今が旬…ってワケじゃないけど『トロがつをタタキ丼』

黒潮を回遊するお魚だけあって旬は初夏から秋口・初冬のころまで、本当はこうした冷凍モノではなく近海漁獲のナマで勝負したいところだ。

ところが通年これらを楽しめるように業務用も含めて冷凍製品が広く普及しているワケで、当然旬に入って新物が出る時期になるとそれまでの在庫を掃かせるために前シーズンのものの価格を操作するのである。つまり在庫一掃処分セールってヤツなのだな。
ボンビー君はソコにメをつけて極上トロがつおタタキをテに入れるのである。製造元は焼津の水産会社、いちおー本場モノだしキチンと藁焼してあるので表面の芳ばしくコゲた部分がキツ目で脂ののったトロがつをにはズバリなのである。コレは美味い!
こーゆー肴に合わせるお酒というものは日本酒しかない。土佐の鰹なら“土佐鶴”という銘酒があるし、コレは焼津の鰹だから“磯自慢”という銘酒…とイキたいところだが、磯自慢は生産量が少なく市場原理が働いてとてもボンビー君には買えるお値段ではない。と云うか仮におサイフにヨユーがあったとしてもフツーの酒屋にはまず置いてないし、とにかくタマ数が少なく貴重品なのである。もしかしたらバブルのころに諭吉クラスで有名だった“〇の寒梅”なんぞよりよほどマボロシかもしれない。
そうそう、その〇の寒梅は昨年末に某ホームセンターで4合瓶が野口君三人分弱で販売されていてガッカリしたものだ。まだ高価だった時代に何度か頂いたが、なんだかシャビっぽくてあまりよい印象はない。しかしバブルのころは「それも一興よぉ〜」などアハハで終わってしまって、つくづくムダなおカネを使っていたのだなあ、と思う。

運のよいことに少し前に知人からコメ処・宮城の銘酒を一本いただいてあった。“浦霞”という酒好きなら泣いてヨロコぶ美味い酒だ。
ナニやらコレは宮城県限定となっていてフツーは入手困難なモノらしく、ジツに有難いではないか。早速クイッとアオってみると、ふくよかで芳醇な旨味が心地よくクチに拡がる。
純米酒だが吟醸ということなのでもっとブンブンな香りかと思っていたら、淡く上品な香りである。ただしカスミのように薄く弱いわけではなく芯が強くコシのある幕のような印象で、そこのところが銘酒たる由縁だろう。佳いお酒だ。こんな酒なら毎日飲みたい。
   ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
さてトロがつをで一杯飲ってゴキゲンになったところで、ふと思い出したのは遠州灘で漁獲される「もちガツヲ」というヤツだ。ナマエのとおりもちもちと弾力のある身肉はサイコーとの噂は聞こえてくるが、エロおやぢはまだ一度も食したことがないのよね。
なにしろ脂がのった特別なカツヲの死後硬直状態を食す品であって冷凍は不可、浜松近辺でしか味わう事が出来ないというからなかなかなのである。いつかは…という想いに悶々としている。




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5:20PM, February 23. 2011.