Micro-NIKKOR 55mm F2.8
このレンズも25年以上前に購入したものだ。先日の85mmF2に引き続きケースから再登板のタマである。
昨晩のチーズとワイン、その前日の串揚げはこのレンズで撮影した。接写用レンズなのだが、端正な描写力と遠近感の自然さから常用レンズとして重宝していた向きもあったと聞く。
■□■□■□■□■□■
最近の一眼レフ用レンズはCPUや超音波モーターなどが内蔵されていて、露出はもちろん焦点合わせまでが自動で行われる。大変便利で有り難い機構だ。
ところがこのおよそ二世代前のレンズは、昔のスタイルそのままで何もついていない。絞りはレンズ胴鏡のリングを合わせ、シャッター速度はカメラ本体でマニュアル操作。ピントはスクリーンで目視確認。
まるでクルマのチョークやキャブレターを慎重に調整し、マニュアル・トランスミッションで走らせる感覚と似ている。
■□■□■□■□■□■
シフトやクラッチのタイミングを楽しみながらステアリングを操作し、思った通りのラインをトレースしてゆく快感。さしずめエンジンの回転数やトルクバンドの選択は銀塩フィルムのポジ・ネガ選びや感度のそれと同じに近い。
最新のデジタルカメラに装着すればすぐに撮影した映像の確認もできるし、PCで補正やプリント・アウトも可能だ。ちょっと手間はかかるがこんなに素晴らしい画ができる。
時間がある時は積極的に楽しんでみたい。マニュアル・ミッション車で峠道を走るように…。