(27)新宿中村屋『インドカリー』  


“風”ではなく堂々と「インドカリー」と看板にする理由があった。菓子屋だとばかり思っていた新宿中村屋はレストランも戦前から営んでおり、インド独立運動の志士より直接“カリー”のレシピを伝授されたのだと云う。
なるほど、一口食せばその違いは歴然でありインド人の経営するレストランの味を彷彿とさせるものがある。
ボクが初めて本格テキなインド料理を食べたのは銀座のナイル・レストランだが、香辛料やカリーの食感の違いに驚き、そしてただ辛いだけではないソースの味に衝撃を覚えた若かりしコロだった。
運のよいことに多忙な経営者であるナイル氏がたまたまお店にいて、カリーの作り方を直接教えていただいたことが非常に印象に残っている。以来欧風カレーを作るとき以外は氏の作法を守っているが、ソコはトーシローでなかなかお店の味に近づくことさえ出来ないでいる。
数年前に某スーパーでナイル・レストランの名を冠したチキンカリーのレトルトを見つけ購入した。サスガにナイル氏の顔写真まで挿入してあるレトルト製品だけに美味しさは一流であったが、その後その商品を見つけるコトができずにいる。
ぜひもう一度…いや、その前にお店に食べに行きたいではないか。


新宿中村屋「カレーの部屋」
http://www.nakamuraya.co.jp/curry_room/index.html


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