年度末の繁忙と食べ物いろいろ…

改めて見ればこのブログの更新を今月実施していなかった。決して怠惰な生活を送っていたワケではなく、むしろ究極の繁忙というべきかこのひと月の間休日もなく夜も明けない早朝から暗くなるまでとにかく毎日必死な労働に勤しんでいたのだな。

そうは云っても人間何か喰わなきゃ死んじまうのであってキチンとメシだけは摂取するのだよ。しかしいくら忙しいからと云っても誰かが作ってくれることもないし、ましてや三度の食事を外食やテイクアウトで済ますなど経済テキに許されるものではないので仕方なしにテメーでその準備をするのだよ、いや〜けっこー辛いものがありましたけどねえ。
ところが捨てる神あれば拾う神ありってもんで、シゴト帰りに閉店間際のいつものスーパーに立ち寄れば例の“見切り品”といったものに出会う確率も高いのである。その日鮮魚コーナーのシマにあったのは「真鯛のカブトと切り落とし」のパック・定価¥280、こいつが半額の¥140になってるじゃん…しかも都合が大変宜しいことに2パック残っているのね、そりゃもー『真鯛のカブト煮』ってやつでヌル燗日本酒ちびりって図式が即完成なのだな、美味かったぜ〜
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帰宅してからの調理作業はキツいことを承知しているので宅配の既製品をネット注文しておくこともよくやった。この『キビナゴの甘酢漬』もそのひとつ、ちょいと甘めだけれど疲れたカラダにはちょうどよかったし、酢がなんとな〜く疲労回復のお手伝いをしてくれるような気がしていいイキブンなのだ。
スジからは日本酒だけどビールもオッケー&ハイボールだってイケてる…とくりゃ申し分のない肴なのだな(あぁシアワセ)ってもんだけど、やっぱり翌日もハードなシゴトだと思うといつまでも溺れているわけにもゆかずサッサと布団に潜り込んでしまうエロおやぢなのであった。
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このところメにすることもなく(やっぱり哀愁のイナカ町ではウケないのかなあ…)と希望もシボみかけていた『北海つぶ貝』を見つけてしまいヨロコビマキシマム!てな感じでカゴに入れ家路を急ぐボクなのである。これはジツに美味い巻貝であって前回は真夏にゲットしたので冷酒を飲りながら楽しんだのだけれど、冬の今回は逆に暖かな部屋でキ〜ンと喉にシミるバーボンソーダを相棒に食してみたのであった。美味い!美味い!美味い!身肉のねっちり柔らかな部分から滲み出てくる極上の旨味はもちろんなのだけれど、先端のワタがまた堪らない。ウニとかカニミソやアンキモなんぞに通ずる濃厚まったり系の滋味が明日への活力を漲らせてくれるってなもんだい。
竹串でクルクル回しながら身と一緒にそのワタ部分を引き出すのであるが、たまーに失敗しちゃうのよ。口惜しいじゃないか。でもね、世の中にはそーゆー失敗をちゃんとフォロウする技術を知っている御方もいらっしゃるのであって、ボクは若いころ小料理屋の本当にきれーなおねーさんにその方法を教わっているのだな、へへ。つまり失敗してもちゃんとワタを取り戻すことができるのよ、いいだろ〜

