   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

さてさて、待望の『カキフライ』がやってきました。フォトなんか撮ってないで熱々をサッサと喰えよ!って思いますけど、もう殆ど儀式テキ行為になってしまったこのルーティンをヤメるわけにはゆかないのですね。ですからシェフ殿のお気持ちを損なわないように最小限のタイムロイスで終える工夫もしているのです。

あぁ… あぁ… ただただ美味いとしか言いようがありません。
待ちに待った『カキフライ』、クリーミィな風味に溢れる海の滋味、香ばしいパン粉の壁に包まれ一滴たりともその旨味を逃していないラグビーボール形状の物体、もちろん自家製のタルタルソースだけでなく、フライソースですら自家調合に違いないステージセットがこのプレートで踊っているのです。あぁ、なんて罪なランチなんでしょう! ボクはこのお店を出たあとに認知症老人の運転するクルマに激突されて他界したとしても思い残すことはないでしょうな、それくらいパーフェクトな『カキフライ』であった…とここにその記念碑を残したいと思うのです。

もうひとつ感心したことがありまして、それはこの『カキフライ』によって舌が火傷してしまうくらいアッチッチ~ではなかった、と云うことです。さりとてヌルく冷めていたってことでもありません、適度な熱さはきちんと保っているわけです。
それはきっとこの牡蠣の特性を知り尽くした料理人さんのテクニック…感性と言うべきか…なんですな、加熱し過ぎると牡蠣の身肉は縮み硬くなり、風味も少なからず減衰し、含まれた素晴らしいジュースも外部に流出しやすくなる、という特徴があるわけでして、トーシローのエロおやぢがコメントするのもナニですが多分 ” 高温でカラッと揚げて予熱で中心部までの温度上昇を図る " というプロセスが採られているのではないか、と類推するわけです。だからなんですよねえ、今まで食べたことのないような豊かな旨味と香り、そして様々な食感のハーモニーがここにあるのは。

f:id:artfoods:20191115202158j:plain

キッチンのディシャップカウンター上部にはアルフォンソ・ミュシャ風飾り縁のメニューボード、端正な文字と美しく見やすい配置でインフォメーションが書かれています。カトラリーバスケットもガサガサといろいろなものが突っ込まれているのではなくフォークとナイフだけが仲良く並んでいるのであって、しかもお店オリジナルのナプキンが毛布のようにそっとかけられているわけです。
こうした些細な部分であっても丁寧に扱っている姿は必ずお味にも現れるものなんですね、だからこそ食後のアイスクリームやコーヒーがより一層美味しく感じられてくるものでもあります。他のお料理も期待を裏切ることはないでしょう。
こんな素敵な店内で、こんな美味しい料理をいただいて、そしてゆったりと食後のひとときを過ごす…なんてシアワセなのでしょ!と思います。因みにこの『カキフライ』のランチは税込みで¥1100です。もうお値打ちなんてもんじゃありませんねえ、また行きたいお店がひとつ増えてしまって困っております。

葉JUE店内_191103 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

120gから300gまで五段階でニクの量を指定できるようになっている『牛肉サイコロステーキ』は " くるみソース " がこちらのオリジナルでいちど食してみたいものだし、大人気のハンバーグもきっと美味しいに違いないし、チキンカツレツや海老フライだって…と興味は尽きないわけね。そして『スペシャルセット』っていったいどんなん?と、もう欲望バクハツ寸前のエロおやぢなのでもあります。
人気店なのでウェイティングは覚悟の上でどうぞ、ゆったりと席を確保したい向きは開店直後(ドアが開くのを待っているくらい)の訪問をお勧めします、ボクはソレでいきましたから。


洋食工房 葉 JUE(ハジュウ)
愛知県津島市下切町坪之内 114-2
TEL=0567-23-2774
ACT=11:30-14:00 (Weekday)
ACT=11:30-14:00 / 17:30-20:00 (Sun. Sat.) 水曜定休



