既製品〆鯖で作る『鯖の棒寿司』

和食の職人が獲りたての新鮮な鯖をおろし、塩をして酢でシメては押し寿司に仕上げる。
「 コレがあの有名な〇〇サバですか! それではいただきます… ん〜♪ 」

こんなシーンを見せつけられたら誰しも鯖寿司が今スグ食べたくなるというものだ。ナニを隠そうボクもその一人なのであって、喰いたくて喰いたくて堪らなくなるも実現への道は程遠く悶々とした日々を送ることになるのだな。
そこに追い打ちをかけるようにまた別のテレビ番組での名物弁当特集、やはり鯖の棒寿司は外せなかったか… もうカラダの芯からバクハツしそーな欲望が噴出してしまいシゴトどころではなくなってしまったのである。なんとかしなくては… う〜む、静岡市内まで走ってデパ地下でブランド鯖の押し寿司完成品を購入して喰う、と云うのが一番確実でお味も心配せずに済む。しかし交通費や所要時間などたかが鯖の棒寿司のための歳出としては異常なものとなってしまい、ひっ迫している財政状況下ではこの予算案は通らないだろうなあ。
では魚屋に行って揚がったばかりの近海モノ鯖を購入してきてはジブンで〆鯖を作ると云うのはどうだろうか。魚を捌く技術や調味料の塩梅に関しての心配は不要だが、肝心の鯖そのものがあるのかどうかの確証はなく、あったとしても脂ののった理想テキ鯖かどうかというもの非常に疑わしい。ココはそうした行動を控えるのが賢明ではないのか。
諦めろだと? バカ言ってんじゃね〜よ、ココまで考えたんだからもうヒッコミなんてつかないに決まってるじゃん。しかしなあ…とクサクサしている脳ミソにみょ〜なアイデアがポッと浮かんできた。そうだよ!冷凍してあった既製品の〆鯖、確か鳥取県境港水揚げのやつだったな。アレを使えばもっとカンタンに棒寿司が出来そうではないか!

どうしてこんなズルい方法に早く気付かなかったのだろう、あ〜あ考えて損した、その苦労を返してくれないかな〜なのである。
寿司飯には生姜や大葉、彩りに漬物なども少々刻んで混ぜ込み、既製品の冷凍〆鯖にギュウと押し付けてはラップで包み棒状に整形して終り。へへ、どんなもんだい。小一時間置いて切り分けてみればトーシローの初挑戦にしては上等の出来上がりではないか。美味い。
寿司とくれば日本酒よ、運がよかったのは北陸のエロ将軍殿が富士山初登頂の際、記念に賜った福井の銘酒があったのね。雑味がなくふくよかな香り、すっとカラダに同化してゆくような純な水の旨味が渋く輝く酒だ。あぁ素晴らしいではないか、キモチが良すぎる。どうする、鯖の棒寿司はセオリー違反の飛び道具で作ってしまったし、佳き酒も労せずして手に入れた。なにかバチでも当らないかと、今度はビクビクして過ごす毎日だ。



常山酒造合資会社
http://www.jozan.co.jp/



クリック↓↓↓で応援をお願いします






ベランダに出ると「ん〜いい匂い!」
きっとアソコだな… と目をやるとオレンジ色に満開の金木犀
そういえばコレを生け垣にしてあるお寺も市内にあった記憶が



Afternoon, Ocrober 06. 2011. @Fujinomiya-City