お花見と『特選ロースかつ定食』

昨年は雨でゆっくり観られなかった西山本門寺・黒門参道の桜をどうしても知人に見せたくて再び案内した。
だが今年もあいにくのお天気、しかも例年より二週間も早く開花してしまったものだから決してベストな状態ではなかったけれども、黒門前の桜は散り始めというカンジでまあなんとかその美しい風景をご覧に入れることができてホッとしたものだった。

しかしねえ…とやっぱりなんとなく消化不良を覚えて山梨方面へ花見ドライブに出かけることにした。途中結構なスポットも発見してソレナリな収穫はあったし、フィニッシュは美味しい“あおやぎ宿の『麦とろランチ』”でキマリだぜ!!と意気込んで行ったものの団体客で貸切になってきて無残にも切り捨てられてしまったのよね。
そこは以前2010年2011年とに二度ほど行っていてとってもリッチなランチが信じられないお値段で食べられるのでグルメな同行知人も満足してくれるに違いない…と期待していたんだけどなあ。

仕方ないよね…てなことで、どこかテキトーな食事処を探してメガーヌを走らせるのだった。
ちょっと走ったところで「とんかつ」の看板を目にした。う〜む、甲州まで来て「とんかつ」ってのもナニだよな〜と思いつつ、しかし前夜に食べ損なった“ふじのくに豚・溶岩プレート焼”への思いが豚肉料理に食いつくトリガーになっていた気がする。それにそもそもボクは“とんかつラブ”なライフなのであって気心が知れた知人の前で躊躇など必要無いではないか、早速ゴォなのである。
お店に入ってメニューブックを開くといちおー“とんかつ”がメインとはいえ揚げ物中心の献立が並んでいて一瞬浮気ゴコロも芽生えてしまったりもするのだけれど、やはりココは正統派で攻めるべきなのよね。

注文したのは『特選ロースかつ定食』だ。先に運ばれてきたのは添えキャベツ用のドレッシング、ソース、自家製らしき漬物盛合せ小皿、塩なのである。
う〜む“塩”ですか…以前にトンカツを塩で食べるお店のことをテレビで視て知ってはいたけれど、ここでソレに出会うとは思わなかったので少々面食らうこととなった。しかし女将は余裕たっぷりに「ぜひお塩で召し上がってみてください」と我々に語りかけてくるのは相当な自信をお持ちになっているからなのだろう。
それに待っている間に店内のアチコチを見ていると一角に張り紙がしてあってそのこだわりの手法がアピールされているではないか。そうですかそうですか、そいつは一層楽しみでやんすね!ぜひ塩とソースで味比べをしてその美味しさを堪能したいキモチがモリモリと沸き上がってくるのを感じる。
運ばれてきた『特選ロースかつ』はニク本体が180gとレギュラーサイズより一回り大きなものだし厚みもリッパなものだった。火の通し加減も断面の淡いピンクに象徴されるようにカンペキで(サスガ専門店!)とウナらせる。

なにより柔らかでジュウシイで心地良い弾力、逆にさっくり硬めなコロモと馴染み難いのかコロモがハガレやすくなってしまっているのが残念。とはいうものの、ここは諸刃の剣で店主もソレを承知の上で提供しているに違いない。
そしてオススメの塩で食してみればそのこだわりの手法の成果がジツによく理解できるのである。旨い。単なる柔らかさだけでなくじっくりと熟成されたポークの旨味がしみじみと伝わってくる。もっと濃厚で複雑な味がするかと思ったらその反対で、さっぱりと淡白そして研ぎすまされた旨味というべきかシンプルでストレートな味わいが新鮮なヨロコビとなる。
まあ塩はここまでで、最後まで塩一本というのはちょっと辛いものがある。やっぱりトンカツはソースだな…もちろんソースで食しても前述の美味しさは色褪せることなくグルメの舌を満足させるのであって何の心配も要らない。

トンカツにはつきもののキャベツ千切りはフツーだとそのままソースで食すお店がほとんどだけれど、こちらは自家製らしきドレッシングがソースポットで準備されているのでお試ししてみたのよね。
これがまたさっぱり系のドレッシングで醤油&ヴィネガーベースの乳化させていないタイプなのでヨケーにさっぱりと感じるのかもしれない。ソテーしたような玉葱コンカッセや白ゴマがたっぷり入っているのもヘルシー感を持ち上げるし、またトンカツの脂をキモチよく融和させる役割も担っているようでよくデキた組み合わせは店主入魂のコンビネーションかな。漬物がまたいい感じでシメてくれる。

少し柔らかめの白ゴハンと料亭風な味噌汁で全てがあっさりヘルシー感に満ちた定食。180gというポークがすっきりとカラダに収まって食後のモタレなど一切ない。これは定食の全てのパーツが上質である証拠で、各種機能が衰えはじめた中高年には有り難い食事なのだな。いくらニクより魚介がよくなったとはいえまだまだヤキニクだってトンカツだって食いまくりたい欲深なエロおやぢだ、こーゆークオリティーを求めているのだよ。


とんかつ 桃園・三杉
山梨県南アルプス市桃園1454-7
TEL=055-283-1022



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オナカもいっぱいになって富士川街道を南下。国道52号線の終点である清水区興津に着けば、やはりこのお寺は外せない。
通称「清見寺」…それは臨済宗妙心寺派・巨鼇山清見興国禅寺が正式名称で豊臣秀吉徳川家康もここに関わった名刹である。五百羅漢が有名だがその他にもいろいろな碑があり興味は尽きない。
この日は境内の桜が吹雪になって手水鉢に花弁を散らしワビサビの世界を見せてくれていた。境内をJR東海道線が貫き撮りテツさんには堪らないスポットだろうけれど、庭園から眺める遠く伊豆半島駿河湾の風景や三保の松原、そして清水港〜興津埠頭の景色が訪れる者を飽きさせない。






梅成弟子丸さん
こんにちは〜どもどもおひさでやんすねっ!
ええ拝見してましたよその日記(^o^)v コメントしそびれてましてねえ、申し訳ありません。
箱根でトンカツ…とっても違和感のある組み合わせですよね(´▽`*)アハハ でもさすがにハイソで上質な料理になってますな!いいなあ…あぁ思いっきり喰ってみたいにゃ〜
今度は“高級とんかつツアー”ってオフ企画も悪くないんじゃない? ボクは下諏訪・丸一さんをおすすめしたいなあd(°-^*)⌒☆