クリック↓↓↓で応援をお願いします






明通寺

津島市弥富市を結ぶ県道105号線は通称「冨島津島線」と呼ばれ、古くからある流通の重要な幹線としてその交通量も多いのですが、何度かその道路を利用した際に立派な本堂や山門がメに入ってきて気になっていたお寺に行ってみることにしました。それがこの真宗大谷派「明通寺」さんです。

明通寺山門   MINOLTA  M-ROKKOR 2.8/28  @ SONY α7

いや~改めてその前に立ってみると本当に立派な山門です。一部あるいは全体を改修したもののようですが、その威厳とでもいいますか不思議なパワーが訪れる者にチカラを与えてくれるようでもあります。

境内に進むと大きな銀杏がその葉の色を黄金色に変えつつありました。初冬の凛とした空気感がこちらのお寺の雰囲気によく合っていますね。

明通寺境内_191103 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

 

本堂の軒先には5尺はあろうかと思える大太鼓が吊り下げられていました。寄贈者の銘と共に昭和五年の文字が刻まれています。
戦前のものなのでさすがに胴のウルシは剥げ落ち皮を留めてある鋲もサビてはおりますが、ひとたび打てばその大きな音が境内だけでなく周囲の街並みに響き渡るのが想像に難くありません。

明通寺の大太鼓   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7


静かな境内を歩いてみました。ちょっと変わった植物が植えてあったりもしますが、本堂をはじめ鐘楼や書院は伝統的な寺院建築でありまして、美しいたたずまいに心が洗われるような気がします。まあ汚れきったエロおやぢのココロも多少は浄化されたのではないでしょうか、そしてガサガサと乱れた日常を軌道修正するにはもってこいの場所です。

f:id:artfoods:20191114190428j:plain
明通寺の境内
 

御朱印をいただこうかと庫裡の入口に立ちますと、その脇にには非常に味わい深い陶芸作品が並べられていました。このお寺に縁のある作家さんの作品なのかなあ…と思いつつカメラに収めておりましたら、ちょうどそこに外出されていたお上人さんが戻ってこられたわけです。
チラ見は今どきの若者風で、袈裟を着用していなければどこぞのイケメン店長みたいなフンイキもありますが、そこでいろいろと有意なお話を伺うことができました。

f:id:artfoods:20191114190502j:plain
明通寺 龍の彫刻   Ernst Leitz  M-ROKKOR 4/90  SONY α7

書院入口にある龍の彫刻は江戸時代の高名な作家の作品だったり、お寺の中にはいくつもの貴重なものがあるそうなのですが、その保全には多大な労力とコストが必要でなかなか思ったようにはなっていないそうです。
またボクが着目していた陶芸作品は有名作家のものなどではなく、滋賀県にある障害者施設にいる児童が作ったものなのだそうです。へぇ~なるほど!どうりで純粋でプリミティブな眼差しと念が込められているような気がしたわけでして、エロおやぢの眼力も悪くはなさそなカンジですな。

f:id:artfoods:20191114190538j:plain
明通寺 庫裡入口の陶芸作品   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

そうそう、御朱印ですが真宗大谷派ではそういった習慣はないそうです。残念なことですが御朱印集めがモクテキの寺社巡りではありませんので、それはそれでひとつの在り方として心すべきことかと思います。
ところで真宗大谷派っていったいナニ?って思い調べてみました。すみません今頃になって、無学なものですから。要は親鸞聖人が宗祖の浄土真宗、京都の東本願寺がその中心となっている仏教宗派なのですね。人として生きる意味を見失い、また生きる意欲をもなくしている人々に、生きることの真の意味を見出すことのできる依り処として本願念仏(南無阿弥陀仏)の道を開いているそうです。あぁひとつベンキョーになりました。


真宗大谷派 明通寺
愛知県愛西市日置町本郷 1248-1
TEL=0567-24-1248