まあお家に帰ってノーテンキに美食美酒に浸ってはウカレてばかりいたワケではなく、しんみりとハンセーしてみたり辛いシゴトや悲しい作業のことが頭から離れずにイマイチの晩酌だった日だってあるのだよ。
肉体的な苦痛には慣れた。対人モンダイも数多あるけれどカヴァーしてくれるヒトもいるのでまだなんとか凌げる。けれどもどうにも納得がゆかないことがあった。割り切れないというかやり場のない怒り憤りといったものが未だにボクの心の奥底に燻っている。
それはまるで夫婦のように並んだ桜の古木のうち一本だけを伐採しなければならなかったことだ。そのシゴトをしながら涙が出そうになった。必死に堪えてようやく終わったのだけれどいくら国家防衛の重要施設建設のためとは言え苔むして見事にその歴史を湛えている古木しかも国花であるサクラを伐採するなど考えられない。移植とか施設の設計施工変更などなんとか救う方法はなかったのか… 伐採前にその夫婦桜のフォトは撮影しておいたけれど、とても在りし日の姿を公開するなど可哀想で出来ないボクである。弔いのキモチそしてその存在と魂を残したくて枝の一部を輪切りにして持ち帰った。乾燥したら磨いてコースターに加工し末永く使わせていただこうかと思っているのだ。これで追悼と感謝のキモチをメモリアルにしていいお酒が飲めるかな。
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厳冬期の2月末から年度末の追い込みが始まって休日取得が困難になった。覚悟はしていたけれどやっぱりキツい。ましてや人生は後半に突入している五十代半ばのカラダは悲鳴をあげているのさ、やだねえ。
大雪に降られて勤務先に到着するのも困難だった日もあればマイナス10℃近い屋外環境での作業も何度かあって、そのタイヘンさはそう簡単に語り尽くせないものがある。しかしトキが過ぎれば季節も移ろいゆくのであって、次第に衣類も軽くなってゆき、日中はなにもしなくても汗ばむ日さえ出てきた、そう世の中は春って季節がやってきていたのだよ。先日は静岡地方気象台が“桜の開花宣言”をしたし、通勤途中の道すがら桜が開花しているのも知っていた。花見かあ…なんだか縁がないよね…といった絶望感とまではゆかないけれどガックリ諦めましたみたいな敗北感に近いものを持たざるを得なかった。
スーパーで見つけた春野菜・菜の花で『ベーコンと菜の花のペペロンチーノ』なんてものを作ってみては必死に春のヨロコビを掴もうと思ったボクだけれど、ボンクラな家人たちはそんなキモチは汲んでくれなかっただろうな。
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ときどき利用するYデイリーショップは農家がオーナーのコンビニなので自家栽培の野菜や果物・漬物・加工品が販売されていて本当に面白い。そして月に一度珍しい不二家製品も販売していたりしてなかなかにメが離せない存在なのである。

そのお店で先日見つけたのはなんと『ミルキーロール』なるスイーツなのであった。まあスイーツ好きなら「ん〜なもん、とっくのとーに知ってるぜ」なのかも知れないが、哀愁のイナカ町暮らしのエロおやぢにとってはエキサイティングなブツなのよね。そりゃもー“買い”に決まってるじゃん、限定品だしさ。

食してみればお味がちょっと濃厚気味なフツーのロールケーキなんだけど、やっぱりブランドにダマされているのかなんだか矢鱈に美味く感じる。そのまま食してもオッケーだけど、翌日にイタダキもののイチゴが1パック当家にやってきたのでそいつをトッピングして喰ってみた。
(しまった、フォト撮るの忘れた…)なんだけど、あまりに都合よくロールケーキとイチゴのカップリングが成立してしまったのでコーフンして食べ尽くしてしまいそんな結果に終わってしまったのよ。でもめっちゃ美味かったなあ。しかし『ミルキーロール』と謳うだけあって、ロールケーキの包み紙をミルキーと同じ柄のパラフィン紙にしてあったのが印象的、今流行りのデカ盛りとかデカグッズみたいな感じでケッサクだよね。
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ソラマメって初夏を告げるヤサイだと思っていたけれど、今では熊本あたりで季節の先取りどころかすっかり逆転した時期に出荷されるようになっていたのよ。まあこの寒さじゃソラマメってフンイキでもなかったのかな、あまり売れずに残ってしまったらしい。当然スーパーでは見切り価格での処分となりボンビなエロおやぢが喜んでそいつを買って帰る、という寸法だ。
ジツはボク、ソラマメが大好物なのよ。小ジャレたお店では“ソラマメのヴィシソワーズ”とか“ソラマメと小エビのしんじょ揚”なんて上品なお料理もアリなんだろうけど、どっこいこっちはチョ〜忙しいんだい、そんなテマヒマかけた小細工なんざやってられねーんだよ!などと急激に鼻息を荒らげてみたりもするんだけど、ホントのところは(いや〜、そうしたいんだけどねえ、なにせメンドでメンドでたまんないのさ、疲れてるしねえ)などとネガティブな発言で逃げまくっている…というのが実際のところか。
つまり一番シンプルな『ソラマメの塩茹で』ってやつでお茶を濁してる状態かな、しかしコレだって侮れない存在だよな、なにせソラマメのストレート勝負だからさ。その旨味や香りがパ〜ン!とクチに拡がってサイコーなのよね、もちろんビールだよグビグビぷは〜のビール。
因みにこの塩茹でソラマメの皮を食う・食わないの両派があるらしいけど、ボクは積極テキにいただき組ですね。なんなら皮だけ喰ってもいいくらいその食感と香りがスキ。でもやっぱりソラマメは初夏のサワヤカな空気の下で食べたいな。




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下界の雪はすっかり融けてしまったけど
御山にはまだ厳冬期の名残がたくさん…
曇天の隙間から朝陽が申し訳無さそうに山頂を照らしていました


8:29AM, March 29. 2014. @Takigahara, Gotenba-City