師走の西伊豆で『小あじ鮨』そして『潮かつお』

海釣りによく行っていたころは確かに美味しい魚にありつけたが、その余禄というかあまり歓迎されない外道なども大量に持ち帰るコトもあって、その処理にはヒトカタナラヌ苦労もしたものだ。
鯛釣りのお客さんの中にはソーダガツオもよく混じり、お刺身などではイマイチなので困っていたところ「“塩ガツヲ”にすればよい」という話を聞き試したところ非常に美味しくて以来何度か作っては楽しんだ。


その塩漬カツヲを西伊豆の田子地区では本鰹を使用し“正月魚(しょうがつよ)”とも呼ばれる縁起物製造を師走のこの時期になると正月の準備として始めるのが冬の風物詩となっている。
例年のコトだがテレビの地方ニュースでこの事を見聞すると「今年こそ買いに行こう」とは思うのだが、なかなかジッコーに移せないでいた。一昨日の日曜日、天気もよさそうなのでドライブがてら探ってこようではないか…といよいよ決心をして西伊豆方面へメガーヌを走らせたのである。
ちょうど現地近くに昼どきだったので、ドコかでナニか美味い海鮮料理でも食べようと探しながら国道136号線を南下していると野立て看板に『元祖小あじ鮨・三共食堂』とあるのを見つけた。ウ〜ム、ピンと来るぜ!と案内標識に従って宇久須(うぐす)漁港に程近いそのお店に到着し、もちろん名物だというその小あじ鮨をお願いした。
レギュラーは10貫で¥1260、大は15貫で¥1575というお値段だが運ばれてきた寿司を見て驚いた。とても小さな握りでコメの量はオトナの親指ほどしかない。


コレでは10コを食してもゴハン茶碗一杯程度のコメの分量ににしかならないだろう。いくら最近は食が細くなってきたとはいえ少な過ぎはしまいか… と思いつつシカタなしに食べ終えると、なんとも言えず心地よいハラの膨らみ具合なのである。
とても新鮮な小鯵を使用しているのか、キレのよい旨味とたっぷり添えられた薬味がジツにバランスよく「小鯵ってこんなに美味しかったっけ?」と満足な握り寿司なのであった。


オプションで注文した“カサゴの味噌汁”がまた素晴らしく、ほっこりと肉厚なカサゴ白身が品の良い旨味を繰り広げてくれる。
コレもきっと近海で漁獲されたカサゴだろう、冷凍品では絶対に出せない味だと云うのは食してみればスグに判る。
しかしヤバいよな〜、こんな美味い料理を見つけてしまって。今だに食したコトのない西伊豆名物の“キビナゴ寿司”への渇望がヨケーに強くなってしまうではないか…


三共食堂
静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須283
TEL=0558-55-0030
ACT=11:00-15:00、17:00-19:30 水曜定休
地図



「いや〜美味かったぜ♪」
三共食堂さんを出て駐車場に向かうと、こんな湧水があった。
長命水…と書いてある。流しっ放しにしてあるところを見ると昔からある水くみ場なのだろうか。
木の札には“自然の恵みに合掌 長命水 貴方、おそうじしてね”と書かれていて、ココが公共のスポットであることがよく解る。
ひとくち含んでみると冷たく清冽な水で雑味も少ない良水であった。
海の近くなのにこんなに質の良い湧水があるとは珍しいものだ。


   ◆◇◆◇◆





最初に行ってみたのは仁科漁港にある漁協直営の水産物販売所だった。例の“潮かつお”が並んでいないので店員さんに訊いてみると
「今年はまだ作り始めたばかりなのでもう少ししないと入荷しない」
と言うのだ。う〜んまたしてもヤバいのである。
そう言えばテレビで「潮かつお造りが始まった」とは報道していたが販売が始まったとは言っていなかったではないか…げげ〜フライング?と不安いっぱいではあったが、お〜しソレなら本家の田子漁港を直撃してみよう!と国道を少し戻る。
その辺りはダイビングスポットなのでカラフルなウェットスーツが並ぶ田子の街並みを通り抜けて行くと“田子漁業協同組合 水産物生産流通センター”の大きな建物は港に面した場所にありスグに見つかった。
お〜ぉ〜カツヲが干してあるよ!
誰も周りにいなかったので作業をしていたオジサンに訊くと事務所を教えてくれた。行ってみるとボクのようなトーシローが買いに来ることなどはないのだろうか、ちょっと驚いたようなカオをされたが快く販売に応じてくれた。


