今年も相変わらずラーメンはよく喰った。しかし例年に比べその頻度は確実に減少したように思う。シゴトが忙しくて家にほとんど居なかったこともあるし、たまの休日もなんだか自家製の気力が薄くて残念だったよ〜なのであるが、まあ健康に本年を終えることが出来たのだからヨシとしようではないか。来年も喰いますよ…ダイスキなラーメン!
ってことで2012秋冬のラーメン・コネクションだぜい。
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- エロおやぢの意欲テキ凡作『昔ながらの中華そば』
今年ブレイクしたマルちゃんの「正麺」は確かに美味いインスタント袋麺だ。その後競合各社からフォロー商品が続々登場して不景気な世の中でちょっと光った商品カテゴリだったかな。
でもそれまで正統派ラーメンの王座を堅持していた『昔ながらの中華そば』はどーなのか…と味比べをしたくなってスーパーで購入してきたのよ。「正麺」の隆盛によって5袋パック¥198みたいな価格下落をしてくれたのは大いに助かったけれど、開封してみればノンフライ&液体スープと云うスペックはきちんと守られていてリッパではないか。
前日に鶏鍋をしたのでそのスープをとっておき件のラーメンを作ろうではないか!鶏ダシに加えヤサイの旨み甘みもたっぷり含んでいるし、きっとヨケーな具をトッピングしなくてもネギだけで究極の醤油ラーメンができるんじゃねーか!と意欲モリモリで挑んだまではよかったが、食してみれば野菜の甘味や鶏の旨み成分が強すぎてサイテーに近い出来上がりとなってしまった。う〜む、失敗じゃ…
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- 地元産キャベツで『タンメン』
富士宮やきそばがナゼここまで地元にムカシから根付いた存在だったかというと、この哀愁のイナカ町はキャベツの隠れた名産地だからなのである。郊外にちょっとアシを延ばせば富士山南西麓・朝霧高原に拡がるキャベツ畑…当然新鮮でお安いものが入手できるワケなのね。
いつものように農民市場に行けばそんなキャベツが¥50とか¥100といった価格で並んでいて、ちょっとウデに覚えのある料理人ならそんな食材をしっかり活用して美味しい料理を披露したくもなるというものだ。
ちょうど生麺の塩ラーメンがあったのでそいつをタンメン仕立てにして食す意欲が湧いてきた。豚バラ肉・ニンジン・シイタケ・ピーマン・ナス…本格テキ中華風タンメンならハクサイやキクラゲそしてエビなどの食材も使うのだろうけれど、まあ当家の冷蔵庫にはこの程度のものしか在庫がなかったので(ま、いっか〜)なのである。
それでもけっこー美味い。というかヤサイは鮮度なんだなあ…と改めて思い知らされるキャベツの甘味と旨み、そしてゴマ油と組み合わさったキャベツ独特の炒め香がギュギュっと食欲を増進させてくれるのよ。
タンメンっていいよねえ、夏場の暑い時期にはアッサリ気味に作ったり、厳冬期には少しだけトロミを加えてコクのある風味に仕上げてやればほっこり温まる麺料理になるし、それこそ周年楽しめるラーメンなんだよね。
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- 母君のミステイクは冷凍『ちゃんぽん』
実家のキッチンの混合水栓が調子悪くなってずいぶん日が経った。ズボラなエロおやぢもさすがに放置できなくなってホームセンターへ補修パーツの購入に向かうこととなる。
ところが行ってみれば本体を新品にしてもさして変わらない価格であるばかりか最新型の混合水栓の美しいフォルムとステンレスの清潔さに惹かれそっくり交換してしまうことにした。
「えへん、今日は水道工事業者さ」てなカンジで交換作業をちょちょい…のつもりだったけれど、やっぱりトーシローにはけっこー手強い相手だったようで結局二時間程度の時間を要してしまったのね。
休日の朝はいろいろやることが多いので作業開始が遅かったせいか途中で昼めしタイムになってしまった。母君は冷凍庫に入っている冷凍食品を取り出してきて「コレならスグに出来るよ」と某大手食品メーカーの袋をボクに見せてよこした。
う〜む、母君…コレは麺とスープだけで袋のフォトは調理例ってやつでねえ…どうやら彼女は以前に食した具材つき冷凍ラーメンとカン違いしていたようだ。どうりで安かったのよ、と悲しそうな顔をするので水道工事業者は急遽中華の料理人に変身しては家中の食材をかき集め、なんとか『ちゃんぽん』の面目を保った料理に。
