北海旬味丼  

 注文しておいたホタテの貝柱が届いた。カーリング娘で一躍有名になった北海道の常呂町の産品である。
函館のイカソーメン、野付の北海縞エビと横綱級ではないが北海道の旬がそろい踏みだ。

 常呂町サロマ湖の大半が含まれる漁業と農業の町だ。数年前に周辺の町村とともに北見市と合併し、豊かな資源を大切に育てる産業を中心に生き生きと輝いている。
プランクトンや滋養の豊富なサロマ湖で一年間育成されたホタテの稚貝はオホーツク海に放流され、流氷の下でじっくりと養分をたくわえ夏にその旬を迎える。
 刺身やバター焼きといった定番メニューは文句のつけようがないほど美味しいが、サロマ湖周辺のエリアでは「オホーツク北見塩焼そば」といって特産の玉ねぎと帆立を使った塩味の焼そばが人気を博しているらしく、B級グルメ・グランプリ富士宮焼そば本拠地の住民としてはヒジョーに気になるトコロだ。
     ■□■□■
 友人に頂いた北海縞海老は冷凍庫で真空保管されこのトキを待っていた。そしてやはり夏が旬のスルメイカは、皮も剥かれた上にすでにプロの手によってソーメン状にカットされ、フィルムの上にその姿を崩さぬまま美しく貼り付けられているのでそっと流水解凍してやればスルリとそのままゴハンの上に乗せられる。
 いただいたばかりの高級醤油をたらしてバックリお口に放り込むと、豊穣な北海の幸が運んでくる滋味が拡がり、懐かしいあの土地の空気を思い出してしまう。
父が元気で生きていてくれたらコイツを一発ご馳走してあげたかったなーと、涙腺がユルみがちだった昨晩なのである。



数日前の朝の富士山と空
相変わらず瞬間カオを見せるだけ…


2008.07.15. 05:33 @Fujinomiya-City