脂ののった3キロ前後の鰹の内臓を抜き約10日間塩漬けし、その後駿河湾からの強い西風に1週間ほど晒すと旨味が増し、また保存性も良くなると云う。
冒頭で記述したように別名「正月魚(しょうがつよ)」とも呼ばれ、正月には神棚に供え神事を兼ねた保存食品だ。
塩カツヲと正月ウオとお正月よ〜ん♪をミックスした洒落のようでもあるが、かつを節の名産地・伊豆田子港で古来より伝えられる加工方法によって製造されているモノなのである。
食べ方はフツーの塩鮭同様に切り身にして焼いて茶漬けやオニギリの具として食すホカに、単純に酒の肴としても美味いのだと云う。漁協でいただいたリーフレットには「薄くスライスして数時間塩抜きし、レモン汁やフレンチドレッシングをかけて食すと美味」と案内されていて、呑み助のボクとしては更なるヨロコビに包まれているのだ。
「もう2〜3日、日陰で干しておくともっと美味しくなるよ♪」
と渡されたので、今はベランダで熟成を進めている潮かつおなのである。さて、お楽しみなのだな。


田子漁業協同組合 水産物生産流通センター
静岡県賀茂郡西伊豆町田子1603-24
TEL=0558-53-1670 / 53-0200
地図



   ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


暗くなるのがすっかり早いし、サスガに風も冷たい。
帰り路、大瀬崎の上にある休憩所展望台から富士山が良く見えたこの日であった。



4:10PM, December 06. 2009. @Oose-zaki Cape Observatory




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今朝の富士山
澄み切った大気… でも気温は4℃
この冬一番の冷え込みになりました



6:22AM, December 08. 2009. @Fujinomiya-City











がんたさん
こんばんわっ! へっ、鮭児かよ… 喰い飽きたぜ!(笑)
いちおー知床ウトロで鮭漁師をしている親戚があるものですから(^o^)v 買うとずいぶんお高いらしいですねぇ(爆) いや〜マジな話でジブンで購入する必要がないものですから、実感わかないんですよねー\(≧▽≦)丿
一昨日ちょうど到着しましてね、いひ♪ 獲りたて新鮮イクラをどんな料理にして食そうかと悩んでおりまして、鮭児のコトなどコレっぽっちも(爆)
あじ鮨は本当に美味しかったですよ。でもヨケーにキビナゴ寿司が食べたくなった…というのも正直なところですノ(´д`*)



かぶちゃん
おっはよ〜っ! やっぱ若いバニーちゃんより熟したオンナがいいにゃ〜、でへ♪
鮭児はルイベにして食べるのがイチバンかな、確かに脂のりの良さは抜群で美味いんだよな〜(o^∀^o) まぁボク程度のレベルだったらマスノスケで充分じゃないかな〜って気もするけど… あ〜マスノスケ喰いたいっ!
なにぃ? ホッチャレ!? ソレはがんたに一番似合うヤツだろ〜(爆)
あじ鮨はひとくちでポンって… 脂がのってるのにコリコリぷりぷりでさ〜正に理想のオンナ…違うっ!美味い寿司だったよ〜(*‘‐^)-☆
困っちゃうよね、かぶちゃんが静岡に来たら案内したいトコロが増えちゃってさ〜



ラントマンさん
おはようございます! あ、コレって合成じゃありませんから(笑)
同じアングルで携帯でも撮影したので「えらいカッコいーじゃん♪」と何人かの友人にスグ写メールを送ったのですが、誰からもレスが来ませんでした〜ノ(´д`*)
う〜ん、このメガーヌのカンペキな美しさを理解できないヒトが多いのか(笑)