たいていの調べものは市立図書館で間に合うが、それでも手元に置いておきたい資料や文献もあって書店に行く。近年はネット注文というベンリな仕組みもあって重宝しているものの、やはり装丁や版組を楽しんだり内容を確かめつつ書店の一角で…という楽しみは格別なのだな。
ところが哀愁のイナカ町には雑誌屋はあっても書店と呼べる本屋さんがない。シカタがないので静岡市の中心部商店街まで行っては目的を達成するワケだが、燃料は使うは駐車場代金もかかる…オマケにたいていは食事をする必要もあったりして、ヘタをすると書籍代金よりその他諸経費の方が嵩んでしまったりする。まあしょーがないですな、ワガママの代償ということでさ。
そんなある日とっくりと本屋さんで時間を過ごしていると、猛烈にハラが減っていることに気がついた。あまりに夢中になり過ぎていたのである。これはソッコーでナニかハラに入れないとイラついて粗暴な行為に走ってしまいそうだったので手近なお店で済ませてしまおうと呉服町通りに飛び出した。ふと思い出したのは前回ココに来た時に焼肉丼の専門店があったことだった。そうだ、ちょうど肉欲がムラムラしていたので通りがかりのオンナを捕まえて…違う！ちょうどニクニクがっつり症候群が発症しかかっていたので、そのお店に行ってみることにしたのだよ。
お店のナマエは「丼だけ〜」、イメージキャラクタにIKKOさんを使ってはいないがリッパな立体看板が目印だ。
通りにはヤキニクのいい香りが漏れ出し、ウナギやヤキトリと同様な集客ホルモン物質を放散して老若男女を吸いこんでいる。ファストフード店によくある食券自動販売機システムになっていて、ボクの直前に並んだバカっぽい高校生カップルはなかなか決められずにいつまでもイチャイチャいや〜んニヤニヤだってぇ〜ん♪みたいなコトを延々と立ちふさがったまま続けているのだった。
バーローっ！ オレはハラが空いてイラついてんだぜ！ 決めてから並ばんかいっ、この素ボケっ！ 殆ど瞬時に二人に殴りかかりオトコは鼻血を噴き出して突っ伏し、オンナは失神してフロアに倒れ、めくれたミニスカからキティーちゃんパンツが丸見えだ。店内に響く客の悲鳴、慌てて飛んでくる店員… ってそんなことあるワケないでしょ、オトナですから。
ちぇっ、ツイてないなあ…と思いつつ順番を待ち「カルビ丼（並）￥680」のセレクタを静かに押すエロおやぢなのであった。
何事もなかったようにカウンターに着席し…当たり前だよナニもしてないんだから、ガマンはしたけど…食券を差し出すと、かわいいおねーさん店員が「本日はスープとサラダをサービスでお出ししておりますが、お召し上がりになりますか？」と訊いてきた。ええ、もちろんイタダキますよお!と応えれば「キムチは食べ放題になっておりますのでねっ♪」とかな〜りなニコヤカさ加減であって、もーコレだけでこのお店をエコヒイキしてしまいそうなカンジだ。
セミオープンキッチンのスタイルになっていて、細かな仕込みは奥でやっているようだが、ゴハンの盛り付けや一番肝心なニクを焼く作業は目の前で様子が伺えるのが楽しいではないか。ボボッと立ちあがる炎や煙がニクへの欲望をメラメラと燃え上がらせ、やっぱり上カルビの大盛にしとけばよかったかなあ、などと思ってしまったりもしたのね。
あまり待たずしてオーダーの『カルビ丼』が運ばれてきた。ちゃんとスープもサラダもトレイに載っている。とにかくハラがへっていたので早速あぐあぐワッシワッシとカブリついた。
おぉ〜、けっこー美味いではないか！
ちょっと甘めのタレは思いのほか薄味で、モノ足りないヒトはカウンターにタレの入ったツボがおいてあるのでカッテにそれを加えて食せばよいのである。ボクはノーマル状態で不満はなかった。ボリュームも充分で溜まっていた欲望は見事に解消なのである。
カルビは柔らかで風味もよい。このお値段じゃ輸入ニクだろうがそんなに下のランクではなさそうだ…と思ったら全て国産らしい。う〜む、これなら“店長オススメ”という上カルビ丼￥980に相当期待を込めてもいいだろう、というかそうしなかったことに若干の後悔も滲んだ。
しかしキムチ食べ放題ってのは有難いなあ、ボクはカウンターのツボに入っているキムチを一人で半分くらい喰ってしまった。ビールがあったら多分全部喰っちまっただろうなあ。あのかわいいおねーさんはそんなボクのことをどう思うのかなあ…などと不覚にも考えてしまった。
