和牛の格付けより我がハラに訊け『鉄板焼』

「もしかしたら大量破壊兵器がココに落ちてくるかもしれないのに、我が国の政府の危機管理体制は一体どーなっているんだ!」
そうなのである、信用できない国の飛翔体とやらはドコに間違って飛んでゆくのか判らないので該当某国の発表など到底信用出来るものではない。

そんな不満を口にしつつ昼は寿司を喰い、ヨルは鉄板焼のレストランに行かんとするノーテンキなオッサンには「自分のサイフの危機管理はちゃんとしてるのか?」と云ってやりたいのだが、何分棒に振ってしまった先月一か月間の某日は大切な友人のバースディだったのであり、また年に一度の大シゴトもソレと前後してあり無事乗り越えた友人にお祝いをしてあげたかったのである。
宿泊したホテルの地階にその店があるコトは以前から知っていたが「目の前で焼いてもらうステーキのお店なんてねぇ、ちょっとぉ〜」てなカンジで足を踏み込む勇気はなかったが、そーゆー場合は大義名分があるので構いはしないのだ。

結構な予算が必要とされるお店なので「どーせスグに座れるだろう…」とナメていたのは大間違いだった。四月第一週末と云えば歓迎会などの会社関連行事も多くドコのお店も満席なのだ。仕方がないので30分ほどウェイティングルームで時間つぶしをし、カウンター席に案内されたのは20時を少し回った時刻だった。
単品のメニューもあるが時期的なものも考慮されているのだろう、いくつかのセットコースには“春”や”祝”の文字が躍りお得感アップのアピールをしている。
もちろんお値段や内容に不満はないのでそのうちの一つを注文した。最後まで迷ったのは和牛のランクがA5とA3の二つが明記された別のコースがありA5のほうは150gでA3のほうは120gなのだ。フツーは“特選和牛”とか“銘柄牛”などとしか表記されていないケースが多いのでこうした正確な情報は助かるが、ボクとしては80gでいいからA5ランクの和牛を楽しんでみたかったのだよ。

まぁお店の商売の都合ってもんもあるし友人の手前もあるので、ワガママな自己主張は引っ込めて素直に少なめなA3ランクの和牛が食べられるコースをお願いしたのだ。しかしA5とA3の違いはほんの僅かだろうし、運が良ければほぼ同等の美味いヤツに当たるかも知れないのだな。
前菜や海の幸の鉄板焼きでビールを楽しんだ。ウ〜ム“五臓六腑にシミわたる…”という表現がまさにピッタリなのである。このお店はキリンのHEARTLANDがデフォルトの生ビールらしく、おそとビール復活一発目にはピュアでクリーンな味がなんともふさわしく嬉しくなってしまった。帆立貝柱に真鯛ズワイガニ爪のソテーにはウドやタラの芽と云った春の野草が添えられ、粒マスタードのソースが海鮮にまたきらびやかなアクセントを与えて美味しい。

サラダには柚子味噌風味と梅オニオンのような二種類のドレッシングが運ばれ、茹でた菜の花やチコリそして素揚げ蓮根たちに和風の優しいカーテンを被せては幾度となくそれぞれの組み合わせでの楽しみを味わうことができる。
さあてそろそろメインのステーキだ。シェフが焼き加減を聞きに来たので準備を始めるのだろう、慌ててワインを注文した。

2006年ではあるがドゥルト・フレール・サンテミリオンはレギュラーのストックにあるようで、しかもハーフボトルもあって大変都合がよろしい。サスガに病み上がりの身にはフルボトルはムリがある。
温められた鉄板の上で野菜類が躍っている。丁寧に切り分け皿に盛り分けると一度鉄板をクリーンな状態にし、例のA3ランクの和牛ロースが奥の厨房から運ばれてきた。

