今年二度目の“入梅いわし”は『アゴ刺し』で

先月の初旬にテレビニュースで知ったのは“入梅いわし”というコトバだった。特に千葉・銚子で梅雨の頃に水揚げされるものは一番脂がのっていて美味しいとされるのでその名がついたそうだ。

おぉ、なんだか美味そうだよね食べてみたいよねビールぐびぐび飲りながらさ〜♪と思っていたら意外にその実現は早くやってきた。
フレンチ-フレンチ@幕張に参加するため前日に千葉入りしていたが到着当日の昼めしは久しぶりに稲毛の「銚子丸」というお寿司屋さんに行こうということになった。いつも盛況でウェイティング覚悟のお店なので駐車するにも一苦労なのだ。ところが警備員さんに案内されたスペースの正面にはブルーのメガーヌが停まっているではないか。ありゃ〜珍しいなあと思ってプレートを見ると千葉ナンバー。もしかしてあのお方では…と店内のウェイティングリスト見れば(やっぱり!)なのである。まさかこんなところで!と互いに驚きつつ、しばし千葉のグルメ談義などしてそれぞれの席に散った。


銚子丸さんは銚子港水揚げの魚を中心にバラエティー豊かな握り寿司を提供してくれるお店であって、利用は今回で三度目かな。さ〜て今日はナニにしようかとオススメ書きを読めばなんとあの“入梅いわし”があるではないか。サスガ千葉である。
こんな早くに食べられるとは思わなかったのでもちろん早速注文してみた。入梅いわしの美味しさを引き立てるために醤油ではなく“梅塩”という調味料が握りの上にチョビッと添えられていて見た目も清々しい。
お味はとてもエクセレント、わざわざ“入梅いわし”と謳うだけのことはあって、この時期にしか食すことのできない価値ある食べ物だと思った。
静岡に戻ってから(あぁ、またあーゆーイワシが食いたいよな〜)と思っていたら、近所の食料品店の店先にイワシアゴ刺しを見つけた。ワラを目に刺して束ね干したものは「メザシ」、これはアゴに刺してあるから『アゴ刺し』なのである。メザシは軽いカタクチイワシなどが用いられ、魚体も大きく重い真イワシアゴ刺しとなる。

パックをよく見ると“千葉県産”の金色シールが貼ってある。う〜む、もしかしてコレは入梅イワシの加工品か!とヨロコビ勇んでカゴに入れた。
ぽってりと肥えた魚体はその脂の存在を否が応でも誇示していて食すまでもなくその旨さを見て取った。焼いてクチにパックリと含んでみればワタの素晴らしい香りと旨みに身肉全体からジュワッと溢れんばかりの脂…ボクのメに狂いはなかったぜ!と勝利の雄叫びはキリリと冷やした冷酒でクールダウンさせてやるのよ。
しかし安いのにこんなに美味しい“入梅イワシ”は季節を感じる食材としてだけでなく、そのリッチなお味がもっと優遇されてもいいのではないか。高貴な御方は食さないとされていた昔のニッポンでもやはり解るヒトには解るかけがえのないものだったらしく、かの紫式部イワシ嫌いだった夫との離婚という選択をしてまでイワシラブだったと云う。
げに恐ろしきオンナの執念とイワシの美味しさなのである。


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今朝の富士山
とっても不安定な空模様



6:18AM July 07. 2012. @Fujinomiya-City