お店の造りは若者向けだ。BGMもAKB48やEXILEなどが中心だが、ドスドスガンガンに流しているわけではなくある程度の節度が保たれているのでギリギリセーフかな、見まわすと意外に中高年の客も数組いた。とは言えやはり10〜20代の若者が圧倒テキで、乳飲み子を連れてこーゆーところで食事をする若いコだっているのだった。
焼肉丼専門店であり牛肉だけでなく豚肉や鶏肉のメニューだってあるから性別年代は問わない。テイクアウトも可能で、地方都市でありながらも「やっぱり県庁所在地や政令指定都市は違うよなあ…」とモクテキだった本屋さんのコト以上に羨ましく思ってしまうのである。
◆焼肉丼専門店 丼だけ〜
静岡県静岡市葵区紺屋町7-7 サンピアレ1F
TEL=054-253-0323 FAX=054-253-0324
ACT=11:00-23:00 無休
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今朝の富士山
5:14AM, July 01. 2011. @Fujinomiya-City
がんたさん
湯女はスキだけど三助はヤダなあ(´▽｀*)ｱﾊﾊ
こんにちは！ おぉナイスなご提案の連発ですな、なにかいいことありました？(笑)
このお店ってビールあったのかなあ… 昼間利用する時ってそーゆー部分を全く見てないんですよね。ムカシは昼間っからビールなんぞよく飲ったものですが、近年はすっかりそういうコトをしなくなりました。
神戸に行ったときくらいのものか＼(≧▽≦)丿
かぶちゃん
すっかり楽しんできたみたいで…あぁ羨ましい！
こんにちわ〜 スモークの香りはココロ穏やかにさせてくれるよね、きっといい時間を過ごせたのではありませんか？
アーティストやデザイナーが集まるお店は、間違いなく知的で素晴らしい空間でしょう。お気楽な飲みナカマもいいけど、やっぱり時々文化も摂取しないとなあ、最近ボクはそーゆー場所にあまり行けてないのでヨケーにそう思うのよﾉ(´д｀*)
そういえばお笑いではない番組で見たIKKOさんはアーティストでしたね！
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
いいなあ、近くにココロ許せる場所が出来てさ…
冷し中華って意外にフィットするお味ってないんだよね(笑) 舞さんの手造りかと思うとヨケーに美味しく感じるでしょ(´▽｀*)ｱﾊﾊ
チャッピ〜☆彡さん
やっぱり喰い過ぎだったかな(笑)
こんばんは！ きっとそうだよね「意地汚いおやぢ」なんて言われてるでしょうな(´▽｀*)ｱﾊﾊ ちくしょ〜、どーせなら完食してくればよかった〜(笑)
このところボクはナゼか丼モノの登場頻度が増えておりましてね、まあ安上がりにハラいっぱい…というボンビースタイルが定着したのかと(≧∇≦)b
最近の本屋さんってカフェみたいにテーブルと椅子を用意してくれてあるお店が増えましたね！
ムー吉殿
吉野家紅生姜完食事件！(笑)
こんばんは！ きっとソレはボクの後輩ですね。ソイツったら吉野家行くとあの四角いハコに入ってる紅生姜を一回で半分くらい喰っちゃうんだよ(笑)いや〜マジですねん。
で、オカワリして残り半分＼(≧▽≦)丿 もーいーかげんにせい！って云うんだけど「わてコレがスキやねん」（生粋大阪人ですから）と言ってヤメようとしないんです。
もうソコまで行くと店員もアキレて笑ってました。でもソイツとは二度と一緒に行きたくなかったなあ…
Lotさま
おはようございます！
「粋」ってコトバがスッと浮かぶ方々ですね。ソレは「生き」であったり「息」や「意気」、と溌剌とした命にかかわることなんですね。芸術の根源はそんな風にヒトのエネルギーのベクトルを決めてくれるものです。カタチはなくても精神が息づく、アーティストたちにはなによりの栄養かと。
いいなあ、そんな時と空間… 在るべきものはきちんと集まってくれるものなのですね。
姉上殿もそんな空気に触れて一層輝かれるのでしょうか、ご高齢の紳士がココロ踊らせるのもムリはありませんね(笑) そう、満たされるのは胃袋に限ったことではないでしょう…
