桜のお話・その3 後の祭りで『焼きタケノコ』

昨日は一日たっぷりドップリおシゴトの予定だった。「お天気もイマイチなようだしちょうどいいや…」と思いながら朝食を摂っていると、先月富士宮市と合併したばかりの芝川町で“たけのこまつり”が開催されると某国営放送が報じているではないか。

ナニやら筍ご飯や焼筍をはじめイロイロ美味しいモノがふるまわれる…などと云うオイシイ話を聞けば放っておけるハズもなく、トットとシゴトは片付けて行ってみるべし!と予定を変更した。
ジツにいーかげんなものである、オマエのシゴトってそんなもんかよ…と問われても「ええ、こんなモンです」とチカラなく答えるしかない。
芝川町内房(うつぶさ)地区は昔からタケノコの名産地としてこの地域では知られていたが、お祭りまでやっているとは思わなかった。今年は第8回というからそう歴史は古くはないものの「知らなかった」と云うのは地元民としては勉強不足だった。


午前9時半より開始するというから正午の1時間前くらいに到着すれば丁度オッケーかな…とテキトーに強制終了したシゴトは気にもかけずメガーヌに乗り込んだ。シゴト場マンションからは20分程度で到着するその町へはそう慌てずとも楽勝に行けるのである。
会場の内房小学校の校庭に到着するとナンだか少し様子がおかしい。“駐車場入り口”と書かれた看板を運んでいるオッサンや大きな鍋を二人がかりで運んでいる姿など見るにつけ(なんだかノンビリしてるなぁ)と思っていたボクは、自分の大きな間違いに間もなく気付いた。
そう、祭りは既に終了していたのだ… ウ〜ムいくらなんでも少し早すぎはしないか。まだお昼には一時間もあるではないか。
ボクと似たようなヒトが次々現れてはボーゼンとした顔でカラになったマーキーを眺め、皆一様に暗い顔をして帰ってゆくのだ。ソレもそのハズで“たけのこまつり会場入り口”の看板は取り外されてしまっているのでドライバーはドコか判らず交通整理をしているオッサンに訊くのであるが、そのオッサンはご丁寧に“終った祭りの駐車場”を指示するのである。会場でガックリときたボクはオッサンの所に行って「もう終わってるじゃん」と言うと「なんだか今年はいっぱいヒトが来ちゃったもんでさぁ〜」とニコニコして宣うのである。

オッサンよ、終ってるって知ってたんなら何で会場に入れるんだよ!と云ってやりたかったが、こんなイナカのハッピー人生おやぢに今更説教してもソレこそ“あとのまつり”なのでやめておいた。
「はは〜ん、この祭りは外来者のためのものではなくジブン達で楽しむ為のイベントなのね」などと考えハラがたったアトにはハラも空いてくるものなのだな。
ちょうど小学校の前には“よりあいどころ”という深澤フーズさんの直売所があってタケノコでも買って帰るか…と近づいてゆくとイイ匂いが漂ってくるではないか。そう、ココで作った手打ち蕎麦の『かけそば』を店の外で提供しているのだ。
一杯¥350、早速注文して甘く香りの佳い蕎麦を楽しんだ。食後にはココの名物天然無添加ジェラートでも…と思っていたら蕎麦を食べ終えるコロには全て売り切れてしまっていた。

う〜ん、なんだか今日はツイていないなぁ…なのでスゴスゴと店先に置いてあった朝掘りタケノコを一本選んで購入した。
ココではナチュラルな食材がたくさん販売されていて、そのひとつである生パスタを静岡のデパ地下で購入して食したコトがあった。モッチリと美味しいそのパスタをまた食してみたいキモチもあったが、なんとなくココロが萎えてしまっていたのでヤメにしてしまった。まぁいいさね、タケノコは今時期だけなんだし。パスタはいつでもあるのよ…


