熊本の馬刺し  


 ゐはゆる“御中元”というヤツなのであり包みを開けば見慣れたのしが掛かっている。
いやボクが頂いたモノではなく、妹君のご主人殿への贈り物を横取りしたモノなのね。


 昨年末の“かぶら鮨”といい滅多に手に入らない珍味を何の苦労もなく手に入れられるのも妹君のオカゲ様なのであり、アトは酒の心配だけをすればよい…という誠に以って都合のよい人生なのだ。


 冷凍配送のボックスには3種類の馬肉刺身が入っており夫々シュリンク加工が施されている。昨晩はその中から一番ウマそーな“特選”ってのを選んだ。
ムカシなら「もったいない」などと云っては最後まで取って置いたりしたものだが、最近では美味いものを一番先に食べてしまうのがヘーキになってしまった。食卓に複数の料理が並べられた場合などは“食すべき順番”というモノがあってスキキライにかかわらずソレを遵守するよう心がけてはいるが、コンビネーションを意識しなくてよい単品の場合は旨いと思えるモノからテをつけたほうがいいのだ。
 多分食が細くなってそう多くは食べられなくなってきているコトから無意識にそうしているのかも知れない。実際昨晩もこの馬刺しを食したアトにはちょっとした漬物や楚々としたつまみで終えてしまったのに、特に足りなくて困ったという憶えはないのよ。
 それにしても美味かった…ネギやニンニクでお醤油をつけて食すのはもちろんイケてるのだが、試しにやってみた塩。コレが馬肉の旨みをミゴトに引き出し素晴らしいフィニッシュをキメてくれたのは嬉しい発見だったのである。


株式会社 千興ファーム
http://www.senko-farm.com/
熊本県上益城郡御船町大字高木字油野2530番地
TEL 096-282-7677  FAX 096-282-0697



 本当は熊本の焼酎があればサイコーだったのだろうがストックはワイン・ビール・日本酒・ウィスキー以外はこの焼酎だけだったのね。
宮崎県の銘酒であるが“霧島裂罅水(れっかすい)”という火山性伏流水を使用したやさしい味わいの酒だ。フルーティーであり芋を感じさせない吟醸香もありクリアな味わいはサスガなのである。


裂罅水や原料の芋については製造元の霧島酒造さんのホームページに詳しい解説が載せられています
http://www.kirishima.ne.jp/contents/kodawari_01.html


 昨年の神戸サミットの直前に友人から教えていただいた泉州(現大阪府和泉近辺)名産の「水なす」、神戸でいただいてからは口にする機会もなかったが先日スーパーで売られているのを見つけて、一も二もなく購入してしまった。浅漬けの素などといったコシャクなものは必要なく、タテに割って薄めの塩水に漬けておけば極上の浅漬が出来上がる。
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 皮までも柔らかく、身のワタ部分はジツにジューシー…しっかりと茄子の香りが生きていて、夏らしいお漬物はいくらでも口に入ってゆく。
濃厚な風味の馬刺しのアトにはドンズバな一品で、次回はヌカミソっていうテもあるなーとひとりほくそ笑んでしまったのね。