藁焼とろビンナガ鮪で『ヅケ丼』

他のマグロに比べてヒレが長大でモミアゲのように見えるために鬢長(びんなが)と呼ばれるようになった小型のマグロである。

体長は1mほどでトンボマグロやシビと呼ぶ地域もあって以前は焼津のさかなセンターでも“とんぼマグロ”の名で売られていた記憶があるが、現在では一般名称のビンナガと表記されている。
もう何度もこの件はアナウンスしてきたが、いわゆる“びんちょうマグロ”なるモノは存在しないのである。紀州の優秀な木炭に“備長炭”というモノがあって、それとゴロが似ているからなのだろうか最近は呼び名だけでなく刺身パックに貼られているシールにまで“びんちょうマグロ”などと誤用されている。イナカの学識のない業者がやっちまいました…ならまだしも、大手流通某Jまでがそんなコトをヘーキでやっている姿を見ると「とてもこの企業には我が国の食文化のリーダーシップはとれまい」と半分呆れ半分怒りといった感情が湧きあがってくるのだ。
またそれを正そうとしない提供側と消費者…ムセキニンの蔓延は国家存亡の危機と捉えなければならない。ボクはJの鮮魚担当主任に一度その旨を伝えたが、その後修正されていない様子を見ると「エロおやぢがエラそーになにを吠えてるか…」のようにシカトされたみたいなのだな。
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赤身のマグロをヅケにしたものはねっちりと旨みが凝縮されて大変に美味しいものだ。ビンナガはトロであっても若干サッパリ系なので、こうして藁焼きにするとスモークの香りもついて身にも締まりが出るし、フツーのマグロにはない美味しさを見出すコトが出来る。
カツヲのタタキともまた一味違ったお楽しみで、マグロの中ではお安い部類のビンナガに新たな世界が開けた感がある。







今朝の富士山

2009.07.14. 04:36 @Mannohara, Fujinomiya-City