新潟では『タレかつ丼』なのね 


 各地で“カツ丼”の流儀が違うコトは今まで何度も話題に上ったが、一昨日の地方民放でちょっと意外なジジツを知らされた。
ソレは新潟ではカツ丼に醤油味のタレをかけて食す風習がムカシからある…というものだった。始祖と言われる飲食店の御主人は「戦後の食糧難の時代に高価だった玉子を使わずに、なんとか美味しいカツ丼を食べてもらおうと先々代が考案した」と語っていたように、決してコレがベストなのだよと云う成り立ちではなさそうだ。
 一般テキには“卵とじ(煮カツ丼)”だし山梨県福井県では“ソースかつ丼”がフツーらしいが、そういえば去年の9月に秩父・小鹿野で「わらじカツ丼」を食したトキはゴハンとトンカツ以外には何も乗っておらず、ちょうど天丼のタレのような甘めの醤油ダレがかけられている様は、今回テレビで取材していたモノとほぼ同じであることに気付いたのだ。

 もっともその“タレかつ丼”も新潟における占有率は3割程度というから、豊かな時代になってから変化してきているのかも知れない。ただ卵とじ方式に比べてサッパリとしたカンジで食べられるし、カロリー的にも有利に違いない。
 運のよいことに滅多に行かないスーパーで豚ロースが特売になっていて、こんなに安上がりな夕食になってしまったのね。ソースかつ丼もタレかつ丼もペラペラの豚肉をカツにして複数枚をドンブリに盛り付けると云うのが伝統のようで、実際食べてみてもその方がコロモにソースがシミて美味しく感じるものだ。
タレは天丼たれを先ず作りソレにウスターソースを2割くらい混ぜてみたが、ナカナカにいいお味を再現できた。炊きたてゴハンを丼によそい、揚げたてのカツをサクサクと包丁でカットしてタレにサッとくぐらせ、滴り落ちるタレをゴハンに回しかけてやると…う〜ん、このチープなカンジがたまらないんだなぁ♪
ビールのつまみにサイコーで〜っす!なのだが、ドンブリに残ったゴハンはフィニッシュの茶漬けで退治してしまうのである。