珍味連発でチョ〜満足 富士宮市・鳥料理「一蕃鶏」

美味い焼鳥が喰いたくて仕方がなかった。ずっとスズウズし続けていた。しかしお家で焼くものでははそんなに期待できないし、焼鳥屋さんに行く気力も体力もハゲしい労働の疲労にブロックされて実現は不可能に近い状態が続いていた。

そんなある日…そう、忘れもしない五月十日だったよな…五月にしては異常に気温が上昇して、ボクは熱中症ってやつにヤラれてとうとうブッ倒れてしまったのよ。あぁ意外と云うか恥ずかしいようなキブンだったなあ…シゴト中になんだかクラクラしてきて、最初は大丈夫だろうと思っていたのだけれども、ちょっと休憩して(もう大丈夫)と立ち上がるとそれまでにも増して目眩が止まらない。もうグルグル地面が回っているのである。
そして吐き気までしてきた時には観念した。急遽シゴトを中断してクルマの中で横になった。塩分や水分をたっぷり補給して一時間ほど休んでいるとラクになってきたので事無きを得たが、あまり無理をすると救急車のお世話になったり場合によっては命に関わることにもなる…とナカマから警告された。

なんとか午後は乗り切って帰宅したものの、やはり喉元を過ぎれば熱さってやつは忘れちまうものなのであって、シゴト仲間と特殊な水分と栄養分の補給に出かけよう!ということになった。昼間ブッ倒れたくせにとんでもねーバカ野郎である。
お店をドコにするかという話になった時にボクは真っ先に「一蕃鶏」さんの名を挙げた。だって念願の美味い焼鳥を食す絶好のチャンスじゃんね、も〜行っちまうしかないと思い込むエロおやぢさ。

このお店の名物は『白レバ』という焼鳥だ。まあ言ってみればフォアグラのニワトリ版ってカンジでなかなかテに入らない珍味である。濃厚でまったりしたお味は一度食せば忘れられない旨味があり、数年前に食してからずっとご無沙汰だったのでムショーに欲望が滾っていたのである。
今回はタレと塩の両方を注文してみた。このお店のスゴいところは鶏肉の部位によってタレの濃度を変えてあるところでこの白レバの場合はかなり濃い目のそれが使われていてジツに見事なマッチングなのよ。胡瓜の細切りが添えてあるところがまたニクいよね。
そして初めて食した塩焼きのほうはワサビをつけて食す指定になっていた。う〜む、コレは素晴らしい!あん肝やウニをワサビで食すのにも似た悦楽に溺れる。生ビールが美味い。あっと言う間に大ジョッキ二杯を消費してしまう。
濃厚なお味の焼鳥に対比させるように『鳥わさ』も注文した。フツーは霜降りにした笹身やムネ肉などをワサビ醤油で食すものだが、こちらの逸品は随分スタイルが変わっていて、霜降り鶏肉にちょうど蕎麦ツユのようなものがはられていて三つ葉やザックリ切られた焼海苔が添えられていた。こいつが美味いったらありゃしないのである。焼鳥でネロネロになった舌をちょうどいい具合にリセットしてくれるので、またビールが美味くなってしまって困るのよね。もう一杯追加はプリン体のことも考えてハイボールに変更。

もちろんスタンダードな『ねぎま』は満点に近い出来である。ニクの大きさ・焼き加減・タレの塩梅…どれをとっても文句のつけようがないくらい美味い。
こうしてフォトを撮るのももどかしいくらいその熱々焼きたてをほおばりたいキモチがお解りいただけるだろうか、とにかくバックリ喰うのであって、いつもなら七味唐辛子などパラリをやって食したくなるものだが、そんなこともすっかり忘れて無我夢中になれるひと品かな、いや〜富士宮では数少ない鳥料理専門店の実力を見せつけられた気がする。

飲み屋に行けば必ず注文する漬物もココではちょっと変わったものがあったのですかさずお願いをした。
静岡ではあまり見かけることのない『水なすの浅漬』もその一つで、以前に神戸の友人が何度か送ってくれたその名を見つけて大いに喜んでしまった。ここでコレに巡り合うとは思ってもみなかったからね。
名前の通り瑞々しい果肉がサッパリとした味わいで、ジュワッと溢れ出てくる茄子のジュースがたまらない。包丁でカットしたものが出てきたのが少し残念だったかな、できればこいつは手で裂いたものを味わってみたかったところである。まあお店で提供する場合は見た目も大事なので仕方のないことなのかも知れないけど。