でも美味しかったのね、付け焼刃で作ったワリには。
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- とうとう征服!『竹岡式ラーメン』@千葉・梅乃家
以前から千葉の竹岡には独特なラーメンがあって、それがまた安くてボリュームがあって美味いときたもんだ!というウワサを耳にしていた。
都内に住んでいたころはしょっちゅう東京湾の釣りに出かけていたし、内房方面だって年に何度も釣行したハズなのに、その『竹岡式ラーメン』という存在を知らないのはちょっと恥ずかしいことだったかもね。まあバブルのころだからねえ地方のB級グルメ的ラーメンなんぞ右から左に聞き流してしまっていたのかも知れない。
後にそのラーメンの詳細を聞くに及んで「喰ってみて〜っ!」と云う想いは強くなる一方だったけれども、哀愁のイナカ町から内房までわざわざラーメン目的で出かけるのも酔狂なハナシじゃん…と半分諦めかけていた。
ところが冬の初め頃にその内房でちょっとしたシゴトを依頼されて(むっひっひ〜♪アレをジッコーできるチャンスがやってきたぞ!)と思わぬ展開にニマニマするエロおやぢなのである。
果たしてそのシゴトの合間を縫って竹岡にある元祖『竹岡式ラーメン』のお店に突入征服した師走の初めなのであった。そのラーメンとは 1;麺は生麺ではなく乾麺を使用している 2;スープはあまり凝ったものではなく基本テキに醤油ダネをお湯で割ったもの 3;チャーシューはたっぷりドッサリ 4;薬味はネギではなく玉葱 …といったところが主なスペックだろうか。
お店のメニューはフォトの通り4種類しか無い。ラーメンとその大盛り、そしてチャーシューメンとその大盛り。潔いではないか、いいねえスキだなあ、こーゆー営業方針。
当日はブランチにナゼか「つけ麺」を食してしまったし、ヨルはヤキニクの予定が入っていたので「大チャーシューメン」は泣く泣くスルーしてスタンダードな「ラーメン」にしたけれど、運ばれてきたブツを見て(あぁ、コレにしておいてよかった…)なのである。
ドンブリが小さいのではない、レギュラーサイズにしてこの麺の量・チャーシューの量・スープの量なのである。こいつを一滴もこぼさずに運んでくるおねーさんの力量もたいしたものだが、スープをひとくち啜ってその旨さに驚くエロおやぢなのである。美味いっ!!
麺も食してみれば確かに乾麺のソレだけれど、もうそんなことはどーでもよくなってしまうトータルなバランスの素晴らしさ。メンマと板海苔だけがトッピングとして加えられているところがシンプルの極み。ネットなどでの評判はスープが醤油のお湯割りみたいでサエない…などといったマイナス評価もよくメにしたが、オマエの舌は近年流行のとんこつドロドロ魚介だしスープに犯されておかしくなっちまったんじゃねーの?と疑いたくなるくらいちゃんと旨みのある醤油スープだ。魚粉などでゴマ化していないストレートな味わいなのよ。
チャーシューの厚みや柔らかさが歯ごたえや旨みを犠牲にしていないところもステキ、やはり流行りの煮豚系チャーシューとはステージの違う美味しさに満ちている。お店のウラに炭が置いてあったのは、もしかしてこのチャーシューは炭火で焼き目をつけているのだろうか。なおかつこのボリューム!コレでたかだか150円アップだけの「大チャーシューメン」なんぞにしたらどーゆーコトになってしまうのだろうか。
醤油のコクと香りがギュッと押し出してくるタイプのスープだけれど、乾麺を茹で上げた麺とジツによくバランスしていて「この組み合わせでなければダメなのよ」とホンモノのスポットB級グルメの粋を差し込まれた印象だ。
そしてオプションの“やくみ”は玉葱の粗いみじん切り…こいつがこのラーメンに一層の輝きを与えるのだった。
いろんなラーメンを食したけれど、コレが一番カルチャーショックを受けたかな。内房の小さな港町は「海ほたる」からスグに辿り着けるので近くに行かれた折にはぜひ召し上がってみていただきたい。Youのラーメンライフが一変するかもよ〜
◆梅乃家
千葉県富津市竹岡401
TEL=0439-67-0920
ACT=10:00-19:00 但しチャーシューが売り切れ次第終了 火曜定休