秋の天津新甘栗「谷岡の甘栗」 

ドコの駅のキヨスクでも置いてある天津甘栗だが、JR静岡駅の名物となっている「谷岡の甘栗」はちょっと違う良品なのである。資源もないくせにズボラに楽チンしたがる近年のニッポン人は「むいちゃいました」みたいなパックのむき甘栗ばかりをモテはやし、こうした一見メンドそうな商品は縮小傾向にあるようだが、谷岡商店の甘栗は品質の良さとそのワリには安い価格で楽天などの通販で売り上げを伸ばしているというからオドロキなのね。

甘栗はアチコチでよく購入して食べてはみるが、けっこー当りハズレも多くて「やっぱり横浜中華街で買わなくちゃダメだよな〜」などという結論めいた確信を持ち始めたコロ、当時つきあっていたオンナが“ゼッタイに美味しいの♪”と云って教えてくれたのがコレなのだ。
静岡駅は大学時代から利用していたにも関わらず「キヨスクで売っている甘栗なんてどーせ似たようなもんさ」と見向きもしなかったが、食べてみればその品質の確かさと美味しさにノックアウトされてしまったのよ。

地元のグルメ番組で紹介していた一番の特徴は、作り貯めせずに近くの工場から炒りたてをマメに運んでは販売しているコトにあるそうな。普段でも美味しいが、先日静岡駅に行ったトキに運よく“2008年秋の新栗”がリリースされていて一も二もなく購入に走ったボクなのだ。
面白いのは¥1000以上の袋を買うと甘栗が10ケ近く入っている「オマケ袋」をつけてくれる。オマケ欲しさについ大きな袋を注文してしまうが、美味しくてホイホイ食べてしまうので「やっぱり大きいほうにしておいてヨカッタ」と安堵するワケなのね。

天津甘栗は中国の天津特産の栗かと思っていたが大きなカン違いだった。現在も変わるコトはないが戦前の天津は対外交易の重要な港湾都市であり、中国全土の栗が集められては我が国に輸出されていたので日本人は天津栗と呼んでいたのである。
温家宝首相の出身地でもある天津は首都北京への高速道路や高速鉄道によってアクセスが早い工業都市として発展し続けており、アヘン戦争で英仏の占領下にあった時代の面影は全くない。

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フシギなものでこの天津甘栗を食べるトキだけは中国食品の諸問題についての考察は忘れているボクなのだが、調べゴトをしているときに偶然見つけたのはこの甘栗の袋を蒐集している方のサイトなのである。
ちょっと覗いてみるのもイイかも知れない…もちろん谷岡商店の甘栗も掲載されていて、評価が高かったのにはちょっとホッとしたけど。


天津甘栗袋美術館
http://www.hamakko.or.jp/~hmorita/




昨日の夕方、日没直前の富士山

2008.12.01. 16:39 @Mannohara,Fujinomiya-City