キクラゲたっぷりの肉野菜炒め

ムカシからキクラゲは好物である。ほとんど無味無臭なのにナゼかその食感が好まれる存在というのも海のクラゲに似ていて珍しいのではないか。因みに山クラゲはレタスの仲間でアザミ科の中国野菜、茎を長く裂いて乾燥させたものを水で戻すとあのコリコリした食感が生まれる。
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ブナやカエデの枯れ木などに密生して生える姿はけっこーブキミ系なので最初に食した中国のヒトはエライと思う。そう、このキクラゲを食す習慣があるのは日本と中国だけらしい。室町時代の文献にささやかな記録が残されているのが最も古く、それ以前は食材としてみなされてはいなかったようだ。
たまに中華料理店などで供される白キクラゲは不老長寿の秘薬と言われシロップ煮にしてデザートとしても用いられるほど高級な食材だが、我々がよくクチにする黒キクラゲも栄養価テキには優れたものを持っていて特にビタミンD、鉄分、カルシウム、食物繊維などが豊富に含まれている。ビタミンDは免疫力を高める効果があるので不老長寿のクスリとして位置づけられるのには理解しやすいし、豚レバーのように脂肪分の摂取なしに適度な鉄分補給ができるのも嬉しいではないか。
ボクは乾燥させたモノしか使った経験はないがキクラゲは生で食べられる数少ないキノコの一つらしい。サラダに使えばあの黒さは素晴らしいコントラストとなって見映えすること間違いなしだろうし、真っ赤なマグロの切り身に添えてお刺身のツマにしてもイイ感じになるだろう。
近年は台湾辺りからの輸入生キクラゲも多くなってきていると聞くが、できればジブンで採ってきたキクラゲを食べてみたいなぁ…などと、するつもりもないキノコ狩りに想いを馳せるのである。









Afternoon, july 16. 2009. @MyGarden