カンペキ地産地消『キクラゲとハチコのスープ』

散歩の途中で立ち寄った雑木林でキクラゲを見つけたのは先月の末だった。
もしやと思いさらに林の中を進んでゆくと一本の立ち枯れした樹にびっしりとキクラゲが生えていて鳥肌が立つような感動とヨロコビに浸ったのである。
とはいえいちおー天然のモノだけに何か間違いでも起こして取り返しのつかないコトになってしまうとイケない。サンプルとして一つだけ持ち帰り、家でキノコ図鑑やその他資料を引っぱり出してきてはシンケンに確認作業をするエロおやぢである。
ヒトサマから頂いたりお店で天然モノを購入したコトはあってもジブンで採取してきたモノは初めてなので正直言ってちょっとコワいのである。

もとよりこのいーかげんな性格である、喰いたさ一心でオッケーのハンコをスグにでも捺したくなるが現物の間違いのない査定をするのはなかなかに疲れる。
いや罪を重ねてきたボクは今更どーなっても構いはしないが、何も知らずに喰わされた家人はたまらないどころか“生活苦で一家心中、毒キノコと知って使った男”などとメディアに書きたてられでもしたらご先祖様に申し訳が立たないのだな。

シンチョーかつ念入りな精査の結果コレは間違いなく『キクラゲ』と判定してよさそうだ。
お〜し、ソレならあのヒミツの場所にもう一度行って本格テキ採集を行って来ようではないか!とビニール袋をポケットにネジ込んで家を出るのである。歩いて5分、もう笑えるくらい近くにあるのだ、サスガにイナカである。
哀愁のイナカ町として日々陰鬱なキモチで過ごしてはいるがタマにはこんないーコトもあるものなのね…とニマニマしつつ、樹に生えていたキクラゲは半分ほど残して採ってきた。早速三日三晩ほど干して保存可能な状態にしたが、ソレでもけっこーな量がある。

そのキクラゲをどんな料理にして食べるかと考えてみた。炒め物やサラダ、ラーメンのトッピングなどいくらでも思い浮かぶが、やはり中華料理系の料理が主なものになる。
ソレもそのハズで、キクラゲを食用にする習慣があるのは中国と日本だけでホカの国々ではこんなブキミな生物を食するなんて考えられないのだろう、どう見てもヒトの食べ物ではない。
細長く刻んで塩味の焼そばに入れてみよーかな…とボクは決心して食材を求めにいつもの農民市場に向かった。ところがソコにやはりこの時期に登場する淡竹の筍“ハチコ”が入荷していて「そうだ!」とヒラメいてしまったのである。

“キクラゲとタケノコのスープ”というエクセレントなメニューがあるじゃん♪なのだな。
ハチコは近隣の農家のウラ山ででも収穫できるものなのだろう、5本束になっていて¥80とタダみたいな値段が付けられている。キクラゲは無料だったしジツに安上がりな夕食材料費だ。
粉末のガラスープをベースに香草や香辛料を加えてクリアなスープを作った。ボイルして下ごしらえしたハチコを適当な大きさにカットし少しだけ煮込んで味をシミ込ませてやる。
アトは水戻ししたキクラゲを大きなモノだけ手でチギって最後に加えてやる。水溶き片栗粉でトロミをつけ仕上げに香り油をちょいと入れてやれば完成だ。


う〜むコリコリとした食感がたまらない。今まで食したどのキクラゲよりも美味しく感じるのはジブンで採ってきたという贔屓目があるからかも知れないが、ソレにしてもチカラ強い食感にオドロキなのである。
ハチコのポリポリとした歯触りとのコントラストが面白く、またスープ自体は雑味がなく高級なフンイキだ。ドコカで食べたことのあるような…と思いついたのはラーメンだ。う〜ん、またもや「そうだ!」なのである。
急ぎ冷蔵庫を探すとたまたまあったひと玉の生麺、慌てて茹で上げてはこのスープに投入して食したのは言うまでもない。そしてカンペキな地産地消に満足な夕食なのであった。



☆ まだまだあるんです、干したキクラゲ。さて次は〜♪ クリックで応援して下さいね…





Sora


昨日はこんな青空だったのにね
グレイの梅雨空はつまらないなぁ



7:30AM, June 14. 2010.     Original Photo










ムー吉殿
こんにちは! 香典の準備 をお願いしようかと思っていました(笑)
とりあえず現在はアチコチ元気でビンビンになっておりますよ\(≧▽≦)丿
裏山も毒キノコばっかりってコトはないでしょう、中にはキチョーなキノコがあるやも知れませんので注意深く見守ってやって下さいな(笑)



かぶちゃん
こんにちは! ソレは 誰に戻してもらうか… ってのがモンダイでさ(笑)
たまたまだけどね、今日さきほど宅配食材のカタログを見ていたら「生キクラゲ」が載っていてね、なんと北海道産ってなっていたよ!
探せばきっとかぶちゃんの近所にもあるんじゃないのかな、職場の方にでも訊いてみては如何でしょう。って、あ〜お母様の方がよくご存知かもね(`∀´)☆
う〜ん、本当に美味しかったよ♪ キクラゲ自体は味も香りもほとんどないに等しいんだけど、まぁその歯触りの良さったらありゃしないv(o^∀^o)v




梅成弟子丸さん
こんにちは! やっぱり 特盛りは肉人の発想でしょ〜 (笑)
これはこれは初耳とはいえキクラゲ好きが友人の中にいたとは嬉しい限りです! ボクはキクラゲの“我関せず”テキなあの態度と決してムダな迎合はしない行動基準を守りつつ、周囲との調和を乱さない品格をサラリと主張する気高さがスキなんですよ。
たくさん製造しましたので次回お会いする時にはおクチ汚し程度に…えへ♪(*^_^*)



う〜様
おはようございます! きゃ〜中華丼♪ ってのもキクラゲ帝王ですよね(笑)
朝からはてなのサーバーエラーでやっと今回復したようですノ(´д`*)
キクラゲって家庭で常備しておくような食材ではありませんよね、だから家でタンメンとか作っても「なんだかイマイチ…」みたいな仕上がりにしかならないのはそのせいかも知れませんよね。
えっへっへ〜、ちょうど生麺のタンメンが一つ残ってるんだよなあv(o^∀^o)v