歌にも詠まれた春の『七草がゆ』

君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ
古今和歌集・巻一 春歌上二十一番 光孝天皇


マジメな学生さんの現代語訳なら
「アナタのためにまだ寒さの残る春の野原に出かけ、食べると長生き出来るという春の野草を摘みました。摘んでいると服の袖にしんしんと雪が降りかかってきましたよ」
となるのだろうが、いーかげんに生きてきたエロおやぢテキ解釈だと
「スーパーで春の七草セットも売ってるんだけどさ、ちょっと節約しよーと思ってソコラでテに入んないかな〜なんて野っパラに行ったのよお。まあアルにはあったんだけどさ、そのうち雪が降ってきちまってさ〜寒くて寒くて… 手がかじかんで痛いくらいでねえ、もぉ早く帰りたくてオマエのことなんかすっかり忘れちまったぜ」といったカンジだろうか。

そうなるのもイヤなのでやはりスーパーで件のセットを購入してきた。辛い思いをしてまでそんなコトをせずともセリ・ナズナゴギョウハコベラホトケノザスズナスズシロが都合よくパックに入っていて¥398という価格だ。
見方によっては暮田栗蔵と思えなくもないが、寒い野山で我慢を強いられつつ小一時間過ごすコトを考えれば安いものだとも言える。
さて、邪気払いや無病息災を祈って七草粥を食すという古式所縁にのっとっていちおーボクも便乗しよーかなあと考えた昨日である。
しかしなんだか本格テキにジッコーするとなるとまな板の上で七草をトントン叩き刻む回数まで決められているらしく、メンドくさがりなエロおやぢはやはり「あれえ?何回叩いたか忘れちゃったなあ…」などとテキトーなコトしかやらず、その御利益も半減してしまうに決まっている。
まあコレもどーせおまじないみたいなモンなんだからいいんだけどさあ、なのだがジツはこの『七草がゆ』と言うのは心理・科学の両面でヒジョーに理に適った食事であり「ニッポンのハーブ料理」と呼べるモノなのであった。 さんざん飲んだ喰ったの正月も終り胃腸の疲労回復にはモッテコイだし、あっさりハンナリのお粥ってのはちょっとばかし濃い味のおせち料理にウンザリするころにタイミングよく登場させるワケであって、とても新鮮に感ずるのである。
栄養価では増血作用、解熱・利尿作用、タンパク質・ミネラル補給、ジアスターゼによる消化促進などこのホカにも数え上げればキリがないくらい効能に富んでいる。あぁコレならきっと今年も健康に過ごせるに違いない。
…と信じよう。





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今朝の富士山



6:37AM, January 08. 2011. @Fujinomiya-City