『ローストビーフのプレート』ともう一本のボージョレ・ヴィラージュ

11日は中三元女子剣道部員のバースデイだったのである。高校受験を目前に控えてフツーならメをつりあげて入試対策に取り組んでいるハズのこの時期、なんだかヘラヘラと過ごしているキンチョー感のない顔つきにはムカつくのであるが、まあいちおーこうしたイベントはジッコーしなければならないのだな。

過去三年はスモークチキン&厚切ステーキ、和風ねぎステーキ、ビーフシチュウときていて今年もソレ系にしようと思っていた。なにせニクニクオンリー中三元女子剣道部員なのであってあまり選択肢がないのは痛いのであるが、あまり深く考えずともとにかくデカいニクなら何でもオッケー大喜びなのであるから逆に言うとラクなのかも知れない。
そんなハラでデパ地下に食材買い出しに行くと、たまたまその日はローストビーフの美味そうなヤツが精肉コーナーのショウケースに大量に並べられていて(う〜むコレも悪くないじゃん)と思ってしまった。いちおー柔らかなビーフリブロースなどもチェックはしてみたものの、どうも今回はローストビーフに分がある。お〜しコレに決定…と「ど〜だ喰い切れねーだろ!」みたいな量を確保してやった。
ステーキを調理する手間が省けた分ガロニの方にテをかけてやらなければプライドにかかわるのであって、特に“いつもとは違う感”の演出を狙ってリガトーニカルボナーラ仕立てにして添えた。まあローストビーフは当たり前に美味いのであって勝負所はこうした付け合わせのチョイスと盛り付けなのだな、へへっどーだ!とばかりにこのプレートを目の前に出してやると「スゴっ、ちょ〜かっこいい♪」と今時のリアクションが返ってくる。
う〜ん、そのコトバってちょっと違うんでないかい?と思ったが、ソコで説教をたれるとせっかくのバースデイ・ディナーが台無しになってしまうのでグッと堪えて不満を呑みこむのであった。

さて相好を崩して嬉しそうに食す中三元女子剣道部員を横目に、シェフの役目を終えたエロおやぢは自らの愉悦のためにワインタイムに突入するのである。
例年ボージョレ・ヌーボは1本キリではなくいくつか違うモノを購入してきてはあ〜だコ〜だと楽しむのであって、今年は解禁をジョルジュ・ヂュブッフのレギュラーで迎えたのでセカンドはこのジャン・ボワスリエのヴィラージュにしてみた。
このメーカーさんは毎年トンボやチョウをあしらった美しいラベルでヌーボを出すのが特徴で、前者の花柄と共にひと目で判るデザインは欧州の企業らしい個性が光る。クルマの顔と一緒なのだな、遠目に見ても“らしさ”の判別が容易でやはりモノのデザインというものに対する歴史と感覚の違いが現れている。
このヌーボは余韻が短めではあったが、華やか過ぎないブーケとアロマが落ちついた時間をもたらしてくれる。ちょっと湿った下草やキノコのような薫りが薄らとしてくるのもなかなかに高級感があってよい。
酸味が少し暴れ気味だが、数杯飲んでいるうちに慣れてしまって気にならなくなる。というより料理とのバランスが自然にとれてくるのだろうか、放っておくと1本空けてしまうイキオイがあってジツにヤバヤバなのである。
気がつけばけっこーいいキブンになっていて、せっかく選び抜いて購入してきたケーキがどうでもよくなってしまっていた。


☆ 久々のブルーチーズも美味かったなあ ヽ(´∀`)ノ
クリックで応援してくださいね。アナタのポチッ!でランキングアップです〜♪






今朝の富士山
終日傘マークが並ぶ天気予報です



6:37AM, December 13. 2010. @Fujinomiya-City