和の心得

 モロッコインゲンとホッケの干物

昨日のブログでアレだけモロッコインゲンのことを書いておきながら、実物がパスタの具でチョロリとしか確認できないのはどうも無責任なような気がして農民市場に出かけてみた。 旬の野菜なので出荷されていない可能性もあったが運の良いことにいくつかビニー…

 恋しい季節になりました『奈べやきうどん』

朝晩はずいぶん冷えるようになった。アチコチから紅葉の便りも届くこの時期なら当然と云えばソレまでだが。 土鍋を見るのもイヤだった暑い日々はとうに過ぎ去り、こうしたものが恋しい季節になってしまったのね。 ネギやその他の野菜を買いに農民市場に行く…

 そうだ『とん汁』を作ろう

里芋を少しいただいた。「煮っころがしや塩茹でもいいなぁ」と思ったが、先日すき焼きをした時に残った土ゴボウもまだあることだし鶏肉なんぞと一緒に五目煮も… そうだ! とん汁を作ろう♪ 大根・人参・牛蒡そして里芋や蒟蒻といった根菜類をたっぷり入れて、…

 鎌倉・大船軒 湘南名物『鯵の押寿し』

母君が横浜まで出かけた土産に買ってきてくれた寿司だ。コイツにはメがないのよ、ボクは。 初めて食したのはまだ東京にいた頃だ。シゴトで出かけた茅ケ崎駅の売り場で何気なく購入した鯵の押し寿司だったが、客先の休憩所をお借りして昼食を摂ったボクはその…

 アラカブの煮付け

母君などはコマメに煮魚を拵えては旬の魚を楽しんでいるが、ボクと云えばなんとなくメンドーな気がしてけっこー腰が重たいのである。 実際やってみればさほどのコトもなく、サラダなどよりはよっぽどカンタンに調理を終えることが出来て「もっとしょっちゅう…

 創作和食ダイニングで『お好みご膳』

かつらぎ山パノラマパークを出発したボクたちは沼津港方面へ向かう。昼食はウナギ問屋が直営する蒲焼のお店か、港に隣接する施設での食事を考えていた。 主要道は混雑してるので沼津御用邸辺りからのウラ道を利用して千本港町へのルートを辿るが、その途中に…

 兵庫明石の真ダコと埼玉坂戸の生醤油

所用で行った清水の入船寿司本店さんから明石の真ダコを土産に頂いた。今年は豊漁で静岡の市場にまで珍しく回ってきたものだと云う。 中部以北で暮らしてきたのでこれまでは関西の食品に触れる機会も少なく、明石の真ダコも「コレだ!」といったモノは食した…

 タマゴタケの炊き込みご飯

ジツはタマゴタケには一度お目にかかっていた。 数年前、清里でペンションの裏にある雑木林を散歩していた朝に、いくつもキノコが出ているのを見つけたので珍しく思って撮影して来たのだ。 帰宅後この写真を知り合いのキノコ博士に見せると顔色が変わった。…

 浪花楢庵『わらじあげ』

う〜様のブログでコレを知ったのは5月のことだった。もちろん静岡などで販売されているハズもなく「食べてみたいけどムリだよな…」と諦めていたのだ。 ところが先日CO-OPの宅配カタログを見ていると“新登場”の商品として掲載されているではないか。焼いたモ…

 『茗荷』なくしてソーメンを語るべからず

当家の庭にはカッテに茗荷がニョキニョキ出てくる。日陰の湿った場所を好む植物と言われているが、その場所は日当たりも良く水ハケも悪くないのでなんともフシギなのである。 温帯の東アジアでは野生種もあるようだが食用にするのは我が国だけらしい。小さい…

 暑いんだけど『四種のきのこ』で鍋を…

梅雨明けしたばかりとは言え何でこのクソ暑い時に鍋なんぞをしなければならないのか。そのワケはキノコにあるのだ。 秋の食材と云うイメージの強いキノコである。確かに落ち葉の間からニョキッと現れている姿は絵になるが、実際はその時期には降雨量も減少し…

 一日遅れの土用丑『うな重』

今年の一回目の土用丑である19日には諸事情があって鰻を食すコトが出来なかった。まぁいいのだ、夏の土用の間に食べればオッケーなのだから… 古代中国より伝わる自然哲学思想である“五行説”は森羅万象と対峙する人々の暮らしをアシストするために生まれた。…

 ボストンからやってきた『シズ』ちゃん

聞き慣れない名前のサカナの開きが宅配カタログに載っていた。加工地は小田原で「こいつは一つ食してみなければ…」と早速手配した『シズの開き』なのである。 冷凍で届いたソレは全長15cmほどの小型の魚体で丸みを帯びている。フクロウの顔のようにも見えて…

 つぶ貝のやわらか煮と菜めし

農民市場に行くと新鮮な大根を売っていた。まるで地面にある時のように生き生きとした葉もついていてみずみずしい。 スーパーなどでは大根の葉は切り落とされている姿しか見ないし、この農民市場でも荷造り台のワキには包丁とバケツが用意されてあって購入し…

 メバチ鮪のカマ焼

先月末に収穫した梅はツボの中で水分を排出し、いよいよ紫蘇との共演の時間は迫ってきたのだ。 農民市場に行くと新鮮な赤紫蘇が並べられていて一把¥150という激安価格なのであった。ボクは3把ほど購入し実家の母君のもとへ届けるワケだが、なんとなくコトの…

