鎌倉・大船軒 湘南名物『鯵の押寿し』

母君が横浜まで出かけた土産に買ってきてくれた寿司だ。コイツにはメがないのよ、ボクは。

初めて食したのはまだ東京にいた頃だ。シゴトで出かけた茅ケ崎駅の売り場で何気なく購入した鯵の押し寿司だったが、客先の休憩所をお借りして昼食を摂ったボクはその美味さに愕然としたものだった。
キリッとシメられた小鯵は半身が一貫に握られていて贅沢な作りだし、寿司飯も昆布ダシで炊いてあるのかやや黄色みがかった色が独特だ。なにより小鯵ならではのさっぱりとした脂に旨味がのって品のよい味わい、一折8貫入りで¥1200と決してお安くはないものだが、この味なら大いに満足できる。
ヨケーなものは一切入っておらず飾りっ気なしの潔さも気に入っている。売り切れ必至の人気商品らしく棚がカラッポで悔しい思いをしたことも何度かあったので見つけ次第即購入が鉄則だ。
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大船軒と云えばこの“鯵の押寿し”が有名だが、忘れてならないのは日本で最初にサンドウィッチを駅弁化したのも創業者のアイデアだ。当時輸入品に頼っていたハムを国産化してまで商品を継続させようという執念には凄まじいものを感じるし、戦前からハイクオリティーな駅弁をプロデュースしていた手腕は素晴らしいものなのである。
今まで気付かなかった事実は“鎌倉ハム富岡商会”はこの大船軒さんが設立した食肉加工会社なのであり、何度かその製品を試したコトはあっていつも美味しいなぁと感心してはいたのであるが、ナルホドそんないきさつがあったのか…と思うとその品質の確かさと美味しさは道理なのであった。


大船軒
http://www.ofunaken.co.jp/






今朝の富士山
小さなエリマキ雲も出来ています



5:28AM, September 18. 2009. @Mannohara, Fujinomiya-City
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