イタリアンとは呼べないけれど『めんたいスパゲティー』

ボッタルガといってボラやマグロの卵を塩漬発酵させて乾燥したもの…いわば伊太利版カラスミを使ったパスタはあるが、辛子明太子は韓国や日本独特の食物なので厳密に言うとイタリア料理ではない。

しかし同じ海洋民族の食嗜好としてイタリア人がコレを食せば必ずや「Buono!」と言ってほっぺたに人差し指を突き立てるに違いない。
ただ単純に辛子明太子をほぐしてパスタに和えてもさほど美味しいものにはならず、ちょっとした香辛料やオイルなどの工夫が必要になるのは、炊きたてのゴハンにそのまま乗せてハフハフアグアグもうホカにはなんにも要らないもんね〜♪という状況とはちょっと違う点だろう。
せっかくの美味しい辛子明太子をスパゲティーだからと言ってフライパンでパスタと一緒に炒めてしまい「なんだよ、コレじゃ焼タラコと一緒じゃん…」と落胆するというヒトも時折いるというハナシだ。そう、コレは加熱してはいけない食材であり、茹で上げパスタに和える程度の調理が最もその美味しさを引き出すといえる。
レシピは単純だ。ソースパンにオリーブオイルとガーリックのコンカッセをを入れ弱火でジックリ加熱し香りを引き出す。この時お好みでバターを少々加えても味にコクとまろやかさが出て大変によろしい。荒熱が取れた所に薄皮を取り除いた辛子明太子を混ぜ少量のパセコンとともによく撹拌して“めんたいソース”の出来上がりだ。冷蔵庫で一週間はオッケーだが、ソレ以上保管したい場合は冷凍してしまって一向に差し支えはない。
あとは茹であがったパスタ180gに対し大匙3杯程度の量を加えてよく和えれば完成、仕上げに刻み海苔をバラ捲けば和風に、水菜やパセリを散らせばイタリアン風…とその日のキブンや食材の在庫に応じてテキトーに作ればよい。
そうそう、大切な隠し味を忘れていた…
めんたいソースを作るときに醤油をほんの少々、コレが無類の旨味と香りを生み出してくれるのである。




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突然コイツが登場か…
なんだか殴られそうでコワいよね〜



March 14. 2010.