暖まったよ『なべやきうどん』

昨日は寒かった。思ったより気温は低くはないのだが、風が冷たいせいか体感温度が違ったものになっていたのだろう。

 ストーブは点けっぱなしになっているのにナゼかこうシンシンと冷え込んでゆくような感覚があるのは、建物の壁や床のウラ側が冷え切ってしまっているからなのだと思うし、ここからアト約ひと月かもう少しは厳冬期の名にふさわしい日々が続くのだろう。
あ〜そろそろ燻製造りの準備もしなくては…と年末以上の気ぜわしさを意識しながら食事の支度を始め、ふと思い出し笑いをしてしまったボクなのである。
 ソレは祖母がまだ元気だったトキの話で、祖母は食事が済むと必ず「あぁ暖まったや〜」と言って席を立ったらしい。ボクはそんなコトは憶えてもいないのだが、三つ年下の妹はコトバを覚え始めたばかりで祖母のそのコトバを“食事が終わった”つまり“ごちそうさまでした”とカン違いしてインプットしてしまったようなのだ。
祖母が亡くなって何年もしてからも妹は食事の終わりに「アッタマァタ〜♪」と喜々としているのをボクは不思議に思い父に訊いたものだった。「バアさんの口グセでな…」の説明を聞き合点がいったボクでもあり“アタタマッタ”というコトバに触れるたびにそのコトを思い出しては可笑しくなってしまうのである。
ラーメンもいいが、やはり土鍋でグツグツと湯気が立ち昇る“なべやきうどん”を食すシアワセは家庭の温かさを感じさせてくれるモノなのだなぁ。
「あぁ暖まったや〜」は身もココロもなのである。