ブリとキハダ鮪の二色丼 


 しばらくぶりに行ってみたスーパーの駐車場は満車だった。祝日の午後、しかも明日はクリスマスイヴならばアタリマエなのかもしれない。
 正月のしめ飾りや鏡餅が並ぶ入口を抜け混雑している店内に進むとBGMには例のミュージック…サスガに著作権のモンダイがあるので達郎やマライア・キャリーといった大物の楽曲ではなくチープなシンセ主体の有線放送だろうか。もっとも鶏のモモ肉一本まるごと唐揚や鯛の姿焼のパックの山積みを目の前にしてそうした音楽を聴きたいとは思わないんだけどね。

 イヴの晩餐の支度は今日母君とデパ地下で済ませるヨテーなのでソチラのコーナーは無視して、夕食の食材を品定めした。う〜んニクはパスだね…無意識に鮮魚コーナーに立つと1パック¥300で刺身が廉売されている。
種類も多くダダッとリッチに並べて食すというテもあるが、ナゼかヒラメいたのは紅白に切り身を並べて仕上げる“二色丼”だったのだ。
 天然ブリなら日本海…とりわけ富山のモノが有名だが、お刺身用の養殖モノなら鹿児島産が圧倒テキに流通量は多い。シャキッとカドの立った切り身は適度な脂を蓄えているようで即買い。
最初からヅケにしてゴハンに乗せるつもりだったのでマグロはフツーの赤身を見つくろう。先日テレビで見た…というより定期的に流してくれるので若干見飽きた感なきにしもあらずの“大間の本マグロ漁師・感動の大物”みたいなカンジの番組で取り上げられるような近海クロマグロは平素の惣菜にはクオリティが高すぎて見合わないのである。
 生醤油に味醂・酒と少々の砂糖でタレを作りブリとマグロの切り身を漬けてやる。塩分浸透圧のカンケーで次第にネットリうっふ〜ん♪な状態になるのを待ち、ドンブリごはんに乗せてやるワケだ。
ばっくりワッシワシと頬張るシアワセは何物にも代え難い。ウ〜ム、二色丼ってこんなに美味しいものなんだよなぁ





当家の菜園で育ってくれた唐辛子
母君が干しておいてくれたのね