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鶏肉のディアブル

ディアブルとは“悪魔”を意味するが、食べ物になんでこんなに恐ろしい名前をつけるのかイタリア人のセンスは愉快だ。
焼けた鉄板の上に鶏肉を押し付けまるで悪魔が拷問を加えるかのような調理方法に由来する訳で、それ故に鶏肉の皮にはバリッとした焼き目が均一につくという仕組みなのである。


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ローズマリーやガーリックの風味をブラックペッパーの溌剌とした辛みが引き締め、ジューシーな鶏肉にフリルのような旨味の輪を拡げる。
仕上げにかけるバルサミコ・ソースが悪魔の無念の涙のようにも見えるが、ほんのりとした甘酸っぱさと葡萄の香りがこの料理の色気でもあり、ワインへの橋渡し役も担っている。
¥1370



カルボナーラ

近年はスーパーなどでも“あの店の…”などと謳ったソースが大手食品メーカーから販売されており、なかなかの味に驚くことも少なくない。
しかしヴィノッキオのカルボナーラは本質的にステージの違う料理であり、濃厚でまったりとしたその味わいは一度食せば再び手に入れたくなるような麻薬的魅力を放つ。
パンチェッタ(生ベーコン)の使用に負う部分も大きいだろうが、生クリームとパルミジャーノの配合比率や調理プロセスの煮詰め具合から生み出されたレシピが決定的な差異を生み出しているのだと自慢してもよいだろう。
¥1680




イタリアン・レストラン「 Vinocchio 」( ヴィノッキオ )
TEL/FAX:0544-23-1115
静岡県富士宮市三園平1692 KSKビル2F
11:30→14:30 / 17:00→21:00
木曜定休(祝日は営業、翌日金曜休)
お店へのアクセスは…地図を開く