そのアトは知らないよ『ペッパーポークライス』

ペッパーステーキと云えば“ペッパーランチ”という外食レストランチェーンをパッと思い浮かべてしまう。たまたま近隣の街に開店と云う広告が入っていたので一度行ってみようかと思っていた矢先に“その事件”のニュースを聞いたのはもう何年前のハナシだろうか。

客として来ていた女性を監禁拉致しそのアト…というマコトに許し難い行為でその店長は逮捕されたが、同社では別の店舗でも責任者が出入りの業者に暴行を加えたりとナニかと問題の多かった企業である。その後はどうなったのかは知る由もないが、概ね飲食カンケーの企業は従業員教育に関して旧態依然なスタンスの所が多かったのも事実なのだ。
現在はフツーの企業と全く変わるところなくキチンとしたマニュアルに沿って健全な人材育成に取り組んでいる経営者も多くなり、就業構造の変化とともに時代の変遷を実感するコトになる。
相変わらず残念なコトは、客の側が飲食業およびその従業員に対し“上から目線”で接するケースが多く見受けられることで、ボク自身も侮辱に近いコトバや態度に苦しめられた経験が何度もある。
特にイナカの“ある特定世代”の方々の偏見はヒドく、その世代に育てられた子孫も似たような行動をするのにはムリもないと理解しつつ怒りがこみあげてくるものだ。
   ◆◇◆◇◆
さてクラい話題になってしまったので美味しいハナシに切り替えよう。
昨日は在庫が心細くなってしまった野菜の購入に農民市場に出かけた。中一女子剣道部員の昼食には出先でうどんを与えてしまったので夕食くらいはちょっとガッツリ喰らえるモノをと思い、同市場で豚肩ロースも一緒に購入した。
“焼肉用”とプリントされたシールだが肩ロースは一枚モノでケッコーな厚みもある。ちょっとしたステーキ風な調理も可能だなぁと思い「よ〜し、今夜はペッパーポークよ〜ん♪」に決定した。
調理と言ってもチョ〜単純なスタイルで、フライパンでフライドガーリックを作り、そのオイルでたっぷりブラックペッパーを挽き散らした豚肉を焼くというプリミティブな料理だ。
いい色に焼きあがったらテキトーにカットして皿に盛ったライスに乗せて完成。付け合わせはスチームしたポテトとグリーンチリの酢漬けだけで充分な満足は得られる。
その他の香辛料や調味料は使っていないのでガーリックと黒胡椒の風味に塩味だけのストレートさが際立ってくる。ガツガツと食べ終えたものの余韻もものすごいコトになっていて、翌日おシゴトの控えている方は見送った方がいいかもしれない。
欲望に勝てず食しても構いはしないが、そのアトは知らないよ…なのである。