聖夜の晩餐(後編) 『チキンのトマトチーズ焼キャセロール』

やはりクリスマスのゴチソーはチキンの丸焼とか某ファストフード店の「♪ク〜リスッマッスが今年ぃもやあってっきった〜♪」といういつもの唄が流れるアノ商品を食すと云うのが現代の風潮のようであって、世俗に流される家人もそーゆーモノを食べたがるのである。
そしてそれはボクの料理が食べたいのではなく“とにかくチキン料理を目の前に出して欲しい”というリクエストなのであるからズボラをして出来あいを購入してくると云うテもあるのだが、当家に於いては将軍吉宗殿の令に鑑み身分相応の倹約をジッコー…すなわち近所のスーパーで購入する廉売鶏肉を自家調理と云うことなのだな。

ブラジル産鶏もも肉が100g50円というのは確かに安い。ただし豚ロースと同様にお一人様1パック限りと云うシバリがついてはいるが…でもなあ、コレじゃホントに普段と変わりがないじゃん…と躊躇を感じるのよ。ふとヨコを見ると朝霧高原で飼育されている銘柄鶏が少しだけディスカウントされているではないか。通常は200円を大きく超えているのにこの日は百円台後半だったのね。お〜っし、これこれ!
農民市場や静岡市内のデパ地下でも販売されているその鶏はシッカリした食感と豊かな味わいでけっこー評価も高い。ボクも何度か購入してはそのお味の良さは判っているので迷いは無かった。倹約令?知ったこっちゃねーよ。
カットした鶏肉は何種類かのハーブと岩塩をふりかけ、ビニール袋に入れてよ〜くモミモミうっふぅ〜ん♪しておく。三十分ほどもうっちゃらかしておけばいい塩梅に塩分と香りがシミてそうテマはかからないのね。これに薄力粉を薄く打ってフライパンで焼き色をつけたら白ワインを少々注いで蒸し焼きにする。
キャセロールには人参・じゃがいも・玉ネギを予めスチーム加熱したものをガロニとして並べておき、そこに焼きあがった鶏肉を加えて下準備は完了。いつもより少しだけガーリックやブラックペッパーを多めにしたトマトソースと、シュレッドしたチーズを二種類トッピングして240℃のオーブンへ。
8分間待った先にはイタリアンなカンジのキャセロール料理となって聖夜の食卓へのスタンバイを終了させている。しかし“晩餐”ってタイトルは大袈裟過ぎたなあ、だってコレとサラダにパンとチーズだけ… う〜ん上等か、久しぶりにワインも開けたしね。足ることを知るべし。



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太陽が低いんだな…
こんなに長い影



9:47AM, December 24. 2011.