よりあいどころ
http://fukasawafoods.com/about.html

富士郡芝川町内房3842-2  
TEL=0544-65-5156 ACT=10:00-17:00 火曜定休
地図



天気は次第に下り坂で、晴れ間が出たり消えたりを繰り返していた。帰り道の途中にある西山本門寺昨年の秋に大きな銀杏の黄金色を楽しんだ場所だったが、今ならきっと桜もキレイだろう…と思いつきで立ち寄ってみた。
前回行った北側ではなく南側の参道から向かったワケであるが、ソコには今まで気づかなかった素晴らしい桜並木が待っていた。荘厳で立派な黒門より続く参道の両脇には大きなソメイヨシノがズラリと並び、夢のようなシチュエイションが出来上がっているではないか。


桜の黒門参道@西山本門寺  Original Photo
そしてソコに漂っているスッバラッスィ〜香りは“ヤキニク”なのね♪ 地元のおにーさんやおねーさんたちがテーブルを並べて炭火焼肉&酒盛りなのだ。神聖なお寺の参道でそんなコトしていいのかよ…なのだが、ウ〜ムなんとも羨ましい光景である。 かけそば一杯のボクとしてはもう悶絶しそーなくらいエロスな空間がソコにあった。





サスガに朝掘りタケノコだ、みずみずしくそして色ツヤも鮮やか…
ただピンポイントで出てくるモノだし鮮度落ちも早いためか高価であるのが玉にキズで、昨日も大きくてリッパな筍は一本¥1500もしていた。ただデパートやスーパーで売るワケではないのだからもう少し…と思うのはトーシローだけか。


せっかくなんだから会場で食べ逃した“焼たけのこ”にしようではないか。アルミフォイルで包んだり塩釜にしたりと様々なセオリーがあるようだが、焼筍ロストヴァージンの今回は竹皮を取り除かずに丸ごと直接焼くという手法を採った。予熱したコンベクションオーヴンの温度は240℃、時間はとりあえず40分に設定する。
20分を過ぎたあたりからトップやボトムの部分からブクブクと露が滲み出はじめた。


もう焼いている途中からいい香りがしてくる。しばらくするとシューと云うような音が収まってきたので焼きあがった…というより蒸しあがった合図だろう。
恐る恐る包丁をタテに入れてみる。なにせ初めてのコトだし、友人からは「小さいモノは丸焼きにするけど、大きな筍は…」などと脅しをかけられていたのでほとんどバクチ状態でのトライなのだな。
おぉ〜っ!ミゴトではないかっ。もうこのままでもイケそうなくらいだ、というよりコレでも一つの料理として完成と云ってもよいだろう。
ただボクにはテレビの某グルメ番組で観た“京の早掘り筍・炭火焼”の残像がチラついて脳裏から離れていってくれないのよ。ソコでタケノコをタテ四ツ割にしてハケで醤油を塗り再びオーヴンへ。 オーヴンの温度は充分に上がっているので焼き色がつくのはスグだ、ものの数分でいい色になってくれるので肝心のタケノコが乾いてしまう心配はない。
   ◆◇◆◇◆
あぁ、生まれて初めて食す焼筍…
美味いっ!と大声で叫んでも誰にも文句は言われないだろう。これぞタケノコの香り、そして春の旨みなのよね〜♪ こんな美味しいタケノコ料理は年に一度で充分だ。
桜が咲いて筍が一番に出てくるのを待ちわびては食す…そんな奥ゆかしさがあって然るべきものだろう。季節感を無視した昨今のニッポン食文化の変貌には落胆させられるケースが多く“いつでもドコでも安く”という発想からはそろそろ脱却の必要があるのではなかろうか、などとビールに酔いながらぼんやり考えるエロおやぢなのであった。


内房たけのこまつり (静岡県ホームページ)
http://www.pref.shizuoka.jp/kikaku/ki-110b/201004/info/index.html


第8回内房たけのこまつり (静岡新聞社アットエス
http://www.at-s.com/bin/EVEN/EVEN0030.asp?event_no_i=I305857873


内房の筍はアクやエグミが少なく貴重品なのだそうです。 クリックで応援して下さいね!










