奈良の『柿の葉すし』、そして京都の『志ば漬』

母君の奈良旅行の土産はみかさ焼だけではなかった。奈良といえば“柿の葉寿司”であり、彼女は出かける前からこのお店の商品にメをつけていたと云う。


元々は若狭や紀伊から運ばれたサバを塩や酢でしめ重しをし、味を馴染ませるという調理方法に柿の葉で包むというテクニックを加えてその香りも味方にすると云う画期テキな短期保存食が完成されたワケであるが、近年はサーモンもその仲間に加え彩りもよい素敵な食品として多くの方に好まれている。
ボクが初めてコレを食したのは大阪に出張で行った際に帰りの新幹線のホームで購入し、ヤレヤレの一杯の肴兼夕食とした20年も前の話である。ウワサには聞いていたがこんなに美味しいものだとは思わなかったし、もっと買えばよかったなぁなどと少し悔しくもあった。
以来同種の製品を見かける度に購入しては楽しんできたが、それぞれに美味しさも違っていてウルサい講釈など述べながら「アレはこーだった、ソレはあ〜だった」など思い返すのもまた愉快なものである。
今回の“柿の葉すし”はメーカーさんがワザワザ「献上」と謳っているだけのコトはあってボクの記憶の中では一等賞なのではなかろうか。酢飯の味付け、重しのかけ加減、サバの塩酢や脂のり…ドレをとってもスバラシいひと品である。


こうした持ち帰りモノに添付されているガリは総じてイマイチなものが多く、たいていはチョビっとつまんでは「やっぱりダメねぇ」とサヨナラが多いのだが、この寿司についていた刻みガリはそんな常識を覆す美味しさだったのも印象深い。
考えても見れば、せっかく丹念に心を込めて作った寿司がたかがガリで台無しになってしまうコトほど惜しいものはない。ソレだけメーカーさんのコダワリや食に対する真摯な取り組みを理解出来ると云うものだ。
冷酒をチビチビ飲りながら柿の葉すし、そして合いの手に京都の志ば漬なんぞをつまむ… なんてゼイタクな時間だろう。


株式会社 柿の葉すし本舗 たなか
http://www.kakinohasushi.co.jp/


土井志ば漬本舗
http://www.doishibazuke.co.jp/




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今朝の富士山
晴れてはいるんですけどね、強烈なカスミで
よくみるとトラ目雲が…



5:39AM, May 05. 2010. @Fujinomiya-City         Original Photo