FBM2012…結局ソレだけですか

FBM当日の朝は雨だった。しかもけっこー寒い。
旅の朝は宿の周囲の散策を楽しみにしているがこの日はちょっとムリだったのよね(まあたまにはこーゆーこともあるさ…)ってなもんだけど、もうひとつのお楽しみである朝食が待っているではないか。

オーソドックスなプレートではあるけれど、気負いなく高品質なものが盛り込まれた食事はなかなかに好感が持てる。ポンとメインに据えられたソーセージは昨晩ROCKさんで食したものと同様に旨みと香りに満ちていて、きっと地元の製造であるものに違いない。
パンも「これってドコのパン屋さんのものなんですか?」と尋ねたくなるような美味しさに満足するのである。今シーズン初めて食した“柿”が添えてあるのも嬉しい限りであった。

どうやら当日のお天気には恵まれなかったようであるが、これはこれでまたしっとりと落ち着いたシブい風景を楽しむことができるのであって、要はモノは考え方ひとつで大きく変わるのである。
ペンションの周囲の木々も紅葉していて英国ちっくな朝ではないか、FBMに参加するというモクテキでなければもう少しだけゆっくりとこんな時間を過ごしていたい清里でもあった。

カントリーホテル ランプライト
http://www.eps4.comlink.ne.jp/~lamp/

   ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

八ヶ岳高原は霧雨に近い曇天で遅く始まった紅葉を幻想的な風景に塗り替えていた。滅多にお目にかかれない景色を楽しむドライブはメガーヌのグラスルーフに映し出されるパノラマをもプレゼントしてくれた。
しかし車山高原に入るとすっかり深まった紅葉風景を楽しむことはできなくなってしまっていた。濃霧…しかもハンパない白カーテンが二台先に走るクルマの姿さえ判らなくしてしまうほどのものであった。

張り詰めた神経でようやく会場に到着してもホッとするヨユーを与えてくれない寒さがドアを開けた途端に車内に侵入してきた。う〜む、それにしても寒すぎるぜ…と外気温計を見れば5℃! 厳しい残暑にすっかり慣れきってしまっていたカラダにはちいとばかしキビシい環境なのだな。
それでもぜひお会いしたかったメガニスト諸氏にも無事面会出来たしいちおーモクテキは達成か。あとは会場でプラプラとフランス車を楽しんでプレミアム系土産物を購入したり屋台の食事でほっこり暖まろう…という考えはアマアマなのであった。とにかく寒すぎるのである。同行者には「真冬の格好をしてきなさい」と申し添えてあってよかった。
もうこうなったらパパッと喰ってサッサと帰ろう!なのである。しかしこんな悪天候であってもフランス車見たさに集まる酔狂な人々がずいぶん沢山いるもので…ってオマエもそのひとりじゃん…どの屋台もキョーレツ行列の出来たお店ばかりなのであった。
ジビエのホットサンド』に『トマトスープ』をつけてもらい『トリコロール・フレンチポテト』もお願いした。ちょっと珍しいホットサンドは気の利いた味付けでとても美味しかったしトリコロールのアイデアにも感心した。

う〜む、しかしもっといろいろ喰いたいではないか…とひときわ行列の長い屋台であったけれど、そのニクの焼ける匂いには勝てなかった。
ニュージランド社というキッチンカー移動販売のお店では『牛串焼』という悩ましい食べ物が人々の気を惹いていた。やはりキモは炭火か、でもクルマ仕立てでこの熱源はけっこータイヘンだろうなあ。
焼きあがった串焼は香ばしく旨みがギュッと閉じ込められていて本当に美味しかった。いつもならココで(あ〜ビールが飲みたいよねぇ)などと思うものだが、サスガにこの時だけはそんなフレーズは浮かんでこなかった。
そして持ち帰り用にお願いした『炭火焼カルビのお弁当』は帰宅してから食したけれど、ジツにボリュームもたっぷりだったしお味が¥800というお値段の犠牲になっていない優れたコストパフォーマンスなのであった。もう一度喰いたいと思える品質は次回のFBMがゆっくり会場で楽しめる天候であることを希望させる。

そんなこんなで肝心のFBMはロクに時間もかけずに会場をアトにしてしまった。すっかり屋台グルメだけがモクテキで行ったみたいな顛末には「結局ソレだけですか」とお叱りを受けてもシカタのないものではあるけれど、それでも楽しかったんだからいいじゃん…なのである。
帰路は道の駅などに立ち寄ってのんびり走って帰った。寒かった会場の反動なのか、なんだか温かなものが食べたくなって富士市内のチェーン蕎麦屋さんの暖簾をくぐってしまった。
もう何度か利用しているけれど「鐘庵」さんというこのお店は駿河湾名物の『桜海老』のかき揚げをお手頃なお値段で提供してくれる処なのである。お安いばかりでなく、常に熱々の揚げたてを出してくれるのでエライのだ。
そのまま塩を振りかけサクサクと食してその香ばしさを楽しんでもよし、蕎麦にトッピングして桜海老の甘み旨みを堪能するもよし、どちらも楽しめるセットなのである。
それにしても「FBM2012」なんてタイトルするのは恥ずかしい内容の日記だけど、まあいいか…

鐘庵
http://www.shoan.co.jp/




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