『ままかりの酢漬』と『さざれ石』

ちょっと変わった植物シリーズ…なんて始めるつもりはないのだが、先日も日記にした例の木立にはいろいろとあってついついカメラを向けてしまったのだよ。そりゃ珍しいモノ撮っちまったらヒトに見せたくなるってーのが人情ってもんさねぇ。

その植物の名は“ハナイカダ”、葉の中央に花が咲くことから花の載った筏に見たてての命名らしい。雌雄異株=左フォトが雄花、右フォトが雌花ということを図鑑で知ったが、雌花はやがて黒い実をつけ食用になると読むに及んではますますこの植物の行く末が気がかりでシカタのなくなったエロおやぢである。

植物が珍品なら食物も珍品…おっと喰い物の場合は珍味ってのが世間一般の習いだったな、いやその珍味ってやつを知人からいただいた。
ままかりの酢漬は言わずと知れた岡山の名物、ボクも一昨年の神戸サミットで倉敷〜岡山と動いた折にそいつを購入してきた。過去に何度も食したことはあったのでそのお味は承知してはいるけれど、やっぱり美味いもんは何度喰っても美味い。おまんまを借りて来てでも食いたいくらい美味しいことがその名の由来、というのが非常によく解る。そしてメシよりやっぱりその液体バージョンがもっと素晴らしいコンビネーションだ、というよりこの『ままかりの酢漬』とマトモに対峙できる酒はもう日本酒以外にはないと断言していいと思う。

ママカリが美味ければ酒が美味くなり、その酒が美味く感ずるならばママカリがより一層美味くなって…といつまで経っても終わらない構造は一本の日本酒では足りないのよね、そして『ままかりの酢漬』だって1パックで足りるわけねーだろっ!って、ソレを言っちゃあ知人にシツレーだよな。足ることを知るオトナはそーゆー発言をしてはいけませんね。

さてもう一つの珍味は広島の水産会社が製造販売する『さざれ石』である。そう、我が国の国歌の一節に登場するあの“細石(さざれ石)”のことなのよ、そーゆーものとここで遭遇するとは思わなかったのでちょっとオドロキのネーミングなのだ。
国歌では「細石の巌となりて」とあって、細かい石が長い年月をかけて岩石となる…つまり歴史の長さに例えているわけであるが、この商品もカマボコのように一本の大きな魚肉練り製品だと思っていたら、パッケージを開封してみると直径3cmほどのゴツゴツした形状の練り製品を一つ一つケーシングした状態のものが一つに合体したものだということが判った。う〜む、色よりその形成過程が『さざれ石』のネーミングに繋がっていたのか、いやいや恐れ入りますですはい。
お味は刻みネギ入りカマボコでチーズを包んだもので、こちらは日本酒だけでなく全ての酒の種類は選ばないシタタカさを備えた商品なのである。美味い。ちょうどボクが時折購入しては晩酌の肴につまむ“丸善チーカマ”をうんと高級にしたようなカンジで、できればまた食いたいなあ…なんて。バカ者めが!さっき「足ることを知る云々」とハンセーしたばかりではないか。

この日の酒は哀愁のイナカ町にある酒造会社の製品「富士に四季」という、まあ言ってみれば祝・世界遺産登録にあやかった商品なのだけれど、会社名は富士錦酒造といって良質なコメと富士山の湧水で知られる地区である柚野に在る酒蔵なので品質は一級品なのよ。富士錦の「富士に四季」かあ、なんだかダジャレっぽいネーミングにはちょっと抵抗があるけれど、富士山観光でこの地を訪れた人々にとってはなかなかに魅力あるメモリアルとして映るかも知れないなあ。
お味の方はとってもエクセレントなので、これを機会にぜひこの酒造の各製品を味わっていただきたい。決して期待を裏切るような日本酒ではないばかりでなく、ドコに持って行っても恥ずかしくない酒なのでボクも時々購入しては楽しんでいるくらいだからね。



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今朝の富士山
ちょっとカスミながらもなかなかに美しい空…


5:08AM, May 24. 2014. @Fujinomiya-City