サッチさん
こんにちは! きゃ〜っ!送ってケロ助\(o^∀^o)/
いや〜、もう少しすれば食べきれないほどイタダキもののタケノコがやってくるのは判っていたんだけどね、朝掘りのチョ〜新鮮なヤツで『焼タケノコ』をやってみたくてさ、つい買ってしまったのよ…でもさっき農民市場行ったら同じ内房産モノが半額で…しょっくぅ〜ノ(´д`*)
お心遣いをありがとう、お気持ちだけで充分に満足です! エロおやぢも涙を流して感謝してるでやんす…
あ、オーヴンですか? デロンギですよ(^o^)v 黒フェイスに赤いダイヤルがなんともラテンなデザインでオサレなのね〜♪
コレってめっちゃ使い勝手がよくてもう二世代目ですねん… ピザストーンが付いているのでピッツァを家庭で焼いても石窯で調理するみたいに仕上がるのね! コンベクション機能がまたすばらっすぃ〜ので調理の幅も広がるし、もう手放せない用品ですd(°-^*)⌒☆



う〜様
こんにちは! そりゃ〜美味いったらありゃしないってば!(笑)
がんたなら確実にTwoDaysDrankardコースの肴ですねん\(≧▽≦)丿 香り甘み歯応え…ドレをとってもサイコーでやんす♪
あ〜コンベクションでなくても大丈夫ですよ、外皮を数枚剥いてアルミフォイルで二重に包んで焼けばいいと思います。温度設定があるなら200℃〜240℃にして40〜60分間くらいでオッケーでしょうd(°-^*)⌒☆
ソレともう一つ… ボトムの中心からトップに向けて菜箸などを突き通してアナを空け、ソコに醤油を注ぎ込んで逆立ちさせて焼く…ってゆー究極の焼筍もあるらしいですが、家庭用のオーヴンだとタテには入らないもんね(´Å`)



がんたさん
行ったのね…例の女人禁制の焼肉屋さんに…いいなぁ〜
おはようございます! 春傏園の女将さんは相変わらずキレイなんでしょうねぇ〜ってヤキニクの話じゃなくってオンナの話かよ(笑)
あぁホルモンとハラミ喰いて〜っレバ刺も喰いて〜っ! 今年も前夜祭の会場はキマリですなo(^-^)o
「六甲のめぐみ」ならきっといいものが売っているでしょうね! ちょいとカブを飛ばして掘りたての新鮮なヤツをテに入れてきて下さいよ。
今回はお初だったもので醤油だけでイッてしまいましたが、焼きあがったものに味噌を塗って再びちょっと炙って食す…といのもかな〜り美味しいそうです。次回はソレで〜なんて考えてますよ(^з^)-☆



ムー吉殿
おはようございます!手探りで突起を求めて…タケノコ掘りの極意か(笑)
草むらをかき分け湿った部分に指先を這わせると中指の先端にコリコリと尖ったモノが当った。ムー吉はその周囲をジックリを撫でまわすとおもむろに硬いモノを取り出し、突起の少し下あたりにブスリと差し込んだ。あぁ〜ん♪
って、タケノコは声なんかあげませんよね(笑) ウチの大学にもウラ山に竹林があってさ、筍を掘ったもんだよ。スコップなんてなかったもんでさ手や木の枝で土を起こして(;´Д`)ノ
タケノコ下茹でしないでカレーに入れたでしょ? 基本テキにタケノコカレーって美味しいハズなんだけどな〜、ピーナツ油やココナツミルク入れてタイ風にするとベストなんですよ(`∀´)☆



harukoさん
おはようございます! ええ抜かなくてもいいんです(笑)
多分採れる場所によって違うんでしょうけど、内房のタケノコならではの特徴かもしれませんよ。
今回は若干エグミみたいなものを感じる部分もあって、出来ればもう少し小さいタケノコでやるともっと美味しかったのでは…と思いました。
これからですよね、タケノコのピークは。 木の芽山椒味噌で焼いて食べようかな〜とかいろんなコトを想像してヨダレが出て困ってますよ(笑)
一台目のデロンギ・オーヴンを買った時(10年以上前)は3万円ぐらいしたのに、一昨年この二台目を購入した時2万円を切った価格でネット買い出来て嬉しくなってしまいました。
ものすごい高性能だし庫内容積が意外に大きく使い勝手は最高ですね!