神戸サミット2009(8) 長田で『ぼっかけコロッケ』&『順ちゃんのキムチ』

キャンプを撤収し神戸に戻ったのは結局午後二時近い時刻だった。帰り路では加古川市の端っこをカスメて行くので「ココはぜひ“かつめし”を喰って帰ろうよ」と主張したボクだったがアッサリと却下された。
ウ〜ム、B級グルメをヨシとしない御方もいらっしゃるので仕方がないか…


遅れに遅れた昼食は迫ってくる夕食の狭間でその摂取量とタイミングを慎重に計らなければ、脳ミソの活動はニブくなるわ晩メシは不味くなるわで非常にツラいものなのだ。
去年明石の玉子焼ツアーで被った恐怖と空腹が呼び込む苦難の記憶が甦ってくる。
まぁとりあへず長田に行けば庶民テキなエリアだけにパッと買い喰い出来る軽食くらいはあるだろうし…と言っても既に午後四時、完成間近の鉄人28号のモニュメントは興味深かったがソレよりハラが減ってナーバスになっている自分をコントロールする方が大変なのである。


途中で丸五アジア横丁などぷらぷら寄り道しながら韓国キムチのお店を目指して行くとナニやら面白いお店があるでないか。
オリジナルのレトルト・ビーフカレーが¥130だったり長田で製造されているソースがあったりとユニークな肉屋さんだが、何と云っても一番メを惹いたのは“ぼっかけコロッケ”なのである。訊けばスグに揚げてもらえるというコトなので、夕食までのツナギにはモッテコイで早速お願いをした。
下町を歩きながら肉屋さんの店先で揚げたてコロッケを頬張る…などグルメ番組そのものみたいな行動で、まさかジブンがココでそんなコトをするとは想像もしていなかった。店先のスチーマーには豚まんも並んではいるものの、空腹に任せて欲張ると夕食がつまらなくなってしまうのでキッチリ抑制しなければならないのだな。


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ぼっかけ”とは牛スジ肉とコンニャクを甘辛く煮込んだお惣菜で、この長田地区ではムカシから庶民に親しまれているものだ。うどんのトッピングにしたり焼そば・お好み焼といった料理の具材に用いるなど応用範囲は広い。
しかしその名称の由来となっているようにゴハンに“ぶっかけ”て食すのがキホンで、熱々をハフハフ言いながら楽しむと何杯でもゴハンがイケてしまうのね。


ソレをコロッケにしてしまおう!とは大胆な発想だが関東で最も近い存在はスキヤキコロッケにでもなるのだろうか。ぼっかけはしっかり濃いめの味付けがされたモノなのでコロッケにソースなど垂らさずとも十分に美味しくいただける。
あ〜美味しい♪
揚げていない生も販売されているので自宅で調理する方も多いのだろう。メンチカツとコロッケの中間テキ存在なので立派なオカズでもあるし、お店の看板のように生ヤサイなど添えれば栄養価も申し分ない。

肉のデパート マルヨネ
http://www.maruyone.com/

地図



さて、ワザワザ長田までアシを延ばしたのはGの知人である“順ちゃん”のお店に行くためだ。
キムチを中心に韓国のお惣菜を販売するお店でも、ともとは前出の丸五市場にあったそうだが数年前新たにコチラに店を構えたらしい。
ニヤけたGが韓国レディーの順ちゃんと写真に収まるその前には様々なキムチが並べられたショウケースがあり、ドレも食してみたい欲望に駆られる。
近くにあるのなら足繁く通っては新鮮で美味しい手作りのキムチをはじめ韓国海苔やナムルなど存分に堪能できるのに…と思うと、本当に神戸の食事情は豊かなのだなぁと感じる。


今回はスタンダードなペチュキムチ(白菜)と春傏園さんでも食したケッパリ(エゴマの葉の醤油ヤンニョム漬)を購入した。静岡まで持ち帰ると言うとケッパリを真空パックしてくれた順ちゃんの心遣いが嬉しかった。
Gは「順ちゃんのキムチは数日おいてから食べた方が旨味が出る」とアドバイスしてくれたが、静岡に帰ったその日にビールのアテにちょっとだけ試してみるとソレはソレでかなり美味しい。まだ浅漬けといったカンジのキムチで白菜の新鮮さが際立つ歯ごたえを楽しめた。
毎日少しづつ味の変化を楽しんでいるが、このところグ〜ンと馴染んだ味になって確かに旨味も増したようだ。失敗したなぁ、どーせクルマなんだから水キムチやオイキムチも買ってくればヨカッタ…
そして最大の楽しみだったケッパリはもう云うコトがありません状態でサイコーなのである。毎朝コイツでゴハンを包んで食しているが、こうナニかゲンキが出るような気もするし、エゴマの葉独特の香りと唐辛子の刺激がたまらなく食欲を増幅させる。


韓国キムチ 順ちゃん
http://asian-de-nagata.jp/shopping01.html

兵庫県神戸市長田区二葉町3-11-12
TEL=078-631-6342
ACT=09:-19:00 火曜定休

地図








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この日の夕食はGの自宅近所にあるうおぎんさんという魚河岸料理のお店でキャンプの反省会を兼ねて食事をした。
テンコ盛り天ぷらや地魚のブツ切盛合せ、てっさやアナゴの握りなどワイワイ楽しんでお開きとなった。しかし料理の写真は誰も撮らなかったのはどうしてなのだろう… 
おバカなマネまでしてしまい少しネジが緩んでいたボクだったし。
Gのお店に戻ってシメの赤ワインを楽しむ頃にはすっかりいいキモチになっていた。キャンプも無事に終わり、みんなホッとしたようにその余韻に浸る夜だった。