シェフが鮮やかな手つきで肉をターンし、両面に均等に焼き色をつけて行く。ワインなどをフランベするようなハデハデ演出はなく、静かにジミに作業が粛々と進められている。聞こえてくるのはターナーが鉄板に触れる時に出るカチャという音だけで、ソレも最小限度に抑制されていて、カウンターで愛を囁く若い恋人たちの会話をジャマするようなマネはしないのだ。
う〜む、オトナの空間なのである。
ステーキソースは三種類…紅葉おろしのポン酢、青唐辛子入りの味噌、辛子醤油でありいづれも和風の大豆発酵調味料がベースとなっている所が面白いではないか。
ナニを隠そうこのお店が扱う和牛は“仙台牛”なのであり、もしかしてマメがあまり崩れずに残っていた青唐辛子味噌は“仙台味噌”がベースかもしれない。ポン酢や辛子醤油はもちろん美味しいのだが、ボクはこの青唐辛子味噌がこのA3仙台和牛のステーキとのミョーな相性の良さがあるのを感じながら食べた。

それにしても柔らかい…トロケるような脂肪とシルクのような繊維質…あぁ、和牛ってこんなにスバラシイんですねえ。
予めお願いしておけばゴハンはこのようにガーリックライスに仕立ててくれる。ステーキを焼いたアトの上質な脂肪が敷かれた鉄板の上でゴハンは香ばしいガーリックライスに変身し、ますます食欲が増進するハズ・・・だったのだ。

いや、ステーキもガーリックライスも超超超美味しいし、添えられたガロニだってちょうどいい塩梅だし、味噌汁はダイスキな赤だし八丁味噌だし、漬物だってホンモノの大根桜漬に生姜の甘味噌漬なのに…
だったと過去形なのは、そうオナカがいっぱいになっちゃったのよ。いや〜ん、こんなに美味しいのにハラが悲鳴を上げてくるなんて、過去のジブンには考えられないコトなのだ。なんとかヤットコサ食べ終えて隣に座る友人を見るとギブ寸前…ってコトは、フツーのヒトにとっても全体のボリュームは充分ってコトなのね。ミエを張ってA5ランク150gなんぞを注文していたらとんでもない挫折を味わうトコロだった。
やはりこれからは我がハラと綿密な相談をしながらオーダーをすべし…とキモに銘じながらフィニッシュのデザートを頂いたヨルなのであった。









梅成弟子丸さん
こんにちわ〜っ! はい、ハッキリ言って嫌がらせですー(笑)
平素はマッツの焼肉ダブルなど執拗な攻撃を受けておりますので、ささやかながら反撃に転じたつもりでございます。ってドコがササヤカなんじゃーっ!(≧∇≦)b
清水の舞台から飛び降りて無事だったまではいいのですが、今週は気がヌケた感じですー(笑)



がんたさん
こんばんわ〜っ!
とりあへずクチだけは回復したようで(笑)オナカの具合はイマイチでやんすノ(´д`*) 今日も夕食に250mlの缶ビール一本だけでやめちゃいました…
で、その偽装牛肉は美味かったかい?(爆)そういえば神戸牛ってレトルトのカレーでしかボクは食べたコトがないかもー(≧∇≦)b



まこたくさん
こんばんわ〜っ!
チェーンレストランの店長やっていたコロ、高校生や大学生のバイトにステーキ焼かせてましたー(爆)一所懸命教えてやると彼らも喜んでやってくれるんですよねー、でも所詮バイトで突然休まれたり辞められたりして散々泣かされました。
しかし冷たいレトルトパックってのも中の脂肪分が固くなっていて食味はサイテーですよねぇ(´Å`)



う〜様
おはようございます〜っ!
A5よりB4のほうがデカいぞ〜(笑) もうほんのちょっとでいいんです、お肉の量は。具体テキにいうと60gとか80gでいいから美味しいヤツを食べたいですね〜
神戸牛は黒毛和牛系列ですから枝肉のほとんどがAクラスのいづれかに該当してると思いますよ(^з^)-☆