月寒あんぱん

月が寒いと書いて「つきさっぷ」と読むこの地名は札幌市豊平区にある人口5万2千人ほどのエリアである。ボクはソコが「ツキサム」に呼称変更されたのは昭和も戦後になってからと思っていたのだが調べてみると第二次大戦中に実施されたものだった。

北海道の地名がおしなべてそうであるようにコレもアイヌ語のチ・ケシ・サプ(=丘の外れにある下り坂の意)がチキシャフとなり、それがナマって「つきさっぷ」となった…という説が有力とされている。
そうした歴史テキ意味合いやアイヌ文化の継承を無視し、難読だからと呼称変更を強要した当時の陸軍のバカさ加減とアタマの硬さは現代のお役所に大変よく似ているではないか。戦後もしばらくの間かの地は「つきさっぷ」と呼ばれ国鉄の駅名もその通りになっていて抵抗する民間人やお役人もいたのだなと頼もしく思った。現在でも郷土資料館には「つきさっぷ」名が用いられていて、その灯を消してはならないと思う人々もいるのだ。

ツキサムに名称が変更されたと云うのを知ったのは鉄道のホームにある駅名看板が掛け替えられてからであって、そうしたコトがなければ「つきさっぷ」が北海道の人々にとっての普遍テキ呼称であったものがネジ曲げられたのを知らされることはなかった。当時ボクの父などはそのコトを知り激怒していた記憶がある。
そんなコトを始めたらニッポン全国の地名変更をしなくてはならないではないか、難読地名などはいくらでもあるのであって、見方によっては和人の優位性をひけらかす為なのかアイヌ民族に対する嫌がらせのように思えてならない。地域の文化を築き上げてきた先住民族の文化に対する冒涜でもある。
もし良識ある政治家や役人がいるならば今スグにでも「私達が過去にしたことは誤りでした。申し訳ありませんでした。」とイチクバーコード頭を深々と下げて北海道民に謝罪し、そして速やかに元に戻す努力をすべきだ!とボクは主張したい。ヘンな意地を張らず素直に認める事の方が美しいニッポンの姿だと思うんですよね実際。
というコトでまた異常に長い前置きになってしまったし、なんだか説教じみていて読むのがイヤになってしまうヒトもいると思うのだな。まあそーゆー方は写真だけ見てヨダレたらして下さいな。

ラベルには“札幌名物”と謳われているが北海道で暮らしていたころはコレを知らなかった。というか、もしかしたらそんなコトを全く気にもせずに食していたので記憶にないだけなのかも知れない。
明治時代から製造されているというそのアンパンはフツーのパンではなく水分を少なくした皮でこしあんを包み保存性を高める工夫がされていたのだと云う。風味を補うために卵などが多めに使われ、食べた印象では“圧縮したカステラ”みたいな印象だ。素朴な味がとても美味しく、近年のゼイタク三昧な菓子に慣れてしまったクチに新鮮なヨロコビを運んでくれる。
併せる飲料は牛乳を是非にとオススメしたい。ジツによく合うのねコレが。


月寒あんぱん本舗・株式会社ほんま
http://www.e-honma.co.jp/




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Sora



Afternoon, December 12. 2010.