頂きモノの朝採り大根・二段活用 その1『おでん』

知人に大根をいただいた。朝の出勤前に抜いてきた…とまだ湿った土泥がたっぷりついていてイカにも新鮮そうなカンジである。

自家菜園にこんなリッパな大根があるなんていいなぁとは思うが、それはこうしてイタダキものとなった場合のハナシであって、実際ジブンで育てるとなると春の土起こしに始まり肥料を与えたり雑草を抜いたり間引きをしたりとけっこータイヘンなのであって、そうした苦労があってこそ美味しい作物をテにすることが出来るというものなのだな。
ヘラヘラとズボラを決め込んでいてこんな大根を食べられるなんてそのうちバチが当るに違いないが、まぁその時には素直に「すみませんでした…」と詫びるホカないだろう、ソレまではとにかく喰って過ごすしかないのだ。

すっかり朝夕の寒さが身にシミるようになってきたのでそのうち“おでん”もいいなぁと思っていた。ただなんとなくそうボンヤリと考えていただけで具体テキ計画を練ってはおらず、食材集めもしていなかった。
ソコに大根である。こりゃアレしかないでしょー♪と早速支度を始めた。このところチョイと有名になりつつある「静岡おでん」というテもあるが、濃い色をしたダシつゆは一朝一夕に出来るものではない。
それは非常に長い期間かかってダシの継ぎ足しを重ねコトコトと煮たて作り上げるものなのであって、トーシーローが気まぐれな思いつきのように始めても似て異なるモノしか出来上がらないのだ。
食材も黒はんぺんや牛スジ串などもお約束ゴトもいくつかあり、かなりの決意に加え継続テキ努力も必要なのでボクには向いていないような気がする。そんなワケでごくフツーの…と云うより“行きつけのスーパーで廉売していた食材だけ”を使ったおでんの製造なのだな。
茹でタマゴのカラ剥きやコンニャクの下茹でなどはスグ終わるし既製品の練りモノはパックを開けてブチ込むだけで済むのでなんのことはないが、大根はイロイロとテをかけてやらなければならない。洗浄カット・皮剥き・面取り・下茹で…とキンチョー感のある場面が連続していて脈拍血圧ともに上昇してしまうのだな。そんな大袈裟な…と言われるかもしれないが、料理はそうした張りつめたココロで対峙しなければ美味しいものは出来ないのだよ。う〜ん、やっぱりちょっとカッコつけすぎかな、たかがダイコンだし。
オカゲ様でおでんはフツーに美味しいものが出来上がった。ほっこり柔らかに仕上がった大根の、ほのかな苦みと甘みがいいではないか。熱燗の日本酒がジツによく合う。
しかしボクにはこの「朝採り大根の二段活用・その2」というものが待っていて、おでんと美味い酒にヨロコビつつなんとなく気が気でない夕食どきなのであった。



☆ 翌朝もゴハンのオカズにこのおでんを喰いました(笑)でも美味しかったよ〜♪
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Sora



7:22AM, November 06. 2010.