もう一つ見つけた珍味はなんと『れんこんの芽のお新香』である。れんこんの芽?初耳じゃん!
どんな品が出てくるのかと楽しみにしていたら、なんと箸の手元くらいの太さでレンコンそのまんまのチビ版ではないか。当たり前だよな、レンコンなんだから。へえ〜でもこーゆー物もあるんだ…どれどれとひとクチ齧ってみれば、やはり親と同様にショリショリした歯触りと独特の旨味が拡がる。
お新香といってもコレは淡い味の甘酢漬、どうりで薄いピンク色に染まっているわけだ。いいねえ、美味いねえ。筋肉も凝ってるし酢の物みたいな料理が疲れをほぐしてくれるような気もするし、なんだか見事にハマったお漬物である。
ナマエは忘れてしまったけれども内モモのような部位(ヨッパの記憶はアテにならないので本気にしないでほしい)は塩焼でいただく。包丁の入れ方が口惜しいくらいに見事、フツーはコロコロしたままか、いいとこ真半分のところをジツに絶妙な厚みに拡げてあって火の通り加減をコントロールしてある。鶏肉を知り尽くした職人のワザって感じね。これがまた濃い〜お味の肉で、歯ごたえも独特。あ〜ちゃんとナマエをメモっておけばよかった。

何杯追加注文したか記憶にないくらいヨッパになったエロおやぢはお品書きに見慣れぬ部位を見つけ、店員さんに説明を求めることになった。
『ハツもと』というその部位はハツを下処理するときに出る端部切り落としで一つ一つは小さなものなのでクルクルっとまとめては串に刺してあるものなのだそうだ。
一つのハツからはちょっとしかとれないのでこうして一本にするために結構な量を確保しておかなければならない。数量が限定になっているのも前述の『白レバ』同様に頷ける。
美味い!いろいろな部位のイイトコ取りみたいなお味と歯応え弾力…こいつは珍味だぜ。ややサラリとしたタレがまたいいカンジにこの肉の味を引き立てている。でもたくさん食べるものじゃないよな、こーゆー美味い串は一本か二本楚々と味わうところがお洒落ってものなのである。

この日は注文しなかったがこのお店の名物に『釜めし』もある。以前宴会のシメにいただいたこともあってイケるひと品だった。焼鳥で一杯…ではなく、わざわざこの『釜めし』だけを食べにくる女性客も多いと聞く。

体力回復をモクテキに今回は「一蕃鶏」さんを訪れたが、やっぱり鳥料理のお店だけあってホカにもたくさん魅力的な献立が並んでいた。
また来ますよ…と決意を表明しつつ珍味連発にチョ〜満足なヨッパは勢いで「もう一軒いこか〜♪」ハシゴをするのであった。




一蕃鶏
静岡県富士宮市東町22-7
TEL=0544-24-1429
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観光地の国道沿いにある石垣なんて
誰も見向きもしないんだろうけど
ヒナギクがこんなにいっぱい咲いていたのよ



May 24. 2012. @Taga, Atami-City






元ルーさん
おはようございます!
あれ以降対策はバッチリでやんす(^o^)v 衣類から水分補給グッズまでリニューアルして… でもムリしないことが一番のようですね(笑)
念願の焼鳥に満足しました。ご近所に『白レバ』を扱うお店があったらぜひチャレンジしてみて下さい。たくさん食べるものではないので一本あれば充分シアワセになれますよ (´▽`*)アハハ



梅成弟子丸さん
おはようございます!
道の駅で売っているということであればけっこー一般テキなものなんですねノ(´д`*) ちぇっ、珍味だと思っていたのにさ(笑)
まあそれはさておき確かに美味しい漬物でしたよ、レンコンの心地よい歯触りもちゃんと生きてるしね! やっぱり茨城・霞ヶ浦=国内最大産地ならではの食べ物ですね〜o(^-^)o