 灰干さんまの開き

朝からクラ〜い空模様である。雲が厚く霧雨のような細かい雨粒がシトシト落ちてきてはアンテナに雨滴を形成している。 終盤に差し掛かった梅雨だが気温はそう高くはない。しかし湿度はやはりソレらしい数値で冷たい麺類などについ気を許してしまいがちなのは…

 とことん食べ尽くす『塩鮭のアタマ』

昔ながらの塩鮭は“山漬け”と呼ばれ塩分も強く身肉は固く変化しているが、鮭自身の持つ旨みと自然発酵のチカラとが合わさり、生の鮭にはない美味しさがある。 冷凍・冷蔵貯蔵の技術が発達した現在では単に保存と云う目的だけから言えば不要な加工だろう。しか…

 『松山あげ』の冷しうどん

久しぶりに“松山あげ”を買ってみた。 前回は味噌汁の具だけで全部食べきってしまったが、ちょっと工夫して別の料理にも使ってみようではないかと云うワケだ。 乾燥油揚のような状態なので湯通ししたりする必要もなく水っぽくならないのがいい。袋から取り出…

 サザエの塩茹で

スモークサーモンを買いに行ったスーパーの鮮魚コーナーではサザエが特売になっていた。いつも見る度に「あ〜ツボ焼喰いてーなぁ」と思うものの、食べて美味しい大きなモノはなかなかに高価でつい出したテも引っ込んでしまうのである。 大小2ケの組み合わせ…

 初夏の野菜たち『枝豆』

スーパーの青果コーナーに置かれていたネギは一把¥198もしてちょっとテが出なかった。農民市場に行けば同じモノが¥80で、しかもその日の朝獲りという新鮮さだと判っているのでバカバカしいのである。 その農民市場では朝露がまだキラキラしているような青…

 ハンセーの朝食『真イワシの目刺』

調子に乗ってはイケない。畜肉系動物性蛋白質&脂肪の執拗な誘惑は、まるで麻薬中毒のようにカラダを蝕みやがてアノ悪夢が現実となってゆくのは解り切っている。 が、喰いたいモンは喰いたいんだよねー。だからこうして“ハンセーの朝食”と称する伝統テキかつ…

 ホッケのみりん漬焼とグリーンピースごはん

脂の乗ったホッケは開きでの流通が多くとても人気があるが、この“みりん漬”もまた時折食べたくなる美味しさがある。 沿岸に生息する真ホッケよりも深い海域に生息する縞ホッケの方が脂のりもよく美味であると言われており、店頭で販売される価格にもその結果…

 オキテやぶりの『あなごめし』

友人が広島のご実家より送られてきたアナゴを分けてくれた。そのまま食してもいいのだろうが、本場・瀬戸内モノだけに“あなごめし”にして食べたくなるのはムリもないコトかと思う。 いったん素焼にしたものを醤油味に煮てあるのは関西の食文化だろう。関東で…

 トーシローでも極上『マグロ赤身の握り寿司』

何年か振りに寿司を握ってみた。寿司が喰いたいと云うヨクボーは多分テレビか雑誌で目にしたものに触発されてのコトと思うが定かな記憶はない。 体調も幾分良かったので隣町にオープンした山梨県系のスーパーの開店セールに出かけ、マグロのサクを購入してき…

 やっぱりアレがなくっちゃ『鰹の藁焼』

プロテニスプレイヤーのクルム伊達公子が試合中にビールを飲んでいる。 「いくらなんでも…」と思っているとノンアルコールビールのCMだった。 何か特別な製法を用いているのだろうか、従来0.1〜0.5%程度残ってしまっていたアルコール分を完全に除去すること…

 春めく旬を満喫しつつ、なぜか『夏牡蠣』

某国が飛翔体を発射したとか誤報だったとか大サワギしていた土曜日の昼間、ボクは千葉の寿司屋の暖簾をくぐっていた。 お好みで握ってもらってもよかったのだが、おすすめメニューになかなかの魅力を放つ献立が書いてありその日はこの二品で行こうと決めた。…

 塩焼もイケるぜ『ビンナガ鮪のハラス』

ノドから後ろの腹肉は脂が乗っていて柔らかくどんな魚もこの部分は美味しいものだが、内臓に近い部位だけに鮮度落ち防止の工夫を丁寧に行わなければならない為か捨てられてしまうコトも多いと聞く。 購入したパッケージには“ハラス”と表記されていたので敬意…

 山形の春『雪うるい』

静岡おでんフェスタに行ったついでに立ち寄ったデパート食品コーナーで見つけた野菜だ。見るも聞くも初めてのモノで、とにかく興味深々でイソイソと持ち帰ったのである。 主な生産地は東北地方のようだ。調べてみるとけっこう古くから食用にされ栽培も行われ…

 小粒でも浜名湖産『あさり汁』

先日のたこめし日記でも少し触れたがいよいよ貝の季節到来なのである。少しばかり小粒ではあったが県内では名産地の浜名湖産とあれば買わないワケにはいかないだろう。 ところがその浜名湖に思わぬ暗雲が立ち込めているようだ。とにかくアサリが獲れないと云…

 釧路の海から『たこしゃぶ』

昨年末、近くに住む友人から頂いたタコである。ご家族の出身地がボクの育った北海道の釧路というコトで非常に懐かしい思いでコレを受け取った。 年末になると釧路駅前の和商市場まで出かけては正月を迎えるための食品を見つくろったりするのは毎年繰り返され…