鰹の町・焼津からやってきた『鯵と尾長鮪の二色丼』

隣町の富士市と繋がる主要幹線道路沿いに大手のホームセンターがあってよく利用する。たいていはおシゴトの諸材料の購入だが、安くてイケるオリジナルビールが目当てというのもある。
そのビールはせっかくベルギーの技術を導入して美味しく仕上がっているのだから、もう少し重厚な缶デザインを施してくれたらいいのに…と思う。今時アレはないよなぁ…いけない、のっけから脱線だ。そうそう、そのホームセンターのスグ傍にある「のっけ家」さんというお店で食事をしてきたのだ。

ホームセンターを出て幹線道路を富士宮方面に向かうとスグ右側にそのお店がある。「平日限定 お得ランチ! 600円」と書かれた看板や「焼津直送! 海鮮丼」などの幟旗がひしめき(あ〜喰ってみて〜)といつも思っていたのだ。毎度毎度そう思いながら一年近く経ってしまった。サッサと行けよ…確かにそうだが、なにせイロイロと都合ってもんがあってアレだったのである。
先日とうとうその願望を叶えるチャンスが巡ってきた。カングーにゴハンを与えるために廉売GSに向かったが、よく考えるとテメーにもエサをやらなければならない時間だったのだ。お〜っし、今日こそ喰えるじゃん♪なのである。
謳い文句通りお得な“おすすめランチ”が入口の黒板に案内されていた。この日はA.中おちユッケ丼¥600 と B.二色丼(鯵と尾長鮪)¥800 である、う〜んドッチも捨て難いにゃ〜 こーゆー時こそ相棒がいれば両方注文して半分コすれば満足出来るのに…と思いつつ、まあ半分ミエを張って高い方を注文するのである。いやソレは嘘だ、高いから注文するのではなく鯵と“尾長鮪”ってのに強く惹かれたのである。と云うのも“尾長鮪”というコトバは初めて聞いたのね、ビン長鮪や尾長鯛は知っていたけどさ。
運ばれてきたドンブリは想像を遥かに超えてリッパなものだった。鯵のザク切はゴリゴリに近いプリプリ加減で旨味たっぷりの新鮮さがあった。マグロもそう高級ではないがそこそこに脂ののった滑らかな舌触りに香りと旨味がいい。ほお〜コレが尾長鮪か…なんだかビン長に似ているなあ、と思いながら食した。
なにより嬉しかったのはゴハンが酢めしだったことであって、上に乗った魚が一層美味しく感ずるものだ。これに味噌汁と香の物がついて¥800と云うのはかなりお得である。耐えて待った甲斐があったというものだ…ってソレは単にオマエの個人テキ都合で先送りしていただけだろ。

帰宅してその“尾長鮪”なるものを調べた。魚類辞典にその名称は出ていない。はて…と思いネット辞書で調べなおすと、やはりと云うべきかビンナガマグロの別称なのであった。な〜んだ… ヤケにお味や食感が似ていると思ったぜ。しかし珍しいなあ、尾長鮪なんて表記は。
焼津の港なら“トンボ”と呼ぶのが一般的だし、いったいこれはどうしたことなのか。ウチはちょっとツウで違うんだぜ!ってなアピールなのだろうか。あ…今気付いたのだが尾長は「おなが」と読むが、尾はビとも読むよね。もしかしてビンナガをビナガとカン違い?そんなことはないよねえ、本場・焼津のヒトなんだろうし。
因みにビンナガマグロのビンは「鬢」という字で、お相撲さんの使う「鬢つけ油」ね、あのビンなのよ。そう耳の上、頭部サイドの毛髪のことなのだな。


のっけ家
http://www.nokkeya.com/
静岡県富士市厚原 8-1
TEL=0545-71-1660
ACT=11:00-14:30, 17:00-21:00
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