ゴボウ巻と青ジソ巻

小田原の籠清さんの練り製品を母君が買ってきた。どちらも二度目ではあるが、サスガに老舗のノウハウが活きた味として期待を裏切らない。



殊に感心するのはゴボウを柔らかく炊いたものに、すり身を巻きつけ揚げたものだ。
おでん種などに使われる「ごぼ天」と同じ体ではあるが、すり身部分の品質や味だけではなく、牛蒡の調理にもコダワリを感じる。
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極太の牛蒡は割りを入れてあるが、包丁などの刃物で切り込みを入れたものではなく、多分裂くカタチを採っているのではないか。
食べるトキに断面を見ると不定形になっており
「なるほど、コレだから味もよく滲みて優しい舌触りなのね♪」
とナットクしてしまうのである。
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程よく調味された牛蒡は口の中でビミョーな食感を残しながら崩れ、すり身揚げのプリプリさとの対比を愉しみながら味わうコトが出来る。
ワサビ醤油でもイケるがそのまま食してもダイレクトな旨みを感じ、どちらも捨て難い。
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もう一方の青ジソ巻は棒状の蒸蒲鉾に青ジソを巻き、サッと油通ししたものだ。
油が上手く作用して、板蒲鉾に青ジソを合わせて食べたトキのようなサッパリし過ぎた印象はない。
盛夏の頃などは練り梅と共に頂くソレも冷酒には堪えられないものではあるが、やはり肌寒さを感ずるこの時期にはちょっとコクのあるコチラが誠に都合が宜しい。


「もてなしの心」とはそういうものなのである。


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練り製品意外にも興味をもたれるカタが多いようなので
チョット解説しておきますね。


  青ジソ巻に添えてあるのは茗荷の漬物
  鶏の手羽元こっくり煮、里芋の煮物、煮タマゴ、紅生姜
  小松菜のおひたし、白胡麻
  日本酒は浜松の「花の舞」純米無濾過


以上で〜す。