ズワイガニのオムライス・アメリケーヌソース/藤枝「もん・りーぶる」

定期的にお茶を藤枝の「まんさいかん」まで購入に向かうのは何も上質な茶葉だけがモクテキなのではなく、その近所にあるお店の美味しいランチ目当てというのもあるのだ。

地元民放のグルメ番組などではよく出てくるキーワードとして“藤枝市・田沼街道”がある。この街道沿いにはナゼかユニークでリーズナブルな食事を提供する飲食店が多くメディアには格好の話題を提供しているようだ。



街道の名称は江戸時代の有名な老中・田沼意次に由来し、彼の出身地である相良に城を築くために東海道の宿場町・藤枝と結ぶ道が作られたコトからの通称で、正式には静岡県道33号藤枝大井川線なのである。



 「まんさいかん」からはクルマで5分もかからない位置にあるこのお店は、フレンチにこだわったお店ではなくもうちょっと気軽に食べられる洋食のレストランとして人気がある。
以前から一度は行ってみたいと思っていたが、実際店内のテーブルにつくと落ち着いたインテリアと静かなたたずまいにカジュアル・リッチなランチを楽しむ雰囲気が抜群なコトに気がつくのよ。
相方が注文したのは「洋風松花堂弁当」だ。8種類もの洋風惣菜が盛り込まれボリュームも十分だが手ヌキなしの素晴らしさは一口食せばすぐに判るハズだ。


 ボクは久しぶりにオムライスを食べてみる気になったのね。
ズワイガニがたっぷり入ったふわとろタマゴがバターライスを包み、そしてアメリケーヌソースで仕上げられたオムライスは最後のトッピングにキャビアが…
プレートには季節の野菜やマッシュポテトの和えもの、ラタトゥイユ、人参ジュリアンといった脇役が添えられ、単調に感じがちなオムライスの味にメリハリを与えてくれてジツにバランスが良いのだ。
アメリケーヌソースの濃度がカンペキなフィニッシュを約束してくれ、これでもか!という甲殻類の旨みと香りがバターライスにシミ込んでヨロコビを増幅させる。
皿に残ったソースをイジイジとスプーンでナメてはみたが、やっぱりパンの一切れがこんなトキには欲しくなるものだ。


 夢中で食事をしていたので気付かなかったが、いつの間にか店内は満席になっている。ボク以外はすべて女性というコトがこのお店のランチは如何にバリューがあるかという証明にもなるだろう。
客数は多くても天井が高いので隣席の話し声が気にならない点も、静かで気持のよい食事をするためには有利な条件だ。


 こんなデザートが運ばれてきては、女性はもうトリコになってしまうに違いない。
チーズケーキ、フルーツケーキ、アイスクリームにフレッシュフルーツ…仕上げのアメ細工がなんとも華やかで、パリパリとした食感が楽しい盛り合わせがコーヒーと供に。
土曜日と云うコトもあってか、オーナーシェフの山本雅基氏が自ら接客や料理の提供まで行っており、美味しいものをすばやくお客様に召し上がっていただきたいという心意気を感じた。
永く愛されるお店はこんなトコロが違うのである、味や器や店舗だけではないプラスアルファ…レストランかくあるべしのお手本だろう。





Dining Restaurant Bar
もん・りーぶる
http://www.mont-livre.com/


藤枝市田沼3丁目12-22
TEL:054-637-0828
日曜定休


地図



夏の終わり

2008.09.06. 16:26 @Fujinomiya-City